人吉クラフトパーク石野公園

05.9.19(月)晴れ

 7時に起床しました.今日の目的地は人吉にあるクラフトパーク石野公園です.7時半に詫間PAを出発し,8時半に目的地に最も近い山江SAで朝食としました.

隣の車が一晩中エンジンをかけたままでうるさかった.

 9時半に山江SAを出発し,10時に人吉クラフトパーク石野公園に到着しました.駐車場は広々としておりP泊にも適していそうです.ここは自然のまん中で見て触れて色々な体験の出来る公園です.民工芸館,鍛冶館,木工館,導遊館,紙すき館,陶芸館の6つの館でそれぞれの体験が出来るようになっています.それにしても今日は天気も良く大変な暑さで気分が悪くなりそうでした.

P拍に良さそうな広い駐車場です. この階段を登ったところに公園があります. まずは民工芸館に入ってみましょう.

 子ども達を連れて民工芸館に入ってみると,エアコンが効いていました(^^).う〜ん,快適! ここでは竹とんぼ作り,きじ馬絵付け,花手箱絵付けなどが体験出来ます.さっそく担当の方(見た感じでは優しそうなおじいちゃん)に説明を聞いてみました.この方は竹とんぼ作り名人の川上さんという方です.竹とんぼを高く飛ばす大会が毎年各地で行なわれているそうで,その全国大会での優勝経験もありその記録はギネスブックにも載っているそうです.参加者はより高く飛ばすことを目標に試行錯誤して作っているようです.館内に並べられている竹とんぼは全て川上さんの手作りで,未だかつて見た事がないような様々な形,大きさのものばかりでした.竹とんぼ作りに興味のある私は,高く飛ぶ竹とんぼについて質問をどんどんぶつけてみました.すると親切に色々と教えて頂きました.試しに展示してある中の一つを軽く飛ばしてみると高さ5mはあろうかと思われる天井に突き刺さるような勢いて飛んで行きました.
「な,な,なんじゃこりゃ〜!」
この爺さん,ただもんじゃないな〜.そうそう実はこの方,川上哲治元巨人軍監督の実弟なのです.

様々な形や大きさの竹とんぼのほんの一部です.
これが高さ34.24mのギネス記録を出した竹とんぼです. 川上哲治元巨人軍監督の弟さんです.

 一般に手にする竹とんぼを見せながら,この形状では重すぎて浮力がつかないため飛ばないということを説明して頂きました.川上さんの作る竹とんぼは羽の部分で約2g,軸が1g程度だそうです.色々お話ししてみると,川上さんは教職員を定年退職した後に竹とんぼ作りを始めたそうです.特に師匠がいた訳でもなく,独学で試行錯誤して作ってきたそうです.その数,年間1000本!.飛ばすためには質の良い竹探しから始めるそうです.ウ〜ン,奥が深い! 私があまりにも細かい質問をするので,
「熱心ですね.学校の先生ですか? よく先生方が来られるんですよ.」
と言われてしまいました.
「いいえ,学校の先生ではありません.ただ竹とんぼに興味がある通りすがりの者ですよ(^^).」

ケイマと親しげにおしゃべりする川上さんと. 綺麗に色塗り出来るかな? 完成!.竹とんぼを立てる台はサービスで頂きました(^^).

 さて,竹とんぼ作りですが子ども達には難しそうなので,既に出来上がった物に色塗りをするコーナーに参加させて頂きました.私は色塗りだけでは満足出来ないので,設計図を頂いて実際に作ってみることにしました.時々川上さんに見てもらいながらアドバイスを受けては作っていきました.飛ぶ竹とんぼを作るには,竹を小刀やカッターで削ってはいけない事や工作道具について,羽の角度について,バランスの取り方について,その他門外不出の?細かい技法などを伝授して頂きました.その後,子ども達と川上さんと中央の広場で実際に竹とんぼを飛ばしてみました.それはそれは,これまで見た事が無いような勢いで飛んで行きます.一般の竹とんぼなど比較にもなりません.糸を使い,羽だけを飛ばすタイプになると130mほども飛んでしまうため肉眼では追えなくなるそうです.凄過ぎ!

←一枚の竹の板から製作行程順に並べています.
←バランスの見方:バランスが悪いと羽の片方が下がります(中央).バランスが良いと平衡を保ちます(左).
これが重要ですが,微妙な感覚です.
←この高さくらいまで飛ぶんですよ.
竹とんぼ作りに夢中です(^^;).

 竹とんぼで遊んだ後は鍛治館に入ってみました.刃物を作っていく過程などはケイマは全く知らないので,無理を言って体験させてもらうことにしました.時間がかかりそうなのでチャノちんとウラりんは,導遊館で指輪作りをすることにしました.一枚の鉄の板を真っ赤に燃やして叩き,形を整えていきます.柄の部分を作り,刃の部分を形作っていきます.刃物全体の形が出来上がったら,刃の部分を研いでいきます.次に焼き入れ,焼き戻しをして鋼にしていきます.鋼をさらに磨きほぼ出来上がりました.仕上げは砥石で研いで名前を彫り,完成です.ケイマにとって初めての体験で鍛冶という言葉の意味,刃物を作る過程が理解出来たかな?

原型となる鉄の板です. まずは鉄を熱く燃やして…
最初は機械で叩いて大まかに形作ります.
ロールオーバー効果
柄の部分の形を整えます.
ハンマーで叩いて,さらに形を整えます. 刃物全体の形が出来上がりました.
刃の部分を大まかに研ぎます.
ロールオーバー効果
さらに研いでいきます.
焼き入れと焼き戻しです.
仕上げです.試しに竹を削ってみましたが,スパッスパッと削れました. 名前を彫ってもらって… 完成!

 導遊館に行くと,チャノちんとウラりんが指輪作りの真っ最中でした.一枚の銀の板の表に模様を,裏に名前を彫った後に丸くして溶接します.後は角ばった所を削り磨いて完成です.

 次に向かったのは紙すき館です.文字通り紙を漉いて,葉書を作りました.乾燥させるまでに時間がかかるので,その間ちょっと遅い昼食にすることにしました.

女性陣は指輪作りです. 紙すき体験です.

 14時,キャンピングカーに戻り昨夜のすき焼きの残りで昼食としました.もちろん車内ではルーフエアコンをビンビンに効かせました.真夏のような暑さの昼間でも車内で鍋料理が出来るなんて,デイブレイクにして良かったな(^^).

 食事の後片づけをしてそろそろ出発の準備です.木工館と陶芸館はお休みだったので,またの機会のお楽しみです.出来上がった葉書を取りに行って出発しました.

 石野公園から数分の所にあるホテル華の荘(はなのしょう)の温泉(家族風呂大人750円/子ども300円)に入ってから帰宅することにしました.家族風呂でありながら屋内風呂と露天風呂の二つがあり,ゆっくり温泉を楽しみました.極楽極楽! ここの駐車場も十分過ぎるほど広いのでP拍に使えそうです.温泉付きのP拍だな.

ホテル華の荘
露天風呂付きの家族風呂です.

17時に出発し,18時半に無事帰宅しました.天気も良くて,楽しい2日間でした.

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