竹屋ヶ尾登山


                                      平成14年1月6日(日)


加世田市街から竹屋ヶ尾
加世田市街サンキュー屋上より竹屋ヶ尾を望む
  年末年始、焼酎漬けでふやけた心身を少しは引き締めようと、竹屋ヶ尾(たかやがお)に登った。 折しも寒くて凍えた正月とはうって変わって、無風快晴暖かな日曜日である。 自宅からの全行程は2時間半ぐらいと予測したので、焼酎だけを携行し、帰宅してから昼食の予定であったが、途中ショッギレ(食切れ)を起こした場合を考慮し、おにぎり2個もリックに詰め込んだ。
  
  10:56 自宅出発。 消防署前から向江を通って舞敷野に向かう。 途中ジョッギング中のテニスマンけんちゃんと会う。 「にっしーさん、こげな所まで歩いてくるなんて、凄いですね〜。(*^_^*)」と言われた。 こんな坂道を走れるあんたの方が凄いって! (^_^;)

  11:30 舞敷野到着。 
  11:44 玉虫野竹屋ヶ尾登山口到着。 此処までは前回の「加世田脊梁山地を歩く」と全く同ルートである。
登山道
 ヘゴに囲まれた登山道


  いよいよ登頂が始まった。 登山道は幅約1m位でボブスレーコースのようにシラス斜面を掘り込んで作られている。 ただ道の表面にはコケが付着し、さらに落ち葉が幾重にも重なっているため滑りやすい。 登山道の両側にはヘゴが群生している。 夏場だと雑草や雑木の勢いが強く、歩くのは厳しいかも知れない。

  15分ぐらい登ると前衛山との鞍部に出て、木花之佐久夜毘売命(このはなのさくやひめの みこと)が無戸室(うつむろ・・・なんと扉のない産屋ですな)を作り、火遠理命(ほおりの みこと・・・山幸彦)、火照命(ほでりの みこと・・・海幸彦)等の三御子をお産みになった場所に出た。
  何故に姫は笠沙宮から離れたこの山で出産しなければならなかったかというと、新婚初夜一発で身籠もった姫に対し邇邇芸命(ににぎの みこと)は「ほんのこて、おいが子じゃっかよ?」と、現代では離婚問題にでも発展しそうな、あらぬ嫌疑をお掛けになったらしい。(-ー;) 
コノハナサクヤ姫由来の竹林
コノハナサクヤヒメ無戸室由来の竹林
  まあ何時の世でも男という物は子供に対しては不確かなものなんですな〜。(^_^;)
  怒った姫はお産の最中に無戸室に自ら火を放って、「浮気で出来た子じゃれば、無事に生まるっはずがなか!(-_-メ) 神の子じゃったっで、どげんなこっがあってん、絶対に良かふい生まるったっが!」と言ったかどうかは知らないが、燃え盛る炎の中、無事三御子をお産みになったらしい。 その時臍の緒を切った竹べらを投げ捨てたところ、竹が群生するようになり、「竹屋ヶ尾」の名が付いたとのことです。

  そのまま進むと戦前に建立された「神代聖蹟竹屋」の立派過ぎる石碑がある。 まあ後の神武天皇の皇祖父ご生誕の地だから当然と言えば当然ですが。(^_^;)

  12:05: 頂上到着。 頂上は畳十畳ぐらいの広さがあるだろうか、大正4年建立の「彦火火出見尊降誕之地」石碑が建っている。 二等三角点もあるが、標高は解らない。 そして、残念なことに雑木が生い茂り、全く眺望が効かないし、陽溜まりもない。(>_<)   神の山だし、植林を殆どされていない雑木山も天然そのまま貴重な存在なので、くれぐれも頂上展望台など作らないで欲しい!
頂上石碑
 頂上「彦火火出見尊降誕之地」石碑

  頂上で水溜食品の一口包装漬け物をショケにペットボトルの紅茶と割水焼酎を飲むが、陽が当たらないし、何とも心細い気分になり、早々に下山を決意する。(^^ゞ)

  12:21 頂上出発。 滑らないように足下に注意しながらゆっくりと歩こうとするが、勢い付くと走り出してしまいそうである。 途中何枚か写真を撮る・・・が、殆どボツ。(T_T)

  12:44 登山口到着。 茶畑に腰を下ろし、長屋山を眺めながら、おにぎりと焼酎で昼食にする。 なかなか爽快で気持ちいい。(^^)/

  12:55 玉虫野出発。 内山田方面に下る。途中の家から出てきた子供が「こんにちは。」と挨拶をする。 やはり挨拶のある地域は清々しい! 道路は田頭集落に出た。 此処より坂口集落方面に北上する。

  1:13 サザンウィン裏、坂口集落到着。 ケアーハウス内山田はまたまた施設が大きくなったですね。 それだけ高齢者ケアーの需要が多いと言うことでしょうね。
  1:29 加世田中学校到着。 体育館でバスケットボールの大会(練習?)をやっていた。
  1:42 自宅到着。
  今回は行程も短く、殆ど休憩無しでもさほど疲労感はなかった。 史跡巡りもなかなか楽しいものである。 何時か南薩の神話を訪ねて歩きたいものである。


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