Conquestの設定

Conquestをセッティングしてみる

ConquestはWindowsで動くフリーのDICOMサーバーです
GUIで操作でき、データベース編集機能もあります
なお以下に書いてあることはいろいろ試した結果なので無保証、マニュアルも熟読したわけではないので間違いがあるかも。

こちらから

正式バージョンはversion 1.4.11ですが、圧縮JPEGファイルではうまく動かないので1.4.12 alphaを使います dicomserver1412alpha.zip と jpegsup1411.zip をダウンロードします

【インスツール】

インスツーラーはないので、dicomserver1412alpha.zipを解凍して適当なフォルダー名にして適当な場所に置く
同じ場所にjpegsup1411.zipを解凍してできたファイルも置く
今回はフォルダー名「ConquestDicomserver1412alpha」c:\ に置いた

【セッティング】

ConquestDICOMServer.exeを起動すると使用するデータベース名を聞いて来る
DBASEIII、ACCESS、MYSQLの中から選択
DBASEIIIがデフォルトでドライバを内蔵しているが、登録件数が多くなると遅くなるという記載がマニュアルにある
MYSQLは別にインスツールが必要
ACCESSはインスツールされていなくてもデータベースは使用可能
今回はACCESSを使うことにする

タグ[Configuration]でサーバーのAEタイトルとポートをセットする、デフォルトはCONQUESTSRV1 5678 変更するなら適当に変更する
jpegsup1411.zip内のファイル DCMDJPEG.EXE&DCMCJPEG.EXE がフォルダーにコピーしてあれば、Enable JPEG support using OFFIS tools のチェックボックスがチェックできるようになっているはずなので、これをチェックする
「Save configuration」を押して保存する(保存しないと次に進めない)

タグ[Installation]を押す
右にあるボタン5個を上から順に押していく、左のウィンドウにメッセージがだらだらとでる、successなどと表示されたら次を押す、よくわからないがデータベースの初期化などをしているらしい。

タグ[Known DICOM providers]でクライアントの設定をする
画面がテキストエディターになっているので直接入力する
フォーマットは
AE        IP adress|Host name        port number        compression
の4項目、項目の間はTABで区切る
今回は同じパソコンにK-PACSがインスツールされているとして
KPServer          127.0.0.1          104          un
終わったら「Save this list」を押して保存
ここに登録されていないクライアントにはデータが転送されない
1番目の項目はクライアントのソフトの呼び出し名、K-PACSならデフォルトではKPServerになっている。同じ名前が二つあると動作不良を起こすので同じにならないように設定する。
2番目の項目はクライアントのIP/コンピュータ名を指定します
IPとは192.168.1.1などという文字列で、windowsでコマンドプロンプトを立ち上げて「ipconfig」と打ち込むと確認できます、コンピュータ名は「マイコンピュータ」を右クリックして「プロパティー」を選び「ネットワークID」タブを押すと、フルコンピュータ名の所に書いてあります
最近は固定IPではなくDHCPになっていることが多いと思いますので、ここにはコンピュータ名を書くことになります。
余談ですがWindows XP Media Center Edition のパソコンが1台ありますが、コンピュータ名をかいてもうまく接続できなかったりします、仕方ないのでそのパソコンだけ固定IPを振って、IPで指定するようにすると接続できることが多くなります。うちだけかもしれませんが原因不明です。

dicom.iniの編集
展開したフォルダー内にあるdicom.iniファイルを編集します。
# Configuration of compression for incoming images and archival
のDroppedFileCompressionとIncomingCompressionの=の次をasに変えます
DroppedFileCompression = as
IncomingCompression = as
こうすると送られてきたファイルをそのまま保存するようになります。

UseBuiltInDecompressor = 0
この行はデフォルトでは存在しないが、これを加えると解凍にdcmdjpegを使うようになる、=1 がデフォルトで内部ルーチンを使う、とマニュアルには書いてある

以上でconquestの設定は終了です

続いてクライアントから接続して動かして見ます


タグ[Server status]でサーバーの反応が確認できます
例、エコーを打った時の表示(2006.5.9 に TEST_ECHOSCU から ECHO が来たことが判ります)
[CONQUESTSRV1] UPACS THREAD 1: STARTED AT: Tue May 09 12:22:18 2006
[CONQUESTSRV1] Calling Application Title : "TEST_ECHOSCU "
[CONQUESTSRV1] Called Application Title : "CONQUESTSRV1 "
[CONQUESTSRV1] Application Context : "1.2.840.10008.3.1.1.1"
[CONQUESTSRV1] Presentation Context 0 "1.2.840.10008.1.1"
[CONQUESTSRV1] C-Echo
[CONQUESTSRV1] UPACS THREAD 1: ENDED AT: Tue May 09 12:22:18 2006
[CONQUESTSRV1] UPACS THREAD 1: TOTAL RUNNING TIME: 0 SECONDS


