2003.06.22 国分市総合運動公園多目的競技場

 「地元開催」、これがいかに重要であると言えましょうか。思えばこの「所属リ−グでの地元開催」が年に2試合しか無い為、「地元で試合が少ない」→「試合を多く見せられないからファンも増えにくい」→「地元の盛り上がりに欠ける」→「チームも盛り上がらない」→「何時までたっても上位のリ−グを狙える戦力が整わない」→「最初に戻る(泣)」といった悪循環に陥ってしまっているとも思われ、本日は今後を占う上でも大変重要な試合、「何十試合分もの感動」を如何にして「なるべく多くの」観客の皆さんに与える事が出来るのか、誠に「決戦」と言えると思います。
 対戦相手は皮肉にも、ヴォルカ鹿児島と同じく「(北九州から)Jを目指す、市民クラブチ−ム」であるニューウェーブ北九州。やはり我々LAVA鹿児島と同じように、チ−ムを応援しているサポ−タ−グループ「N・W・O」が居り、彼らも私達が自家用車に乗り合わせて北九州まで駆けつけたのと同じく、自家用車に乗り合わせて鹿児島まではるばる駆けつけて来た訳です。

ピッチ上はまさしく「田んぼ」状態。

 天気はあいにくの小雨模様。ピッチ上も「田んぼ状態」です。「鹿児島市内から離れた国分という場所で、この天気で、地域リ−グというマイナーな試合」という悪条件と、「約3万枚のビラ配りを実施。各マスコミでの宣伝効果。SPONETさんらを初めとする皆さんの努力」という好条件が重なった訳ですが、はたしてどれだけの観客の皆さんが集まるのでしょうか。私は先に行われている2試合を観戦しながらも、集客の事ばかりが頭にあり、あまり試合の内容は覚えていません。ただ、かりゆしFCの選手らの個人技が素晴らしく、「これは金が取れる選手達だよな」と思ったのが印象的でした。

サン宮崎を応援する皆さん。
ず〜っと休まず太鼓を叩き続けておられたのが印象的。
九州INAX対サン宮崎の試合を観戦する皆さん。
この時点でも、通常の九州リ−グとしてはちょっと多い位の観客かと思います。

 九州INAX対サン宮崎の試合中、SPONET鹿児島の方々が、外国人留学生の方々を数10名程連れてこられました。この方々が実に賑やか。「どうせ来たなら楽しもうぜ」とばかりに、(誰も頼みもしないのに)ノリノリの応援を散発的に始めるので、「(会場を盛り上げるという意味で)この方々は心強い戦力になりそうだ」と思いました。

 いよいよヴォルカ鹿児島の試合が行われる時間です。会場は雨にも関わらず、かなり大勢の方々に集まっていただきました。メインスタンドは、下段半分程の席が「正面にテントがある影響で、視界が遮られ観戦に不適」な為、多くの方々が上段の席、あるいはスタンドの上にあるフェンス越しに観戦される様子です。

試合前、円陣を組んで気合を入れるヴォルカイレブン。
選手入場。
いよいよ熱戦の始まりです。
試合前、記念撮影を行うヴォルカの選手達。
そういえば開幕戦でも写真を撮っていましたね。

 会場では両チ−ムの先発メンバ−をアナウンス。GKは恒松選手。DFが有木選手・石原選手・前田選手・上村選手。MFが野田選手・児玉選手・寺園選手・久野選手。FWが城選手・西選手です。試合開始。ヴォルカ積極的な攻め。確かに今回は気合の入り方が違うようです。5分、コ−ナ−キックを前田選手兼監督自らがヘディングで決めて先制点!会場はもちろん大盛り上がりです。9分には久野選手が惜しいシュ−ト。と、この時点でSPONETの方が、「御客さん方が応援に付いていけていない。もっと簡単な応援にして、他の場所でも応援をする人員を配置してはどうか」とのアドバイスをして来られたので、「着ぐるみを着た自分は応援煽り要員としては最適だろう」と考え、メインスタンド中央寄りにF氏と共に移動。
 ここからは通常行っている「カメラ撮影と試合状況のメモ」は不可能だった為行っておりません。ですので正確な試合経過等は分かりませんので御了承ください。観戦者の皆さんの目の前に立ちはだかるのは迷惑だろうと思い、最下段へ移動。しかしここではピッチの様子が半分位しか見えません。仕方なく、立ったりしゃがんだりしながら応援をしてみました。他の方々からして見れば「疲れたので立ったりしゃがんだりしている」風に見えたかもしれませんね。

