第7話 人間は自分の目標以下の人間にしかなれない!


定期テストが終わったのだ。
では,いよいよ始めよう。
えっ?何を?ではない。
「勉強」である。
本物の勉強を始めるには,テスト終了直後が最もイイのだ。


 
ところで,テストの「手応え」はどうであったろう。
満足のいくものか,それとも不満ジュルジュルなのか。

「まくべん」は推測する。
多分,不満ジュルジュルだろう。
(でなきゃ,こんな新聞を読んでるわけがない。)

テストが終わったウレシサに
友達とワイワイやっていることだろ。
たとえ受験生でも,「しばしの休息」を楽しんでいることだろう。

それで,イイのだ。それなりに頑張ったのだ。
自分に「ご苦労さん」を言おう。
そこで,今回は昔話でくつろいでもらおう。


 
昔々,ある所に一人の少年Aがおった。
少年Aはお金持ちになりたかった。
 ある日,少年Aは「目標」を立てた。
「オイラは将来,100億円の財産を持つ」と。

それから少年Aは毎日汗を流して頑張った。
朝に働き,昼に働き,寝る間も夜中も働いた。
10円から始めた貯金もやがて
千円,1万円,十万円,百万円,一千万円,1億円と大きくなっていった。
そしてついに,ある日貯金は100億円に達した。

「目標を達成した」とわけやね。
それから中年になった中年Aはとトンと働かんようになった。
目標を達成したからやね。
おめでたい話やねぇ。

おしまい。



中年Aは「自分の目標を達成した」スゴイ人である。
しかし
中年Aは100億1円貯めることはなかった。
なぜなら
彼の目標は100億円だったからである。

100億円貯めた中年Aが「次の目標」
(例えば200億円の貯金)を立てたのならば,
彼は,きっと200億円は達成したことだろう。
(「まくべん」には真似できない)

だが,彼は「次の目標」を立てなかったため,
100億1円は達成できなかったのである。

人は,どんな人でも
「自分が目標とする人以上の人にはなれない」のである。

「今のままでイイ,今が楽しければそれでイイ」
と考えている人は,
決して「今以上の人」にはなれない。
永久に
「今」以下だ。

「目標」の大切さは,勉強にとっても同じなのである。

永遠に固定された目標はない。
「高校合格」だけを目標と決めて,めでたく入学できた学生が,
その後の「目標」を持てずに
高校の中でダメになっていった例を数えればキリがないのだ。

テストも同じである。

では,どんな目標がよいのだろうか?

それは次話にて!