資料名 『ゴールの先にあるもの』 〜アンデルセン選手〜
[ねらい]
・結果ではなく,ベストを尽くすことにより,その行為の大切さやその行為を通して多くの人々に
学びや元気を与えることを理解させると共に意欲化を図らせる。
[セールスポイント]
・インパクトのあり,意外性のある資料です。
・すぐに使えるワークシートとセットになっています。
・実践化をさせる資料です。
[対象学年]
・小学校中学年以上,中学校全学年
[備考]
この話は,ロス五輪オリンピック女子フルマラソンに出場したガブリエル・アンデルセン選手(スイス)の
実話である。
多数のイラストを紙芝居のように用いることにより,リアル感を出すことができる。
【指示】目をつぶってください。
今から先生が3つの言葉を言います。
それらをイメージしてください。
※「「スタート」,「途中」,「ゴール」」と言う。
目を開けて下さい。
【発問】「スタート」,「途中」,「ゴール」のうち,どれが好きですか。
「スタート」と思う人は,右手を挙手して下さい。
「途中」と思う人は左手を挙手してください。
「ゴール」と思う人は,両手を挙手して下さい。
(子どもの反応例)
・「スタート」(12人) ・「途中」( 5人) ・「ゴール」(13人)
※ 仕掛けがある紙(「スタート」,「途中」,「ゴール」)を見せながら聞く。
「仕掛けがある紙」については、本著に掲載しいています。
【発問】それぞれ選んだ人にお聞きします。
どうして,それを選んだのですか。
(子どもの反応例)
・「スタート」・・・どきときするから
・「途中」・・・・・がんばっている時だから
・「ゴール」・・・・ほっとするから
【発問】スポーツでも同じことがいえますが、「スタート」,「途中」,「ゴール」の順で、進みますが、
今日は,「ゴールの先にあるもの?」について,みんなで考えてみよう。
【めあて】 「ゴールの先にあるもの?」 |
【説明】この1枚のイラスト1から分かることを3つ以上,ワークシート1に書きましょう。
【説明】このイラストについて詳しく紙芝居で説明します。
@この女性は,ロス五輪オリンピック女子フルマラソンに出場しでスイスのガブリエル・アンデルセン選手(39歳)です。
A8月に行われたこの大会は,道路の所々に,シャワーが設置されているくらい,酷暑で,過酷な環境でした。
Bアンデルセン選手は,給水ポイントで自分のボトルと取ろうとしたところ,他の選手がそのボトルを間違えて倒してしま
いました。
フルマラソンでは,早いスピードで走りながらボトルを取りますので,倒れてしまったボトルは,ボトルがどこにあるかさ
え分からなくなってしまいます。そのため,アンデルセン選手は,給水ポイントで自分のボトルを取ることができず,
その結果,計画されていた水分や栄養分を補給することができませんでした。
Cゴールがある競技場に入った時には,既に脱水状態になっており,左右によろけながら,歩くようなスピードでゴールに
向かいました。
D彼女は,最後の直線では,彼女の危険を察した係員は,手を差し伸べました。しかし,彼女はもうろうとしながら,首を
横に振り,断りました。もし,ここで係員の手に触ってしまえば,棄権になるからです。
彼女は,コースからはみ出ないように,蛇行しながらそれでも確実にゴールに向かいました。
Eそして,最下位でしたが,見事自力でゴールしました。
ゴールした瞬間,係員に抱えられるように倒れました。
※@〜Eまでのリアルなイラストは,本著に掲載しいています。
【発問】フルマラソンの距離は,何キロですか。
(子どもの反応例)
・42.195キロメートル
【説明】フルマラソンの距離は,42.195キロメートルです。
身近な距離で表すなら,( )から( )までです。
学校のトラック(1周を140bと仮定)で約3000周です。
※「( )から( )まで」には,身近な場所を例にあげることにより,距離感を実感させる。
【説明】アンデルセン選手は,酷暑の中,2時間48分42秒かけて42.195キロメートルを最終ランナー(37位)として走りきりました。
例えば,夏休み前の無茶苦茶暑い日の午前中,水もほとんど取らず走ったんだね。
〔 ここからが本当に授業の核となります。
大江流の「どんでん返しの展開」や「追い込み方式の発問」など多彩な手立てをとります。
詳しい内容は、省略。本著に掲載しいています。〕
・5つの指示
・3つの発問
・4つの説明
・3つの助言
【指示】 授業を受けた感じたことや考えたことをワークシートに書きましょう。
(子どもの反応例)
・ 結果はどうであれ,最後まで全力を尽くすことの大切さを学ぶことができました。
私はどこまでできるか分かりませんが,何ごとに対しても,最後まで全力を尽くそうと思いました。
※ 詳しい内容(展開,イラスト,ワークシート,授業後の展開など)は,
〜粋だね 恥だね おてんと様〜 (大江浩光著・押谷由夫解説・明治図書) |
に掲載しております。