【エコーを打ってみる】

DICOM Toolkitに含まれるechoscuを使ってECHOを送ってみます
コマンドプロンプトを起動し、DICOM Toolkitを展開したディレクトリに移動したら以下のように打ち込みます
echoscu -v --aetitle TEST_ECHOSCU --call CONQUESTSRV1 127.0.0.1 5678
そして
Requesting Association
Association Accepted (Max Send PDV: 16372)
Echo [1], Complete [Status: Success]
Releasing Association
と表示されればOK
その時同時にConquestに上に例であげたような表示がされるはずです
127.0.0.1はネットに継いでいないときでも使えます
ネットに継いでいるならそのIPでも試してみます

【K-PACSで表示してみる】

同じPCで確認
K-PACSを起動すると、サーバーの例としてConquestが最初から登録してある、Dicom configration で確認、Conquest(Example) CONQUESTSRV1 127.0.0.1 5678 となっているのでそのままで良い
ECHOを押してみてSuccess!のメッセージボックスが表示されればOK
Conquest側にK-PACSを登録(上記)
右上のConquest(Example)のチェックボックスをチェックして、PatientIDに*を入れて「Search」を押してみる
Conquestには最初に頭部CTのサンプルが入っているのでそのリストが表示されるはず。
リストのダブルクリックで画像が表示されればOK。

【画像を転送してみる】

CT.001.dcmという画像を転送してみます
転送にはDICOM Toolkitに含まれるstorescuを使います
storescu -v --aetitle KPServer --call CONQUESTSRV1 127.0.0.1 5678 C:\SML_PACS\image\CT.001.dcm
と打ち込んで
Requesting Association
Association Accepted (Max Send PDV: 16372)
--------------------------
Sending file: C:\SML_PACS\image\CT.001.dcm
Transfer: LittleEndianImplicit -> LittleEndianImplicit
Store SCU RQ: MsgID 1, (CT)
XMIT:.................................
C-Store RSP: MsgID: 1 [Status=Success]
AffectedSOPClassUID: =CTImageStorage
AffectedSOPInstanceUID: 1.2.840.113674.950809132337081.100
Data Set: Not Present
Releasing Association
と返って来ればOK

【jpeg画像を転送してみる】

<dscf001b.dcmというlossy JPEG fileを転送してみます>

storescu -v -xy --aetitle KPServer --call CONQUESTSRV1 127.0.0.1 5678 C:\SML_PACS\image\dscf001b.dcm
と打ち込んで
Requesting Association
Association Accepted (Max Send PDV: 16372)
--------------------------
Sending file: C:\SML_PACS\image\dscf001b.dcm
Transfer: JPEGBaseline -> JPEGBaseline
Store SCU RQ: MsgID 1, (SC)
XMIT:......
C-Store RSP: MsgID: 1 [Status=Success]
AffectedSOPClassUID: =SecondaryCaptureImageStorage
AffectedSOPInstanceUID: 1.2.276.0.7230010.3.1.4.955511733.1056.1146343570.1
Data Set: Not Present
Releasing Association
などと返って来ればOK、転送完了

<DSCFe1.dcmというlossless JPEG fileを転送してみます>
storescu -v -xs --aetitle KPServer --call CONQUESTSRV1 127.0.0.1 5678 C:\SML_PACS\image\DSCFe1.dcm

Requesting Association
Association Accepted (Max Send PDV: 16372)
--------------------------
Sending file: C:\SML_PACS\image\DSCFe1.dcm
Transfer: JPEGLossless:Non-hierarchical-1stOrderPrediction -> JPEGLossless:Non-h
ierarchical-1stOrderPrediction
Store SCU RQ: MsgID 1, (SC)
XMIT:............................
C-Store RSP: MsgID: 1 [Status=Success]
AffectedSOPClassUID: =SecondaryCaptureImageStorage
AffectedSOPInstanceUID: 1.2.276.0.7230010.3.1.4.955511733.1496.1146965629.3
Data Set: Not Present
Releasing Association
などと返って来ればOK、転送完了


【転送できているか確認してみる】

Conquestのタグ「Browse database」を押してみる
左上のListBoxに転送したデータがのっているはず
クリックすると右にその画像が表示される。
ここでデータの削除もできます




上に戻る


2006/12/5