2001年12月分

音楽雑記帳

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12月31日(月) なんとなくソワソワ師走

年末にかけて新作アルバムをいくつか買ってみたものの理由無き気ぜわしさのせいで未だに聴いておりません。

買おうと思っているプリメインアンプのサイズが予想より大きかったので、設置するにあたり全体の配置換えが必要と分かり、その気力がわかなかったためにオーディオ・システムの刷新は来年に持ち越すこととなってしまいました。

さらにピアノの上に山積みになっている音楽CDや書籍の整理処分も先送りにして年越しを迎えてしまった私です。

ここ数年は歳末や正月に実感のない状態が続いていたので、気分的に落ち着かない年末は正常な状態に戻ったのかも、と自らの怠惰を正当化したりして、、、

来年こそは勤勉に生きよう、と思いながらも、まずはお正月気分にひたることとします。

一年間勝手な物言いに付き合ってくださった皆様、どうもありがとうございました。

どうか良い年をお迎えくださいませ。

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12月23日(日) テクノロジーの血肉化

CD屋さんで新品ではみつからない作品が中古品店にはある、というのはよくあることなのでしょうか。
先日そんなケースに遭遇しました。

joe zawinulひきいるthe zawinul syndicateの「world tour」を隣県の中古CD屋さんで目にした私は反射的に買ってしまいました。

実は人口30万人弱のその中古屋さんと同じ街にあるタワーレコードで半年以上前に見かけてはいたのです。

ところが当時はまだrichard bonaのことを知らなかったので特に興味を覚えなかったのでした。

彼を知った後にそのタワーでさがしたところ既に売れてしまっていましたし、地元のお店やタワーにもありませんでした。

そんな経緯があったので即買いしたのです。

買った方の趣味に合わなかったのかどうかは分かりませんが、結果として私にとっては幸いでした。

ツアーの早い段階で行なわれた日本公演では既にベースが彼に代わっていたにもかかわらず元々2枚組みであったものを1枚にまとめた国内盤のこのアルバム全13曲のうちの9曲では前任のvictor baileyが担当しています。

ライブ・バンドとしてはweather reportの最盛期よりもさらに高い次元に到達していると感じました。

特にzawinulのデジタル・シンセサイザーの使いこなし方には啓発されるものがあります。

インナーの写真を見ると彼の足元には7つ以上のフット・ペダルがあります。

おそらくヴォリューム以外にも各種のパラメーターをコントロールしているものと思われます。

それ以外にも曲のテンポをタップ入力してエフェクトをシンクロさせていると推察されるところなどもありました。

使っているつもりが逆に機械に使われてしまっているような音楽が氾濫するこのご時世に、プログラム時だけではなくリアルタイムでも完全にマシンを自身の制御下においている彼は恐るべき「テクノロ爺さん」と言えるでしょう。

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12月4日(火) 血沸かし肉踊らすラテン

毎年モントルー・ジャズ・フェスティバルの模様の一部をテレビ放送で観ています。

何十組というアーティストの演奏の中で、なぜこんな素晴らしい音楽を今まで知らなかったのだ、と後悔させられるほどの衝撃を私に与えてくれる人達はほんの数組です。

古い話になりますが一昨年の該当者はドミニカ共和国出身のピアニストmichel camiloで、座っていられないほど興奮させられてしまう白熱した演奏を展開していました。

後日数ある彼のアルバムのなかから1993年に発表された「rendezvous」をさっそく入手しました。

ベースにanthony jackson、ドラムにdave wecklを迎えてのトリオでの演奏は十分に私の興奮状態を再現してくれました。

そんな彼が去年のフェスでフラメンコ・ギターのtomatitoとのデュオ演奏で再び私をショック状態におとしいれました。

その後突発性健忘症を患った私は今年に入ってからやっと昨年彼らが発表したデュオでの初アルバム「SPAIN」を手に入れました。

残念ながら私はこのスタジオ録音盤から期待していたほどの発熱効果を得られませんでした。

ライブ演奏では聴衆と一体になってこその盛り上がりだったのかもしれません。

デュオという形態で演奏する際にピアノとギターという組み合わせは難易度が高く成功率が低いというのはどうやら事実のようです。

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