第75手 「呟く 3」 
〜 オーバー・リアクション作戦
 〜



「頷く」コトで
先生がアナタのために授業をしてくれる…

試してみた諸君は
すでに実感を得ていることだろう。

試していない諸君は
「何のコトやらサッパリ!」であると思う。
「ざまぁ〜見ろ」である。



話はコロリと変わるが
アナタの友達の中で
アナタが
一番
心を開いて話ができる友達

思い浮かべてもらいたい。

「私,友達がいなくて…」
そんなふうに考える中学生は
「あんな人と友達になれたななぁ」
と感じる人物でもよい。

その人はいたい…
どんな「人物」なのだろうか?


「明るい」
「元気」
「おもしろい」
「公平・公正・正直」
「話題が豊富」
「人気者」
「誰とでも話ができる」
「話題が豊富」

などなど
色々な特色があると思う。


なにしろ
アナタが「一番」と感じる人物なのだから
いろいろな長所を持っているに違いない。



そして
そういう人物をよくよく観察してみると
共通して
「オーバー・リアクション」
が見られるのである。

「オーバー・リアクション」とは
「オーバーな反応」であり
「大げさな反応」である。





「ねえねえ,私,これ買ったんだ」
と友達に自慢の品物を見せる。

すると,ごく普通に
「そう,コレ買ったの(ポツリ)」
と言われるか…

「えっ!,コレ,買ったのぉ〜!
いいなあ〜!!」


と大げさに言われるのかで
あなたの
「印象」
ずいぶんと変わってくるモノである。

相手に見せたモノが
自慢の品物であればあるほど
相手の反応が大きければ大きいほど
なんだかとても
「気持ちよく」なるものである。



「私,○○君にふられちゃった」と打ち明けると
「そう…それは残念ね(ボソッ)」
よりも

「え〜!!ふられちゃったの!!」
「どうして! どうして!」
「それは,あんまりよね。
ひどいなあ〜。さいあく!!」


と大げさに驚いてもらった方が
「あ〜私の辛さがわかってくれるのね。この人」
といった感じになる。

「あ…そう(ボソッ)」
これでは,あまりにつれないのである。



もう一度,そんな目で
「一番」の友達を観察して見るべし。

きっと
素敵な
「大げさな反応」

をしているハズである。



では…なぜ,オーバー・リアクションの友人は
「いいな」
と感じるのだろうか?

今までにも散々書いているので
答は簡単。

「わかりやすい」からである。

自分の話を聞いてくれていることが
わかりやすいし
それをキチンと受け止めてくれているのが
わかりやすい。

共感や感動してくれているのが
わかりやすいからである。

だから,アナタは安心して
会話を進めることができるのである。



では,逆の立場で考えよう。
「あなた自身は,わかりやすいか?」
である。

「ちゃんと,相手の話は聞いているよ。」
「内容もキチンと理解しているよ。」


うんうん…それはそれでイイのだが
問題は
「そのコトが相手にキチンと伝わっているのか?」
「相手が,そんなふうに感じているか?」

ということである。

もちろん,「そのコト」というのは
「アナタが一生懸命に相手の話を聞き」
そして
「理解している…よ」
ということである。


ひょっとしたら…
伝わっていないんじゃないかぁ〜?

「いや,キチンと伝わっているハズです」って
言い切ってみても
なんとなく不安が残るのである。



特に普段から親や先生に
「ちゃんと返事をしなさい!」
「返事が小さい!」

とか
「おい,わかっているのか?」
「おいおい,ちゃんと聞いているのか?」

と言われた事のある中学生は
充分に注意したい。

きっと…
伝わっていない。

いや…
アナタが「ちゃんと伝わっている」と感じている
その半分くらいしか伝わっていない
と考えた方が賢明である。

友達に伝わっていないし
親や先生にも伝わっていない可能性がある。

何が?
「アナタが相手の話をキチンと聞いていますよ〜」
ということ,そして
「ちゃんと理解していますよ〜」
ということである。



友達や先生は一生懸命に話をしているのに
アナタが
聞いているのか,いないのかハッキリしなければ
後は適当にお茶を濁して
話題を変えたり
会話を終了してしまうのである

その結果…

友達づきあいなら
「うまくいかないなあ」
「他人と会話するのは苦手だなあ」

という結果になるし

勉強なら
「先生,ナニ言っているのかサッパリ!」
とか
「先生,アタシの意見,ゼンゼン聞いてくんない」
ということになる。

それでは困ってしまってワンワンワワンなので
いよいよ
「オーバー・リアクション」
の登場となる。



「オーバー・リアクション」

つまり
「大げさな反応」は
それほど難しいことではない。

心得は単純

相手の話の内容に

2倍で喜び
2倍で怒り
2倍で哀しみ
2倍で楽しむ

そして
2倍で感動せよ!
である。

(3倍なら,もっと効果的である。)



「あ,そう…」
と感じることを
「え〜! そうなんだぁ!」
と2倍のエネルギーで反応する。

1回頷くところを
大きく
2回頷く

チラッと相手を見るところを
チラチラチラっと2・3回見る。

「えっ?」と思ったら
「えっ?!」と実際に声に出してみる。

「わからない…」と感じたら
「わかんねぇ〜よ!!」
と口に出してみる。



ちょとした心掛けで
アナタの周囲の様子が
大きく変化するのである。

1週間も続ければ
以前からの友達との絆は更に強くなり
新しい友達が増え
先生と仲良くなり
勉強がわかるようになる…。
親子関係だって
彼氏や彼女との仲だって…



「ウソだ」と思うだろう…。
「そんな簡単には…」と疑うだろう…。
「世の中,そんなに甘くない」と鼻で笑うだろう。


イ〜んだよぉ…それはそれで…

実際にやってみない人は
「御愁傷様」
なのである。



さて…
驚くべきは
オーバー・リアクション
である。

あ…5倍〜10倍のエネルギーで
オーバー・リアクションすると
「アンタはサ●マさんか?!」と失笑を買うので
そこのところは充分に注意したい。


何事も,過ぎたるは
及ばざるがごとし
である。



  

直線上に配置