第80手 「うろつき暗記法」
〜 暗記学習の仕上げに 〜



「うろつく」という言葉には
あまり良いイメージはないのである。

商店街や繁華街を
何の目的もなくうろついて
補導員と未知との遭遇になったりするのである。

補導員ならまだマシかもしれない。
コワいお兄さんやお姉さんに
お小遣いをせびられたりすると
こりゃまた厄介なコトになる。

くれぐれも目的のない「うろつき」は
避けるように心掛けたいモノである。



それは さておき!

今回紹介する
「うろつき」
暗記学習の一手である。

「暗記」というと
机にかじり付いて
ガムシャラに書きまくって
必死に覚える…
というイメージがあるかもしれないが

身体(からだ)を動かしながらの暗記は
意外と効果がある。


暗記学習の過程を
「前半」と「後半」の分けるのなら
「うろつき暗記法」
暗記学習の「後半」に適した勉強法である。

ある程度「頭」にインプットされた段階で
うろつきながら
その定着を
より強いモノにしたいときに
オススメである。



さて,その進め方である。

まず,用意したいのは
うろつくスペースである。
勉強部屋の中だけでもよいが
自分の家全体を
うろつきのエリアにしてもよい。

もっとも家に部屋が
10も20もあるような
お屋敷に住んでいる中学生は
あまり広い範囲にならない方がよい。

一度出発すると30分は帰ってこれない…
そんなんでは困ってしまうのである。



うろつきエリアも人によって様々なので
ココでは
6畳一間くらいの想定で
説明を進めることにする。


次に用意してほしいのが
「覚えたいコト」である。
要点をまとめた
ノートやメモ
と考えてほしい。



さて,そのノートやメモを
スタート地点(机)に置く。

そして
「覚えたいこと」
「覚えているか試したいコト」

を,じっ……と見て確認する。

自分で制限時間を決めて確認するのもよいだろう。
30秒とか1分とかである。



さあ,準備ができたら
「うろつき開始」である。

スタート地点の机を離れ
ゆっくりと部屋の中を1周する。

その間にアタマの中では
ノートに書いてあったコトを
思い出し,思い出し
声に出して反復練習する。

そして,おもむろに机の前に帰ってくる。



机に対して
背を向けた状態で一旦停止する。

そこで
最後の復唱である。

キチンと言えたら
さっと振り返りノートを確認。

正解ならば,次の項目の暗記に入る。

正解でなかったら…
もう一度ノートを確認して
2回目の「うろつきの旅」に出発である。




口の中でブツブツと
部屋の中をウロウロと
1つの事柄をキチンと覚えられるまで
何度でも
繰り返して「うろつく」のである。

どんな難しいコトでも
5〜6回もうろつけば
キチンとアタマの中に入ってくる。
5〜6回で入らなければ
7〜10回繰り返すだけのコトである。



一見,非効率的な作業のように見えるが
身体を動かしながらの暗記は
とても効果的である。


どこかのダイエット・キャンプのように
正解したら
「いいぞ! オレ!!」
「よっしゃぁ〜〜」

と気合いを入れながらやれば
もっともっと効果的である。




  

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