例によって鑑賞だけにと訪れたコセド酒店で、異様に目を引くラベルがあった。 緑地に中央に白い吹き出様の花、そして赤い杯に白梅をいっぱい配したトラディッショナルな図柄。 それがこの「園乃露」である。 いかにも薩摩の焼酎という主張がひしひしと伝わってくる。
そう言えば以前も見かけたことがあったのだが、麦混のため敬遠したのを思い出した。 ラベルを見るとなんと原材料「さつまいも、米麹」となっているではないか。 芋焼酎原理主義者の小生としては、もちろん迷うことなく加世田まで丁重に護送したのは言うまでもない。(^^) 秘剣師の本格焼酎寸言によると焼酎の出来により風味付けに麦焼酎を混ぜることがあるらしい。 この年の焼酎は麦焼酎を混入しなくても狙い通りに仕上がったのだろう。＼(^o^)／
アルコール度数２５度のレギュラー酒である。 １升瓶の他、おそらく５合瓶もあるのであろう。
生で飲んでみた。芋の薫りはさほどではないものの、甘味が際だっている。 柔らかい味わいには十分な奥行きを感じ、意外な程飲み易い。
ロックにすると、軽やかで益々飲み易くなる。 めくるめく旨さに唸ってしまい、冷徹なティスティングという使命を忘れ、ついついゴイゴイと行ってしまう。(^^ゞ） この清冽な甘さは何なんだ！
割水したものを燗付けすると、甘さと奥行きのある深い味わいが口中に広がり、名状しがたいふくよかさが際立つ。 やはりしっかりとした伝統的な骨格の芋焼酎であり、心底旨いと感じる。
宮之城町では愛され続けている銘柄と聞いたが、味音痴の小生でも肯ける堂々たる味わい旨さである。 いわば地焼酎の鏡とも言うべき味わいか。(^^)
どの様な飲み方でもふくよかな甘さが際立ち、思わず度を過ごし、「幸せ〜！(*_*)~」と叫びながら昇天しそうな危険性を持つ焼酎と言えよう。(^_^;) 小生はロックの旨さが一番秀でていると思ったのだが・・・。
平成１４年１月１２日記載