第41話 「楽な勉強なんていらない」
〜 心に残るツライ思いを 〜


最初にお間違いの無いように・・・

楽な勉強なんてナイ
のではない。

楽な勉強なんてイラナイ
が正しい。



まくべんの「まくばん」(BBS・掲示板)に
定期テストや入試前になると
必ず書き込まれる質問がある。

「テスト前3日でなんとかする方法はありませんか」
「明日がテストなのですが,得点アップの方法を教えてください」
「楽に点数がとれる方法はありませんか」
「簡単に成績アップする勉強法は?」


う〜・・・ん
思わず絶句してしまうのである。



「楽に勉強できる方法はナイ」
と言いたいところだが
ひょっとしたら
アルかもしれない。

ネットであちらこちら調べて回れば
楽に成績アップする方法が転がっているかもしれない。

だが,しかし
楽に成績を上げて
いったいどうしようと言うのだろう・・・。


特に中学生,高校生という
人間的にも大きな成長を遂げようとしている
大切な時期に
楽して
いったい
どんな人間になろう
と言うのだろうか。




社会人の資格試験や
職業上の昇進試験なら
「楽な勉強」も
わからないではない。

社会人は家庭や仕事をかかえ
極々少ない時間の中で
目標を達成しなければならない。

生きていく上で
どうしても必要な「権利」や「資格」を得るため
より効果的に,より効率に
勉強を進めることが求められるのである。


しかぁ〜し

中学生や高校生にとっては
「楽な勉強」は
「百害あって一利なし」くらいに考えた方が良い。

「いや,希望の高校に合格できるのなら,それは大きな利だ」
と考える中学生もいるだろうが
「楽な勉強」で希望を叶えて
いたいどうするのだ。

楽して弁護士になったとして
楽な事件しか担当しないつもりなのだろうか。
楽して医者になったとして
楽な患者しか治療しないつもりなのだろうか。

難問にぶつかったら,どうするのだ。
困難に出会ったら,どうするのだ。

楽して達成した目標は
所詮,その程度の成果しか
もたらさないのである。




勉強は
つらくて苦しいモノである。

しかし
その,つらさや苦しさを
頑張って乗り越えていく過程の中で

知識よりも成績よりも大切な
「生きるパワー」を獲得するのだ。

そして,それが
「自信」
につながるのだ。



苦労して勉強して社会に出る。

社会に出たら
思わぬ困難と遭遇する。

しかし
苦労を乗り越えた経験を持つアナタなら
その困難と
正面からぶつかることができるのだ。

逃げることなく籠もることなく
苦労はしながら
困難格闘できるのだ。

そして
乗り越える。

さらに
自信がつく。

そしてそして
もっと大きな困難を乗り越える
「自信とパワー」
手に入れることができるのだ。



もちろん,時には失敗もする。

しかし
失敗は成功の母である。

失敗を教訓に
次のチャレンジに全力を注ぐことができるのだ。


さあ,ここまで来ると
最初の言葉の意味が見えてくる。

「楽な勉強なんてイラナイ」のだ。

勉強はつらいからこそ意味がある。

苦しいからこそ
アナタをパワーアップさせるのだ。



そこのところを勘違いすると
ただ
「つらい」「苦しい」だけの
勉強になってしまうのだ。

そして,ついつい
「楽したい」という気持ちが
頭を持ち上げてくるのである。

負けるな!
全国の頑張り中学生!




まくべんは
「つらさの先には幸せがある」
とは言わないが


つらさの先には確実に
「ひとまわり大きくなったアナタ」
が存在しているのだ。


中学時代,高校時代
是非とも
「 心に残るツライ思い 」
を体験してもらいたい。


う〜ん…いつになく
熱い…
ついでに酸素も薄い…

窓でも開けようか…


ガラガラガラ…


<終了>


  

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