まっこうくじら極私的電子頁


謎の行動,ストランディング

 

               

 
 2002.01.22,鹿児島県大浦町において,雄のマッコウクジラ 14 頭が海岸へ打ち上げられているのが発見されました.1 頭だけは海へ還す事に成功した様ですが,残り 13 頭は息を引き取りました.

 死んでしまったクジラが陸へ漂着したり,生きているクジラが陸へ乗り上げてしまう事を“ストランディング”といいます.死んでしまったクジラが陸へ漂着する場合,1 個体だけの場合が多い様です.対して,生きているクジラが陸へ乗り上げてしまう場合は,群れで生活する種類に多く,当然マッコウクジラの例もあります.

ストランディングの理由としては諸説があるようです.あたしが知る限りでは以下のようなものがあります.

1)シャチなどの敵に追われた.

2)環境汚染によりクジラの体内に蓄積した物質の影響.

3)磁場の傾斜と海洋の地形の影響.

4)ある 1 頭がストランディングした結果,仲間意識の強い他の個体も後を追った.

5)寄生虫の影響.

もっとも有力とされているのが“3)磁場の傾斜と海洋の地形の影響”らしいです.これはマッコウクジラなどが磁場の高低によって泳ぐ道筋を決めていて,その高低差と地形の不幸な偶然がストランディングという結果をもたらすという考えです.つまり磁場の等高線と海岸線が直角に交わっている地域は危険という考えです.

個人的な考えとしては,マッコウクジラが群れをなして生活していることを考えると仲間意識の強い他の個体が後を追う”というのも,まんざら無視できないように思います.

 

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