第16夜  帰省酎
  東京の柴田さんが家族連れで帰省したのに合わせて、飲ン方をすることにした。 本年3月以来5ヶ月ぶりの再会である。 4月より独立して、少々心配していたが、事業は順調のようで生き生きとした顔をしていた。
 
  定刻の7時に間に合ったのは柴田さんと小生のみで、最初生ビールを飲みながら仕事の話をしていたら、島津梅さんが白石酒造「栗東」をぶら下げて現れた。
  ビールが終わるとまず小生が持参した黒木商店「爆弾ハナタレ」を生で飲む。 この焼酎は昨年5月に焼酎メーリングリストで知り合った福岡の方より頂いたもので、1年以上焼酎棚で眠っていたものである。 初溜高濃度アルコールの華やかな薫りが引き立つ。 ややセメダインに似た薫りなのだが、小生は好きな臭いなのである。 後10年程遅く生まれたら、おそらくシンナー遊びに耽ったのではないだろうか。(^_^;) 「爆弾ハナタレ」とはなかなかのネーミング。柴田さんの話によると東京でもこの焼酎を冷凍庫に入れギンギンに冷やして、ショットグラスで飲ます店があるらしい。
  次に小生持参のあらかじめ割り水した「蓬の露20年古酒」を黒ヂョカで、同じく割り水した黒糖焼酎「朝日」を水割りで飲む。
  さらに「栗東」をロックで頂く。 この焼酎は栗東という特別な品種の唐芋から出来ているが、軽微にカロチン用の味わいを感じる。 さっぱりとした味わいで旨い。 まあ、何でも旨いのだが・・・(^_^;)
  このころは3人でヒソヒソとネットショッピングの話をしていたように思うのだが、良く思い出せない。
  ボギーさんとマルダイさん
      ボギーさん差し入れの「千秀」を吟味するマルダイさん。


  1時間程遅れて銀玉遊技に敗残したあーにーさんが登場した。 痛風持ちの彼は最初から焼酎で飛ばす。
  それから間もなく、ボギーさんの所の看護婦さんが日当山醸造「心の滴」「千秀」を届けてくれた。 ボギーさんは帰省したご兄妹との食事会で出席出来ないとのことでの心配りである。 感謝感激! 美女の登場に「いっしょき飲まんね?」と誘ったのであるが、むさ苦しい中年の集まり故か丁重に断られた。(^^ゞ)  「わっぜかっこよか!だいな?」との声が・・・。 やはり皆さん女性には目がないようで・・・(^_^;)
  9時過ぎにodabooさんが合流。 今日は三々五々人が集まる日である。 例の如くあらゆる種類の焼酎の鯨飲始まる。 それぞれ各自好きな焼酎を飲んでいたのだが、やはり焼酎の神髄はお湯割りと言うことで、黒ヂョカで燗付けを始めた。 どの焼酎も旨いのだが、「やっぱい金峰ばっかいは、いっき解っ!」とあーにーさん。 一同「じゃっどなぁ〜!」と感嘆する。
   柴田さんの話しに耳を傾ける
   柴田さんの話しに耳を傾ける一同。江戸で独立自営を始めた人の
   話には説得力が・・・


  10時前に仕事の終えたマルダイさんが加わる。 少し遅れて、食事会を済ませたボギーさん登場・・・。 飲み始め3時間経過すると殆ど記憶が吹っ飛んでしまい、これ以降良く憶えていません。(-_-)
  色々話をしたと思うが、水着女性が登場するテレビのバラエティー番組を観ながらの飲ン方で、全員自然に視線はテレビに釘付けに・・・(^^ゞ)
  11時半頃定番のうどん蕎麦を食べて散会した。

  なんだか全く他愛のない飲ン方に終始したのであるが、これを無理矢理意味付けすると・・・。
  お盆、年末年始になると沢山の人が帰省して来て、加世田も少々賑やかになる。 小生勤め人で名古屋にいる頃、お盆正月なんて帰った事がなかった。なぜなら、航空券を確保するのが極めて困難だったからである。 時期を外して帰省すると親しい友人ともなかなか会えずに、従って帰省酎なんてした試しがなかった。 まあ、それだけ付き合いが狭く、ひねくれた青春時代だったせいでもあるが・・・(^_^;)。
  Uターンして立場が逆になり、田舎にどっぷりと浸かった生活者の視点では、帰省してきた人は何かしら都会の臭いらしいものを持って帰ってくるような気がする。 それは田舎の生活とは全くかけ離れた喧噪に耐えたり逆に楽しんでいる姿であったり、我々では到底嗅ぐことの出来ない文化の薫りであったりする。 もちろん通信手段や交通が発達している現在、人心の格差が絶大とは思われないが、生活感覚というのは明らかに違う。 だって、一人当たりの県民所得には倍程度の格差があるのだから当然であろう。
  しかし、如何に都会的に洗練され経済的にも教養的にも豊であっても、日本人の殆どが故郷を背負って戦っていると推考する。 帰省しての飲ン方は、そのような戦士が鎧甲を脱いで自身を産んだアイデンティティーのまま酔い語れる、最強リフレッシュの一つと極論したい。
  そして我々田舎の人間は都会人の慰安所に甘んじることなく、目敏く情報を収集し、いつの日にか中原に覇をとなえんと夢想するのも帰省酎の良い所であろう・・・。
  なんて固いこと考えずに、素直に再会を祝して飲ン方にうち興じるのが一番でしょうね。(^_^;)
  帰省酎は田舎と都会の交差点・・・なんちゃって・・・(^^ゞ)。

  しかしいつもながらよく飲み、よく食べた!
  
   
表紙   焼酎の部屋   焼酎伝道師の集い   第15夜  第17夜 
日時:
 平成13年8月18日(火)
 
場所:
 好味亭教会

 本日の主役


 金峰(宇都酒造)
 栗東(白石酒造)
 千秀(日当山醸造)
 心の雫(日当山醸造)
 爆弾ハナタレ(黒木商店)
 蓬の露20年古酒(丸西焼酎)
 朝日(朝日酒造)

 参加者
 柴田さん、
 ボギーさん
 あーにーさん
 マルダイさん
 島津梅さん
 odabooさん
 にっしー


 メインディシュ
 刺身盛り合わせ
 地鶏刺し
 揚げ出し豆腐
 ざるうどん蕎麦 etc.


最終回に出てくる定番料理
ざるうどん蕎麦
「こんな沢山食べられないっ!」なんて思っても、ペロリと平らげてしまうから不思議。
やはりデブ一直線でしょうな!(・_・)