第69手 「ケアレスミスはどうすれば防げる?」
〜 欲望と実力の間(はざま)で 〜



多くのケアレスミスは
「慌てる」ことで発生する。

問題を読み間違えたり
確認を怠ったり
簡単な計算を間違ったり
回答欄を間違ったり
と様々であるが

その原因は
「慌てて問題を解こうとするから」である。

充分な時間のもとで,ゆとりを持って問題に臨めば
まず,発生しないのが「ケアレスミス」である。



では,なぜ「慌てる」のか?

それは簡単!
「時間が無いから」である。



ではでは
なぜに「時間がない」であろうか。

それは
「問題を解くスピードが足りない」からである。

これまた,当たり前である。



ではではでは…
なぜに「問題を解くスピードが足りない」のであろうか?

これまた,チョ〜簡単!

「実力がないから」
である。

「ナンダ…そんな結論か…」
そんな絶望感に苛(さいな)まれた
ため息声が聞こえてくる。



そこで
もう一歩,前に出て考えてもらいたい。

60点の実力を持っている人が
どうしてケアレスミスで点数を落として
55点になってしまうのだろうか?


中には10点以上も落とす
「強者(つわもの)」もいる。

テストの答合わせをしていて
多くの中学生が,そう感じているのである。

「あ〜,勘違いしていたぁ!」
「ナンデ,こんなミスをしたんだぁ〜!」
「あと,8点は取れたじゃないかぁ〜!!」




言い方を変えれば

どうして実力分の点数が取れないのだろうか?
(ここが,このコンテンツのポイントである。)



それは

実力も無いのに
点数を欲張るから


である。



具体的に言えば
60点の実力しか持たないのに
70点を取ろうとするから

である。

だから,どうしても無理…というより
無謀なスピードで問題を解く。
結果,
注意や確認が甘くなり
ケアレスミスが発生する。




テスト中に,どんなに頑張ったって
「できない問題」が解けるワケがない。

ごくまれに,「まぐれ当たり」で
思わぬ点数をゲットすることもあるが
「できない問題」は
いくら考えても
いくら努力しても
いくら頑張っても
「解けないっ!」

のである。


本来できない問題を
テストの時間の中で「できる」ようになるのは
多分,本物の天才君くらいである。



実力のない中学生ほど
「できる問題」と「できない問題」の区別もないまま
ガムシャラに問題と格闘する。

一心不乱に難問と闘う様は
思わず感動の涙を誘うかもしれないが…

そこで頑張るくらいなら
最初から
テスト勉強
一心不乱になっておくべきである。

なんのトレーニング無しに
世界異種格闘技チャンピオンと勝負するようなモノだ。

倒れても倒れても
果敢にチャンピオンに挑み続ける姿勢は
確かに「感動モノ」だが…
普段は全く練習していないコトがバレたら
ただの「お笑い」であり
試合開始1秒後には決着してしまうので
笑うヒマさえないのである。



あ……ナンの話だ?

そう…

そんなこんなで
無謀なスピードで問題を解くので
最終的に
「解ける問題」まで落としてしまうのである。

それが「ケアレスミス」の正体である。



では!

どうすれば「ケアレスミス」を無くせるのか?

これまた,答は簡単!

自分の実力に合った点数を狙って
自分の実力に合ったスピードで問題を解けばいい

のである。

テストは自分の実力を試すためのモノだ。
必要以上に欲張る必要はないし
そして
慌てるコトはないのである。


普段から50点くらいしか取れない人は
せいぜい欲張っても
55点くらいを目指せば良いのである。

そして
どうしても70点が取りたい人は
普段の勉強やテスト勉強をガンバって
70点の
実力
身に付けるべきである。

でなければ,永久に70点は取れない。

それどころか
永遠に50点の壁をクリアできないままで
苦しむ結果となる。


まるで…
黄泉(よみ)の国を彷徨(さまよ)う
貧しき魂のようである…

< がっしょ〜ぉ!! >

では…次話で…
その魂の救済法を考えるのである。


  

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