第15手 中学生の「予習」を考える 1
高等学校進学希望者は「予習」をキタエルべし


今回のテーマは「予習」である。

「予習」の必要性については中学校の先生方の中でも賛否が分かれるところである。

ある先生は「必要」と考え,
ある先生は「必要ない」と考えている。

塾や学校によっても変わってくると考えられる。

そこで「まくべん」も「まくべん」流に予習の必要性について考えてみた。



ある1時間の授業を中心に,その前後の勉強について考えてみる。

予習と復習の事である。

普通,こうなる。

「予習」→「授業」→「復習」

こんなことは小学生でも知っている。
しかし,現実にこんな声もあるのだ。

「高校生になっても,予習の意味や必要性を分かっていない。」

言っているのは,高校の先生である。

高等学校に入り,中学の勉強から
うまく切り替えられずにダメになっていく生徒が多いと聞いた。

ポイントは,いつまでたっても「キチントした予習」ができないからであるらしい。



結論から書く。

中学校では,特別の場合を除いて,それほど「予習」をする必要はない。
多少乱暴な言い方になるが中学生には予習は必要ない。

復習をキチンとしていれば,そこそこの点数は維持できる。
(70点〜80点くらいは維持できるのだ)

理由は・・・
中学校の学習は高等学校に比べて
「学習する内容が,ムツカシクなく,量も少ない」
からである。

20%を「要約」する集中した授業と,
できるだけ早い時間の「復習」の習慣ができていれば,
定期テストで80点を維持することは
誰にでもできる。


 このことには多くの人が疑いを持つと思うが,
授業の要約と復習をキチンとすれば,必ずできることなのだ。
なにしろ中学は
「義務教育」なのだから。

 「ウソだ!」と疑いを持つ人は
必ず要約するための集中力が欠けているか,
復習するための習慣がない人だ。



しかし,ここで誤解してはいけない。
(誤解されるような書き方をする「まくべん」に問題があるのだが,
ここは一切無視して,話を進めることにする。
相変わらず強引だ。)


高校進学希望者は中学1年の段階から「予習」を取り入れ,
2年,3年と,その「割合」を増やしていかなければ,
高等学校の勉強で重大な危機に出合うことになる。



一般的に

(これがアイマイで申し訳ないのだが,
普通高等学校(進学校)の先生達に聞いたところで
「まくべん」が独自割り出したイイカゲンな数字なのだが)

高等学校の1時間の授業をキチンと理解するために,
最低20分の予習と40分の復習が必要になるらしい。
(1教科につきである)

ちなみに,20分の「予習」をしなかった場合,
授業内容をキチンと理解するためには,
なんと100分以上の復習が必要になるというのだ。



まだ,本気で驚いていないようなので,
1日の単位で考えてみよう。

高校生が1日にどれくらい勉強しなければならないのか。

(実際にやっているかは別としてである。
実際に全部の高校生がそれだけ勉強していれば
様々な国際比較のテストで
我が国はもっと上位にランキングしているはずであり,
我が国の未来は燦然と輝いているはずである)


国社数理英の5教科
(実際にはもっと細かく別れているが)
を今日,明日4時間ずつ受けると考えよう。

4科目の予習に20分×4科目で80分
4科目の復習は40分×4科目で160分
合計で240分,時間で4時間になる。

予習なしで計算しよう。

明日の予習はしなくていいから,
今日の復習だけで100分×4科目で100分,
時間で6時間40分となる。

4時間と6時間40分,
その差なんと「2時間40分」である。

これで,テストでとれる点数は,ほぼ同じになるらしい。
(あまり根拠はないが・・・まあ,こんなもんだろう程度で理解してほしい)
実際にはもっときびしいやろなぁ・・・と思っている。


「でも兄ちゃんや姉ちゃんはそんなに勉強していないぞ」
という声が聞こえてくる。

だったらその兄ちゃん,姉ちゃんに成績表を見せてもらえばよい。
きっと納得できる成績がそこにあるだろう。
(兄ちゃん姉ちゃん,ゴメンナサイである。)

 いかに高等学校で「予習」が大切かわかるであろう。

もっとも,それ以前に
家でテレビを2時間以上見ている中学生には,
毎日4時間の勉強でさえ想像できないだろう。

だが,大部分の高校1年生が合格後の入学オリエンテーションで
この事実を知らされ,ガクゼンとなるのである。
今から知っておいて損はない。

では,中学生の効果的な「予習」とはどんなものか。
それは次話を待て!


  

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