2002年2月分

音楽雑記帳

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2月24日(日) 爪隠さずとも能ある鷹か

以前にモントルー・ジャズ・フェスティバルをテレビで見ていたら「黒いツェッペリン」と称されることもあるという黒人4人組バンドLIVING COLOURが演奏していました。

必ずしも黒っぽさを前面に押し出すわけではない音楽性で、1曲聴いただけなのに少し興味をもちました。

後日地元のCD屋さん2軒で探しましたが1枚も置いてないどころか置いていた形跡もありませんでした。

さらに数ヵ月後隣県のお店に行く機会があったものの、地元より人口が少ない都市なので期待しないでいたところそこには3作品がありました。

予備知識がない私はどれが良い作品なのか見当がつかなかったので結局その時には買う決断ができませんでした。

先日その店を再訪したら1枚だけ残っていました。

よく2枚も売れたなぁ、と妙に感心するとともに残り1枚なら買うしかない、と状況に左右されて買ってしまいました。

93年の作品「STAIN」がそれで、内容的にはそこそこのできで佳作と言うべきなのかもしれません。

しかしツェッペリンという言葉に過剰な期待をもって聴いた私にはちょっと不満が残るものでした。

彼らの実験的な試みには共感しますが、ジャコ風の16ビート刻みからスラップまでありのベース、アームも使うしライトハンド奏法まで繰り出すギターにちょっとがっかりしました。

やはり私はストイックなRAGE AGAINST THE MACHINEの方が好きです。

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2月13日(水) 良い音で聴きたくなる

昨年友人がbilly cobhamの昔のライブ映像を贈ってくれ、それを見て彼の偉大さを久々に再認識しました。

その番組で進行役をつとめていたピーター・バラカン氏が推薦盤としてあげていた彼の初ソロ・アルバム「SPECTRUM」がいつものCD屋さんに再入荷していたのでやっと手に入れることができました。

なんとリマスターしてあって定価1,785円(税込)というお買い得さ。

アナログ盤では買っていなかったのにもかかわらず全曲聴いたことがある曲でした。

FM放送でよくかかっていてそれを繰り返し聴いたように記憶しています。

ドラム演奏が素晴らしいのは当然として全曲彼の書き下ろしというところに感心しました。

マハビシュヌ時代に自身のオリジナル曲を出し惜しみしたのは結果として成功だったと思います。

変拍子など複雑なリズムで構成されているのに思わず口ずさんでしまうリフの数々。
そう簡単に作れるものではありません。

ライナーによると多くのDJ達が彼の曲をサンプリング・ネタとして使っているそうです。私は全然知りませんでした。

それらを耳にした若者の何割くらいがオリジナル作品に興味をもつのか疑問ですね。

良いものを知っている人より良いものを作っている人の方に価値があると考えますが。

「他人の褌で相撲をとる」ことに近いパクリ。

相撲のは正確には褌じゃあなくて回しなんだよなぁ、確か。
以上、蛇足でした。

って、蛇に足ねえんだよなぁ、、、(失敬)

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2月10日(日) 王様のお気に入り化、か!?

昨日冬季オリンピックの開会式をチラッと見たらSting がまた「FRAGILE」を歌っていました。

昨年のトリビュートものでもこの曲を歌っていましたっけ。

この作品が収められている2枚目のアルバム「...NOTHING LIKE THE SUN」の頃まで私は彼の熱心なファンでした。

当時の彼はアムネスティ・インターナショナル支援コンサートに出演したり熱帯雨林保護運動を推進したりと社会的活動もしていましたし、歌詞でも同様に社会的問題をとりあげたりしていました。

しかし、私の場合は彼のそのような姿勢とは関係なしに作品の音楽的魅力に惹かれていただけでした。

その後も2枚ほどアルバムを買い続けたものの内容に関する記憶はまったくありません。

あらためて3枚目4枚目の解説にざっと目を通すと、3作目の「The Soul Cages」が私的で暗い雰囲気をもったアルバムであったとのこと。

私としては3枚目以降の作品を面白いとは思えなかったので自然と聴かなくなっていっただけでした。

ここからは私の個人的憶測です。

自然現象ではない社会問題を突き詰めていった彼は最終的にそれらの原因としての権力に行き当たったのではないでしょうか。

そして感じた個人としての無力感。

これは普通の人間なら誰しももっている感情ですが大スターである彼の場合はこの無力感が内面に変化をもたらした、かどうかは定かではありません。

さて、権力に抵抗し続けるには強靭な意志の力が必要ですし過激に活動すれば消されます。

john lennonは自分のファンに殺されたと報道されました。

実は犯人とされた男は実際はトッド・ラングレンのファンであり何者かにマインドコントロールされていた、という説に信憑性を感じている私です。

さあ、そろそろ私にとって「妄想の春」が近いようです。

そういえば昨年末に買っておいた「ジョン・レノン ラスト・インタビュー」の文庫本まだ読んでいなかったなぁ。

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