院内薬品集の作成手順その2(パプアを使って院内医薬品集をつくってみよう)
前回の院内医薬品集作成から1年以上すぎ、そろそろ作り直そうかと思っていたところ、「パプア」というソフトを見つけました。
医薬品情報ポータルサイト「 DrugInfo 」
インターネットから自動的に薬剤情報をダウンロードしてきて、パソコンに保存するソフトです。
さらに、院内LANを使って他のパソコンからその情報にアクセスすることもできます。
メールアドレスの登録が必要ですが、フリーで使えるソフトです。
採用薬の登録機能があるので院内採用薬品集としても使えます。
薬剤データのファイルへの書き出しもできます。
採用薬を書き出して、整形して印刷する、Exelのマクロも付属しています。目次まで自動で作ってくれます。
これだけできてタダなら使わない手は無いでしょう。
1)準備するもの
医薬品情報ポータルサイト「 DrugInfo 」
に行き、ユーザー登録をします。メールアドレス(フリーメアドは不可)と病院名などを登録するだけです。
メールアドレスに確認のメールが来るので記載されたアドレスにアクセスして登録は完了です。
次にパプアをダウンロードしてきます
圧縮ファイルを解凍すると、インスツールファイルと詳しい説明が入っていますので、それに従ってインスツールするだけです。
インスツールが終わったら、データの更新を行います。登録したIDとパスワードが必要です。初回は大量のデータのダウンロードを行うので時間がかかりますが、それ以降は更新のみなのでさほど時間はかかりません。
2)院内採用薬をチェック
前回作ったデータベースから、薬剤コードを取り出して、パプアにインポートしました。1割ほどがうまくインポートできませんでしたが、全て手作業でやるよりはずっと楽です。
後はレセコンから打ち出した採用薬リストを見ながらチェックしていきました、半日ほどで作業は完了です。
3)印刷
印刷用のExcel用マクロが同じ所にアップされているので、もらってきます(無料)。
当然ですがMicrosoft Excel が必要です
説明に従って採用薬データをエクスポートし、マクロを起動します。説明どおりにやっていくと自動的に整形して印刷できる形になります。索引も作ってくれます。
後は印刷するだけです。両面印刷のできるプリンターが必要です。
データをメーカー作成の能書から採っているので、データ量が半端じゃありません、採用薬約1000品目でA4サイズ約300ページ、両面印刷でも150枚! うーん、ちょっと邪魔・・
*)はまってしまったこと
親切丁寧な説明書が付属していますし、質問も受け付けているので導入は難しくなさそうですが、自分で設定していて失敗したことを書いておきます、まあ笑ってやってください。
1.MDACのインストール
ぱぷあを動作させるにはMDACのVresion2.7以上が必要ですが、これが入っているのはXPのSP1以降。付属のMDAC_TYP.EXEはVresion2.7ですがこれはXPにはインストールできません。(MSのホームページを見ると2000以前用と書いてあります)
無印XPにインストールしたい場合はSP1を導入するかMDAC_TYP.EXEのVresion2.8をインストールする必要があります。
付属のMDAC_TYP.EXEをXPにインストールしようとすると一見正常に終了したかのように見えるためこれに気づくのに半日ぐらいかかりました。
まあ「ぱぷあ」の動作条件にXPはSP2が必要と書いてあるわけなんですが…
2.MSDEのインストール
管端末にするにはMSDEのインストールが必要ですが、付属のインストーラーではネットワーク上の共有フォルダーからはインストールできませんでした。
これは気づくのに数日かかりました。ファイルをローカルにコピーすれば何の問題もなく完了なんですが、ちょとしたことを面倒くさがるとかえって面倒なことになる事の見本ということで。
4)印刷ソフトを製作
付属のソフトで作成した冊子では、大きいし両面印刷のできるプリンターが必要など不便なので
印刷ソフトを作成することにしました。
前回同様A4に2ページ印刷して2つ折にして製本するつもりで作成しました。
つけた機能は以下のようなものです。
パプアの出力データを使用する。ただしCSVファイルなら読み込めるので他のデータでもOK。
印刷のレイアウトやフォントはある程度自由に設定できる。
ページ数を節約するために1ページに入りきれなかった場合は残りを次のページに書き込む。
インデックスは自動的に作成できる。
両面印刷のできないプリンタでは紙を裏返してセットすることで両面印刷する。
そのために奇数/偶数ページのみの印刷や降順印刷(最終ページから印刷する)機能をつける。
A4用紙1面に2ページ両面で4ページ印刷し2つに折って製本できるように印刷できる。
(1〜4ページを印刷する場合、表の左が2、右は3、裏の左は4、右が1ページになる。
まあそんなことしなくても、A5用紙に普通に両面印刷して綴じればいいことなんだけど)
何ヶ月かかかってソフトを製作し、印刷してみた結果、
内容は付属マクロと同様でA5サイズの冊子、スペースをできる限り削った結果、
文字の大きさはさほど変わりなく、約300ページに詰め込むことが可能でした。
A4サイズで150枚の冊子を診察机に置いておくのは邪魔だしちょっと手に取るにも重そうですが、
A5サイズならまあ許容範囲でしょう。
Microsoft Visual Basic 2005 Express Edition で製作しました。
例によって無保証ですが、使ってみたい方は
こちら
からどうぞ。
後発薬に先発薬を関連付けるソフトと印刷ソフトの2つが入っています。
2007.7.3
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