 試合は野田選手がカ−ド2枚で退場になり1人少ない不利な状況になりますが、児玉選手のミドルシュ−ト、西選手のヘディングシュートと立て続けに2点を追加し3-0とリ−ド。しかし後半からはNWの波状攻撃の前に防戦一方の状態がひたすら続きます。ヴォルカもカウンタ−気味の逆襲を試みるのですが決められません。どうやらピッチ上では主審さんの判定に対し、ヴォルカの選手の皆さんらが、かなりの不満を持っているのが見て取れます。これは嫌な雰囲気。
 NWの攻撃を耐え切れずにオウンゴールを許したその10数分後、追加点を決められ3-2のきわどいスコアに。でも正直言ってあまり負ける気はしませんでした。今回太鼓を叩いて応援をリ−ドしたLove氏もその思いは同じだったようで、「もう1点取られても、たぶんまた1点取り返してくれると思った」と言っていました。なんでしょう、「これだけの御客さんの前で負ける訳が無い」という「思い込み」に近い感情があったのかもしれません。

 正直言って、私は後半35分過ぎあたりから、涙を堪えるのが大変でした。だって応援を始めた頃は、たった独りで太鼓を叩いたり、2人で応援したりが普通でしたから。今年になってから毎回のように6・7人で応援ができたりもしていますが、なんというか、こみあげて来るものあったんです。試合は1点を守りきった形でヴォルカ鹿児島の勝利。良かった。勝って本当に良かった。

試合中のメインスタンドの様子。
私のカメラを使って仲間が撮ってくれた1枚。
試合直後のゴ−ル裏の様子。
私達は「少しでも御客さんの近くで応援した方が、応援に乗せる事ができるだろう」
と思い、メインスタンドの端近くで応援しました。

 南日本新聞の記事によると、この日の観客は約500名だったそうです。雨の中ありがとうございました。また、NWの応援に駆けつけた皆さんにもこの場を借りて御礼を言いたい。「ありがとう、貴方達がはるばる駆けつけてくれたおかげで、大いに会場を盛り上げる事ができました。敵役に徹してくれてありがとう」。

 しかし良い事ばかりではありません。色々な面での準備不足も感じたのは事実です。もっともっとやれる事はあるはず。次の機会は天皇杯でしょうか。これにむけて、次は少しでも、もっと快適な観戦環境を提供できるよう、準備を怠らず進めていきたいです。今回の試合は「3万枚程度の鹿児島市内でのビラ配りを実施し、マスコミでもそれなりに扱ってもらい、雨の国分で日曜日に地域リ−グの公式試合を行ったら500人の観客が集まった」という、集客の予想を行う上での、一つの重要な目安になったと言えるでしょう。ではこれを倍に増やす為にはどうすれば良いのか。どんな事が実行可能なのか。そのアイデアを実行すればどれだけの集客が見込めるのか。倍になったら、さらに倍にするには何をするべきなのか。もっとできるサ−ビスは無いのか。御客さん達は何のサ−ビスを望んでいるのか。一人一人が経営者になった気持ちで考えていければ、きっと良い結果が返ってくるはずです。

番外編?
試合後、外国人留学生の方々と記念撮影を行うチ−ムの皆さん。
取材を受ける前田監督。
この後行われたサッカ−教室に集まった地元の子供達。
この子らの為にも、ヴォルカは絶対に成功させなくてはなりません。

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