神奈川県  柳井 さん シーカヤックS5(LPSKS5-3P)  2006.5.9








みなさん、お元気ですか?コースケ(柳井)です。
そしてゴールデンウイークはいかがすごされましたか?
私はカヌーの仲間たちと西伊豆にシーカヤックの

浸水式&キャンプを楽しんできました。
えっ?浸水式は進水式の間違えじゃないかって?
ま〜とりあえず報告を読んでください。


今年のGWは奥さんは仕事だし、娘たちも遊んでくれないし
どうしたものかと思っていたところ「つっぺり隊」仲間のコロコロさんが
西伊豆にキャンプで
長期滞在し、つっぺり隊の仲間たちがあとから
合流するらしいとの情報をつかんだ。
これは私も飛び入り参加し、ついでにこの冬のあいだに作っておいた
シーカヤックの進水式を祝ってもらおうと思い立ったわけなのだ。

このシーカヤックは「アーキテック」と言う会社で販売している
「レーザーパズルカヌー」というもので過去3隻のカヌー、カヤックを作っている
コースケの
思うところ最高に作りやすいカヤックで、初めて作る方にはお奨めの一隻です。
今回、作ったのは長さ5,2m、幅57Cmの三分割に出来る一人乗りのシーカヤックです。

前日にキャンプ道具を満載しカヤックを愛車の屋根に積み込み4日の早朝、六時に
横浜の我が家を出発。のんびり一般道を走っているとコロコロさんから
電話があり、駐車場が混雑しているので遅くとも午前中にこないと
車の止める場所がなくなるとのこと。
こりゃ急がねばと箱根ターンパイク、伊豆スカイライン、
県道59号と
最短のルートを爆走(実際、一台も抜かれなかった)十時半に到着、
五分後には満車になっていた。
駐車場はカヤックを積んだ車と
ダイビングに来た車でいっぱい。
キャンプ場(本当はキャンプ場ではなく、6月から9月以外はキャンプ可の場所)の
一番奥のコロコロさんのテントの横に
キャンプ道具とカヤックを運ぶのだが
このカヤックは非常に軽く推定15〜6Kg、.コロコロさんの
超高速艇「エスキロッペ」が18Kgだから特筆ものの軽さです。

テントの設営もすんで、軽く昼食をとったあとさっそく進水式です。
近くにいたカヤッカーたちも寄ってきて「かっこいいな〜」の声も。
コースケの鼻もピノキオの
ように伸びてしまいます。
海に浮かべ乗り込むとなんと安定していることか。
何隻かシーカヤックに乗せていただいたことがあるのですが少なくともその中では
一番安定性が感じられます。
わざと傾けてもある角度以上は傾きません。
少しうねりのなかでスプレースカートをセットしたのですが、それを見たコロコロさんが
驚いていました。「すごい安定性だね」と。

コロコロさん先導のもと湾を出て左にまわり小さな島を一周。
うねりはちょっとおっかなかったけどなんとか行けたのを見たコロコロさん、
「これならもうちょっと外に出て
も大丈夫そうだね、
湾の右側の岬を回って洞窟探検に行こう」とふたたび沖に出て行きました。
なんとか遅れるまいとと必死にコロコロさんに続きますが、
岬をまわろうと
うねりと平行になった瞬間、悲劇は訪れました。
突然の「沈」です。でもカヤックに沈はつきもの、悲劇でもなんでもないと、
コロコロさんの助けを借りて再乗艇。
コックピットに入った海水を排水するのですが、立て続けのうねりで
つぎからつぎに波をかぶるため一向に排水できません。
そのうち岩礁にうちあげられそうになり
一時ビルジ(排水)を中止して沖ににげることに。
そのとき本当の悲劇が訪れたのです。うねりの底に下りた瞬間
浮力を失っていない「スタン」(後部)が次の
うねりに持ち上げられて、
気が付くとさっき進水したばかりのカヤックが二隻に増えています。
とりあえず「バウ」(前部)を岩礁に引き上げていると近くにいた
釣り師が
手を貸してくれ流れた水筒やビルジポンプを網で回収してくれます。
コロコロさんがスタンを回収、出発地点まで曳航してくれ、引き続きバウも
引っ張っていってくれました。
わたしがパドルと水筒を手に持ち岩山をよじ登りカヤックのところにもどると
さっき見送ってくれた人たちが集まっています。

「どうしちゃったんですか?」「イヤー、自然をなめていたわけじゃないんですけどね〜」
「このカヤック、どうするんですか?」「また、直す楽しみができたので
大丈夫ですよ」
最後には初めて会った人に手をにぎられて「がんばって直してくださいね」と激励されてしまった。
そこへコロコロさんが「私のカヤックがもう一隻ありますけど、また行きます?」ときたのだが
さすがに「もう、今日は飲みましょう」としか答えられなかった。
それから寝るまで、壊れたカヤックを横に置いてコロコロさんと飲んでいたのだが、
つぎからつぎと見物にくる。
なんとこのあたりでカヤックが折れたと噂になっていて
それでみんな見物にくるようだ。
そりゃそうだよな折れたカヤックなんてそうお目にかかれるもんじゃないもんな。
 
その夜、やはり仲間のビール艦長がキャンプサイトに到着し、
私たちを探していて壊れたカヤックを発見。かなりびっくりしたようです。
 
翌日、翌々日と仲間も増え、美味しいお酒に美味しい料理、
カヤックにシュノーケリングと楽しんだ3日間でした。
残念なのはシーカヤックのベテラン揃いの仲間たちにコースケのシーカヤックに
試乗していただき、感想を聞きたかったこと。
でも、すぐ復活しますよ。7月のパンプキン遠泳大会のサポートまでには
なんとかするのでその時はぜひ試乗してくださいね。
 
今回のシーカヤック、レーザーパズルカヌーの販売元のアーキテックのHP
http://www.synapse.ne.jp/archi-tech/canoe/framepage1.htm
 
コースケたちのカヌー仲間、「つっぺり隊」のHP
http://www.ne.jp/asahi/ayasii/manbou/tupperitai/top/tupperitaitop.htm

柳井 さん  完成おめでとうございます。
進水式(浸水式)えらいことになりましたね。
(メールを頂き 絶句・・・・・・・・・・・・・うーーーん)
しかしご無事でなによりでした。

沈の状況やその後の再乗艇の状況を克明に報告頂き
スターン部とコックピット部がはずれてしまった状況が把握できました。

満水状態のコックピットに再乗艇して荷重がかかった状態のところに
スターン部は浮力が効いています。そこに大きなうねりを受けて
接合部に大きな荷重がかかってしまったと思われます。
おそらく逆Vに下から突き上げる力がはたらいて コックピット後ろの
デッキ板が引き抜かれてしまい、これによりバルクヘッドが
はずれてしまったと思われます。

原因は接続部のバルクヘッドと船体・デッキの合わせ目にL型に綿テープを
貼っていないためだと思われます。
見た目は悪いですが、これにより4枚のバルクヘッドの
一番内側の船体にホゾ差しした凸部が絶対に抜けなくなります。
たとえれば樽のタガの考え方です。

綿テープは巾方向は裂けやすいですが、長手方向は簡単に
切れることはありません。

補修されるときL型に貼り付けた綿テープのさらに内側で
船体・デッキをぐるりと巻くように綿テープを貼れば
さらに強度が増します。

分割艇の場合接合部にかかる荷重は相当のものです。
必ず、上記の処置をしてください。