明るい農村 

                        
さつま霧島酒造(株)    姶良郡霧島町田口564−1
Tel  095−57−1235
ゲットした日 : 平成13年12月7日
                     

  
明るい農村
  何とも凄い銘柄名である。(・_・) 霧島町は霧島神宮の門前町として栄え、今では温泉を利用したホテルや別荘などで賑わっている町である。 もちろん農業も主力産業の一つであろう。 減反、後継者不足そして価格破壊と受難に喘ぐ僻地農業にあって、「明るい農村」というネーミングはパラドクシカルと言うよりは、「カラ元気でん良かで、ダイヤメを楽しんにいっぺこっぺ気張ぃもんそ!」とのメッセージに受け取られる。

  この焼酎は焼酎探索家Aptiva野郎さんが県内某所で購入し、宿題にと拙宅に持参した3本の中の一つである。 また同様に、昨秋巡航ミサイルとして武州秘剣師屋敷に着弾しており、顛末を本格焼酎寸言で秀麗に紹介されておられるので、正確子細はご参照頂きたい。

  ラベルは山間の水田に燦々と輝く太陽が目を射るような鮮烈な意匠であり、銘柄名と相俟って陳列棚から焼酎ノンゴロを釘付けにすること請け合いである。(^_^;)

  生で飲んでみた。 芋焼酎独特の薫りが立ち上る。 口に入った瞬間はサッパリとした飲み口に感じるが、後味に重厚な芋の主張がある。
  ロックにすると、一層サッパリとして飲み易くなるが、コクと甘味が引き立ち、芋の骨格をしっかりと保っている。 和水によるエグミも殆ど感じない。
  お湯割りにすると、馥郁とした薫りが立ち昇る中、甘味がより一層引き立ち、シミジミと旨いと思う。
  あらかじめ割水したものを燗付けすると、甘味と辛味の絶妙のバランスと言おうか、ふくよか且つ骨太の味わいになる。

  ジゴロ(地元の人間)がダイヤメで普通に飲む焼酎なのだが、いかにも芋焼酎を飲んでいるとホッとさせるような何かしら懐かしさを感じさせる。
  昔薩摩の農家は同じ棟の土間続きに牛小屋があり、囲炉裏では農作業を終えたオジちゃん達がダイヤメで焼酎を美味しそうに飲んでいた。 あるいは貧しかったからとても毎日は飲めなかったのかも知れないが・・・。 それでも、疲弊よりは何かしら輝きがあったように幼心には感じた。 寂れていく一方の農村の活力を、今一度覚醒させる栄養ドリンクに焼酎がなってくれればいいのだが・・・。 飲み方としてはやはりお湯割り系統が一番か!
  

                       平成14年1月9日記載