2002年11月分

音楽雑記帳

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11月22日(金) 心拍数の適度な上昇

YOUSSOU N'DOURの最新アルバム「NOTHING'S IN VAIN」を聴きました。

無駄な力が抜けていて今までに発表された作品群と比べると安らぎ感が強く感じられます。

コラ(西アフリカのハープ)の音色で幕を開ける今作には他にも民族楽器が多用されています。

逆に電気電子楽器は隠し味程度の使われ方で、生楽器の表現力に魅了されます。

こういう音楽に合わせて踊るのなら長時間続けても心地よい段階までしか心拍数が上がらず心肺機能にかかる負担も小さいのでは、などと考えてしまいます。

そういえば陸上競技の長距離種目でアフリカ勢は強豪揃いだったと連想してしまいました。

疾走感のあるポリリズムに乗せて「気」を与えてくれます。

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11月13日(水) 在庫処分でめぐり合い

私が中学生だった頃にクロスビー,スティルス,ナッシュ&ヤングが歌ったjoni mitchell作の楽曲「WOODSTOCK」は日本でもかなりヒットしました。

今は処分してしまって手元にはないその曲が収録された彼らのアルバムをかつてはずいぶん聴いたものでした。

当時友達に、Matthews Southern Comfortというバンドが演奏する同曲も良いよ、と言われたもののラジオ放送か何かでちょこっと耳にしたくらいでしっかりと聴くことができなかったためか、その言葉だけがずっと記憶に残っていました。

CD屋さんに出向いた際にも時折そのバンドの中心人物ian matthewsのコーナーを探してみたりしてきましたが、みつけることができずにいました。

何となく気になっている1曲というだけなので、私はそれ以上熱心に探そうともしませんでした。

先日ビデオを借りに地元のTSUTAYAに行った時に、たまには販売のコーナーものぞいてみるか、と珍しくCD売場に足を運んでみました。

するとそこでは1,000枚くらいの輸入CD盤が在庫処分のためか980円均一で売られていました。

どうせたいしたものはないだろう、と思いつつも片っ端から調べ始めました。

案の定面白くない作品が多い中、楽曲「WOODSTOCK」が冒頭に収められている「Best of Matthews Southern Comfort」をみつけた時には驚きました。

意外なところでのめぐり合いで、まさに灯台下暗しでした。

バーゲンになるまで売れ残っていてくれて良かった!

何十年かぶりに「WOODSTOCK」をじっくり聴いてみたところ素朴で翳りが感じられる作風でした。

それもそのはず、私は勝手にアメリカのバンドだと思っていましたが、彼らはいわゆるブリトラ(ブリッティッシュ・トラディショナル)というジャンルに属するイギリスのバンドだったのです。

ところで同日TSUTAYAのバーゲンで、ちょうど1年前のこのコーナーに書いたYOUSSOU N'DOURのアルバムで唯一もっていない「THE GUIDE (WOMMAT)」にもめぐり合うことができました。

行きつけのCD屋さんでは在庫切れで、私も注文しないでそのままにしていたことが結果として幸いしたと言えるのかどうか。

彼らの作品に外れはないことが確かめられました。

おっと彼らの最新作「NOTHING'S IN VAIN」も既に手元にあるのですが、まだ聴いていません。

集中して音楽を聴くことを信条としている私にとって最近のアルバムは収録時間が1時間前後あるので、自由になる時間という外的条件と聴こうという気分になるという内的状態が合致する機会は片面20分前後だったアナログLP盤の時代よりさらに稀になっています。

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11月7日(木) 一発勝負の気合い

「ほとんど打ち合わせ、リハーサルもなしで」とライナーにある「Jun Fukamachi & The New York All Stars/Live」聴きました。

ジャケットなどのセンスは色褪せているものの演奏自体は気迫を感じさせます。

メンバーがメンバーですからそこそこの内容の顔見せ公演になりそうなものですが、どっこい真剣勝負になっています。

あの時代に米国東海岸フュージョンの守備範囲の広さを認知させるという意義もあったことと思います。

結果としてフュージョン入門編としての存在価値は今も失われていません。

当時この種の音楽及びそれを演奏する優れたミュージシャンに生で接する機会を設けることに尽力した深町純氏の功績は再評価されるべきだと思うのですが。

フュージョンというジャンルが好きな方は必聴の作品だと思います。

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