「ミルフォードトレッキング イン ニュージーランド」1   

 皓以兆

昨年、申し込んでいた旅に空席があるという連絡をもらい、即座に申し込んだ。ついに長年の夢がかなうと思うと、嬉しくて仕方なかった。ミルフォードトラックは「世界一のハイキングコース」と呼ばれ、世界的に人気がある。その他にルートバーントラック、マウントクック山のトレッキングを含む欲張りの旅である。9日間で約110kmを走破するトレッキングだ。はたして走破できるだろうかという心配もあったが、2月6日福岡空港を10時40分発でシンガポール経由でニュージーランド南島の玄関クライストチャーチに到着。14時間余りの長旅のせいかホテルで眠ることにした。
次の日、日本からの本隊10名と合流して、マイクロバスでマウントクックに向かう。サザンアルプス最高峰のこの山は標高3764mで、氷河をたたえた男性的な山である。
この山の周辺も3000mを越す山々が連なり、雄大な景色である。
標高800mにあるマウントクック村にあるホテルは日本人観光客も多いせいか、バイキングにご飯や味噌汁がでた。レストランから見るマウントクックはすばらしい眺めで山を見ながらの食事は最高だった。
次の日、マウントクックの近くのフッカーバレーのトレッキングに出発。フッカー氷河の下流に広がる河原の中を歩く往復14kmのトレッキング。途中ニュージーランドで一番有名な花「マウントクックリリー」や「ラージマウンテンデージー」を楽しみながら、登っていく。ニュージーランドは蜂がいなくて、蛾が受粉の手助けをする。蛾は夜飛ぶため、夜見えやすい白色の花がニュージーランドの花の特徴だそうだ。「リンドウ」の花も白色。清楚な感じがする。
指宿では見られない「エーデルワイス(うすゆきそう)」も咲いていた。そうこうしているうちにフッカー渓谷に到着。氷河があちこちにあった。周りの山は3000m級の山々で、人を寄せ付けない迫力だ。一般に外国では「トレッキング」と「登山」は別のものとして区別している。ロープやアイゼンを使った本格的なものが山登りで、それ以外はトレッキングというそうだ。自分の前に広がる岩山を見ると、納得する。フッカー谷で昼食をとり、下山。途中ミューラー氷河の作った壮大な渓谷を一望の下に見渡せるケアポイントと呼ばれる展望台ですばらしい景色を写真で取りまくった。往復8時間のトレッキングを終え、宿に戻る。
宿にはインコの仲間の「ケア」と呼ばれる体長4〜50cmの大きな、愛嬌のある鳥が大きな声で鳴いていた。
夜は10時ごろまで明るく、マウントクックが夕日に照らされて変化する姿に見とれていた。日が沈み星がでてきた。南半球でしか見られない南十字星を眺め、天の川の壮大な星雲をただぼーと見とれて、後から首が痛くなった。
次回はルートバーントレッキングです。


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