DELL LATITUDE D400(PentiumM1.4GHz) が600MHzでしか動かない

小さなノートPCが欲しくなったので、ジャンク寸前の DELL LATITUDE D400 を中古で購入しました
現物を見てみたら思ったほど小さくなくてちょっとがっかり・・・
それは、おいといて、動作テストも兼ねていつものようにベンチマークなどを動かしてみました。
そこで気付いたのが、CPUがPentium M 1.4GHz のはずなのに、600MHzでしか動作しないこと。
当然ベンチマークも散々な数値で、これならPentium V のほうがマシ?という感じでした。

ジャンク寸前なのでしかたない・・・とここで あきらめてはツマラナイので色々調べてみました。

CPUはCPUZで調べても Pentium M 1.4GHz が載っている様です。このCPU(というか最近のCPU)には 「SpeedStep」と言われる省電力機能があって、負荷の少ないときは低速で動作するようになっています。
このあたりの問題だろうと踏んで、DELLのホームページからSpeedStepのパッチを持ってきて当ててみたり、 Biosをアップデートしたりしましたが、変化ありません。
SpeedStepのコントロールにはWindows2000の時にはユーティリティーが必要だったのですが、XPではOSに組み込まれているらしいです。
コントロールパネルの電源オプションの電源設定でSpeedStepのON/OFFが変わるらしいので、このあたりもいじってみましたが、変化ありませんでした。

次にCPUの設定を直接変えられるという危険なツール「CrystalCPUID」というのを使ってみました。
このツールを使って倍率14倍=クロック数1.4GHz、電圧1.48Vに設定してみると、確かにクロック数1.4GHzで動作しましたが、 少しすると動作が不安定になって逆に低速になってしまいました。
*注 このツールは使い方によってはCPUを破壊することもあるので安易な使用は避けましょう。

CPUが壊れているわけでは無さそうなので、何らかの原因で省電力モードになっているものと思われます。
電源を入れたり切ったりしている内に、起動直後は1.4GHzで動くことに気付きました。
で、本体を持ち上げてよ〜くみてみると、なんとCPUファンが回っていないことに気付きました。
(もっと早く気付けよ!!)

たぶんCPUが過熱して、自動的にクロック数を落としていたのでしょう。
原因が分ったので、駄目もとで分解にチャレンジしました。
結論を先にいうと、今回はファンにホコリが詰まっていたのが原因で、これを取ったら症状は治りました。

手順です。
ヒンジ部分のカバーと電源ボタン部のカバーが一体になっているので、これを外します。
パネルを閉じた状態で後ろからヒンジカバーの両脇を上に持ち上げるようにして外します。マイナスドライバなどでこじると簡単に浮きます。


浮いたらパネルを全開にしてカバーを取り外します。割らないように気をつけます。
外すとキーボードを止めている2個のネジが見えるのでこれを外します。


キーボードを上(向こう側)に引くようにすると下(手前)の爪が外れてキーボードが外れます。ケーブルを切らないように気をつけます。
CPUファンが右側に見えます。
今回はファンの部分に5mmほどのホコリの塊が2個つまっていました。
これを除去したらファンが回るようになって、CPUクロックも負荷時1.4GHz、無負荷時0.6GHzに自動的に変わるようになりました。ベンチマークもそれなりの数値になりました。よかったよかった。



おまけ#1
キーボードの下にメモリースロット#1がありました。
底にあるメモリースロットには1枚しかメモリーが挿せないので、どこにあるのかと思っていましたが、こんなところにあったんですね。ネジを2本外すと金属カバーが外れます。普通のメモリースロットのようです。



おまけ#2で底の写真です。
ハードディスクは赤丸の2個のネジを外して引っ張れば簡単に外れます。
メモリースロット#2は黄丸の2個のネジを外してカバーを外せば見えます。 ここにはスロット#2しかないので、2枚とも交換したい場合はキーボード下のスロットも交換しないといけないみたいです。


今回は掃除で済みましたが、ファンの交換などするとなったら、完全に分解しないとできなそうです。ノートタイプの分解はやっぱり難しいです。

その2 DELL LATITUDE D400 の赤外線通信が使えない

赤外線通信というのはリモコンでは良く使いますが、PCの通信ではあまり使わないものです。
転送スピードが遅いのが原因でしょうが、福太朗は携帯で撮った写真を転送するときに良く使います。 (このページの写真もそうです)
写真を1枚送るのに、ケーブルを継いだりカードを取り出したりするのは面倒だからです。
メーカーのスペックを見るとこの機種には赤外線通信機能が付いているはずで、本体左側にそれらしいカバーもあるのですが、携帯で転送しようとしても認識してくれません。
ドライバが当たってないのかと思いましたが、デバイスマネージャーには赤外線デバイスは表示されないし、不明なデバイスもありません。
ネットで検索してもそれらしい情報に行き当たらず、しばらくほったらかしになっていました。
ある時ふと思いついてBIOSを確認してみることにしました。
この機種はBIOSに入る場合は、起動時に「F2」を押します。
すると、BIOSの4ページ目に怪しげな項目が・・・


上から2項目目の「Infrared Data Port」訳せば「赤外線データポート」!
Disabledになっていたのを、COM3に変更して再立ち上げしたら何の問題もなく立ち上がって赤外線通信が使えるようになりました。
めでたしめでたし。というか悩んでいたのがばかばかしい。


その3 DELL LATITUDE D400 の分解方法のわかるサイト

Dell Latitude D400 サービスマニュアル
DELLのサイトに分解のしかたが丁寧にのっていました。
これって壊れたら自分で修理しろってこと?



【注意】
この改造は福太朗が行ってたまたま成功したものを紹介しているもので、これを保証するものではありません。
このような改造をすると、メーカー保障は受けられなくなりますし、コードや部品類を破損したり、最悪マシンが起動しなくなる可能性があります。
改造を行う場合は自己責任で行ってください。



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2009/7/19