第76手 「テスト用紙は絶対に捨てるな」 
〜 テスト用紙はあなたの勉強履歴書 〜



定期テストの「答案」が返却される。

「点数」を見て,一喜一憂!

先生と答合わせをして
「点数」を確認!

「なんだぁ,65点かぁ」
「けっこう,頑張ったんだけどなぁ」


…というわけで
ゴソゴソ・ギュッギュッギュッウ
(教室の机や鞄に詰め込む音)



「あ〜っと,間違った問題なぁ〜
 今週いっぱいで訂正ノートに書いて提出なぁ〜」


「えっ! またかいなぁ〜」

ガサガサ…ゴソゴソ…

(グチャグチャの答案用紙を鞄から引っ張り出す音)

そして,家に帰り…
答合わせの時に赤ペンで書き込んだ
正答をノートに写して
ハイ! 一丁上がり!!


グチャグチャグチャ
(テスト問題と答案用紙を丸める音)

ポイッ!
(ゴミ箱に向かって放る音)

カッ!
(ねらいが外れて,ゴミ箱の縁に当たった音)

コロコロコロ…
(答案用紙が床を虚しく転がる音)

「チェッ ついてねえなぁ〜」

パタパタパタ

(ゴミ箱に近づくアナタのスリッパの音)

グシャ…
(丸まった問題用紙を拾い上げる音)

ギュッぎぎゅ〜のギュ!!
(問題用紙をゴミ箱に押し込む音)

そして
(アナタが高校入試の本番で確実に点数を失う音)



「ついてね〜よなぁ,本当に」

そう…本当にツイてないのである。
入試で十数点を失うことになったのに
全く気づいていないのである。

そして
その十数点を取り戻すためには
多くの時間をかけなければならなくなるのだ。

本当に…
「ついていない」
のである。



さて,日々の学校では
様々なテストや試験が行われているのである。

先の「ついてない」君と同じように
「点数」への関心は
みんな異様に高い
のだが

「問題用紙」「答案用紙」
そして「解答(正答)」には
ナゼか関心が薄い
のである。

テストが終わってしばらくすると
そのほとんどが「行方不明」になっている。

まったく困ったものである。

大事なコトから言うのである。
しっかりメモってもらいたい。



「テストの問題用紙,答案用紙,解答」は
絶対に捨てずに,取っておくべし!

それも,可能ならば
キチンとファイルして
受験した順番に整理しておくべし。

なお,整理するときには
「問題用紙」「答案用紙」
そして,それに書き込まれた
「アナタの答」「先生の正解」
4つキチンとそろっているかを
確認すべし。

1つでも欠けていれば
それはタダの
「ゴミ」
である…と考えてよい。



では
そうやってファイルしたテスト問題を
どうやって活用するのか?

「まくべん」では今までに随所で紹介してきたが
今一度,その有効活用について説明するのである。

定期テストの問題と答案・正解は
アナタの勉強の履歴書である。

サラサラサラと見直すことで
あなたが
「できなかった」問題
つまり
「弱点」がハッキリわかる。

自分のあえぎ苦しむ筆跡を見れば
「実力で解いた問題」か
「カンで答えた問題」かまで覚えている。
「楽勝な問題だった」のか
「難問だった」のかもわかる。

だから
自分の勉強の成果の全てが「わかる」といっても良いのだ。

何がわかっていて
何がわからなくて
何が苦手で
何が得意か
何をクリアし
何を積み残しているか
復習すべきはドコで
復習の必要のないのはドコか
そして
「前はできたが,今,忘れている所はドコか」
それら,様々な自分の勉強情報が手に入る。

これが,あなたの
勉強の履歴書である。



では,それをどこで活用するのか…

まずは「実力テスト」である。

実力テストはテスト範囲がケタ外れに広いため
勉強をする気がナカナカ湧いてこない。

あげくの果てに
「実力を試すんだから,特に勉強しなくても…」
な〜んてコトを言い始める始末である。
凡人中学生が
よく落ち込むワナである。


そんな時に
「テストファイル」である。

サラサラサラと見直して
自分の「弱点」「忘れてしまっている所」を
集中的に復習すればヨイのだ。

「わかっているコト」「覚えているコト」も確認しながら
復習を進めれば…
それが大きな自信につながるので
本番で慌てて
パニくることもないのである。

おまけに
過去の問題で
全校的にデキの悪かった問題は
結構,大きな確率で
再出題されたりする。



次に高校入試である。

こちらの勉強でも
「テストファイル」は大活躍である。
特に「実力テスト」の問題や答案が有効だろう。

定期テスト問題から
さらに精選された
勉強のエッセンスが詰まっている。

「まるで〜勉強のカルピス原液やぁ〜」
なのだ。



そして
「テストファイル」勉強の進め方は
いたって単純である。

@ 前のテストでできなかった問題を解いてみる。
A 「できない」ときには,正解を見て研究する。
B 「わかった」と思ったら,正解を見ずに解いてみる。
C 正解を見ずに解けるようになるまで,繰り返し頑張る。
D それでも「できない」場合は,友達や先生に質問する。


だから,1回のテストにつき
「問題用紙」と「答案用紙」
そして,それに書き込まれた
アナタの「誤答」と「正解」が
4つがキチンとそろっている必要があるのだ。


さあ,スグにでも
机の引き出しを引っかき回して
今までのテスト問題を発掘するのである。

残っていると…いいねぇ…



  

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