2000・7 鹿児島・川内球場
未来のエース・井川投手(中央)
新庄、さよならホームラン (9/30) 負ければ今季の単独最下位が決定 する逆天王山で、虎の4番が意地を見 せた。同点で迎えた土壇場の9回、フィ ナーレを飾るにふさわしい優しい風が、 マンモスに吹き込んだ。二死一塁。その 初球だった。低い弾道で飛び出した打球 が上空で風をつかまえた。薄いモヤを 打ち破り、サヨナラ勝ちを告げる28号 が、右中間席に吸い込まれた。 「抜ければ(走者が本塁に)帰れるかな と思ったけど、まさかあの打球が入ると は思わなかった。次につないでいこう という思いに、風が味方してくれた。 これも今日来てくれたファンの皆さんのお かげです」。カメラのフラッシュが、次々 と浴びせられたヒーローインタビュー。 久々に新庄スマイルが爆発した。 94年7月27日の巨人戦以来、通算4 度目のサヨナラ本塁打。今季10度目 の猛打賞を飾った2試合連続アーチで、 日本一に輝いた八五年の真弓、掛布、 岡田以来となる、30本塁打の大台を 視界に捕らえた。(拍手) |
今岡は今ごろ何してるの。 まさか、解雇じゃないだろうな。 |
夢も希望も・・・ (9/28) 藪投手だけでなく、すべての選手に 覇気が感じられない。一つでも順位を 上げようという気持ちが欲しいなあ。 試合開始直後から虎党をタメ息の渦に 巻き込んだのは藪。序盤から制球を乱し、 4回9安打、4失点であえなく降板。「何も 言うことないよ」(藪)。6月8日以来の7勝 目どころか、6年連続の2ケタ黒星が確定 する背信投球。8回に新庄が自己新となる 14試合連続安打、広沢が5月28日以来、 122日ぶりの5号2ランを放ったが、後の 祭りと言ってしまえばそれまでだ。「野球 にならない」。先制点を奪われ、あっさり と追加点を与え、とどめにダメ押し点を許 す毎度毎度の負けパターンに、野村監督 が声を失うのも当然か。「お客さんに恥ず かしい試合だけは見せないように頑張ろ う」とゲキを飛ばした後半戦開幕前の 反骨心もどこへやら。シーズン73敗 目で8年連続のBクラスも確定。 |
さすが、新庄 (9/29) チームは4連敗、最下位がほぼ確定 しているが、新庄だけは自己記録の 更新に向けて頑張っています。(拍手) キレない。これが今季後半戦の課題 だった。いかに集中力を持続して打席 に立つか。5回には、ハーフスイングを 取られ三振したときには、珍しく上本球 審に抗議した。1打席でも無駄にしたく ない、そんな思いが表れていた。これま での“淡泊な自分”とお別れした新庄に ファンの期待は高まる。30本の大台にあ と3本。達成すれば89年フィルダー以来 11年ぶり、日本人に限れば85年、岡田、 掛布、真弓以来15年ぶり。ラッキーゾーン が撤去された92年からは30発打者は 出ていない。快挙へ向けて残り5試 合新庄の挑戦は最後まで続く。 他の選手も新庄を見習って欲しいなあ。 |
井川はヒヨコ (9/25) 期待の井川が登板したが、四球を出し ては打たれるいつものパターンで自滅。 スライド先発の井川が四回までに5失 点で2試合連続KO。あまりのふがいな さに野村監督は質問が出る前からボヤ キ始めた。「まだまだヒヨコだよ。ツーア ウトからボッカン、ボッカンと。希望を持つ ようなピッチングしてほしいのに、夢も希 望もないわ」 三回は多村に、四回には 鈴木尚にいずれも二死から喫した2ラン を指摘。さらに初回、石井琢に二盗、三 盗を決められ、二回にも簡単に二盗を許 した甘さに、がっくり。「ファームで何やっ てたのか。セ・リーグの盗塁王が出てい るのに…。”走るよ、ケン制しなさいよ、 盗まれるなよ”って、子供と同じやん。 港東の方がよっぽどマシや。いい教育 してる。ビンタとか鉄拳制裁は日常茶 飯事。うち(港東)なんかまだ軽い方。 少年野球の世界じゃ常識。うち(阪神) もそういう人、連れてこようか」・・・ 確かに、コントロールが課題といわれ ながら成長の跡ががみえない井川、 このままじゃ来季も危ないぞ。 |
消化試合とはいっても (9/26) このところ無気力な試合が多い。 最下位を脱出しようという気迫が感じ られない。貧打、淡泊、無抵抗…。 いつもどおりの負けシーン。八回まで 二塁も踏めず、九回に完封阻止するの がやっとというのが阪神の今の姿だ。 「どう評価したらいいのかわからん。 気を入れてやってんのかどうか、その 辺がようわかんない。打線の大きな壁だ。 考えるという習慣がない。配球を観察する のは難しいことじゃないのに。同じ球が何 球も来るわけじゃないんやから。まっすぐ を追いかけたらシュート、シュートを追い かけたらまっすぐ…」と野村監督のボヤ き節だけが続く。5位・広島とも4ゲーム 差。球団史上初の3年連続最下位 はもう秒読みだ。(涙) 貧打の中で四番・新庄が九回二死一、 三塁から左翼線へのタイムリー二塁打 を放ち、今季15度目の完封負けをぎり ぎり阻止。連続試合安打も土壇場で 「13」に伸ばし、94年にマークした 自己記録に並んだ。(拍手) |
ついに70敗 (9/22) 今季の負け越しが決まった阪神だが、 両リーグを通じて70敗一番乗りという 不名誉な記録までつくってしまった。 また、阪神球団は、田村、佐々木の両 選手を解雇すると発表した。特に、田村投 手は、入団1年目の91年終盤から貴重な 左腕リリーバーとして活躍。ヤクルトと優 勝争いした92年は守護神としてチームを 支えたが、酷使の影響で夏場前に左ひじ を痛め、その後は故障再発―リハビリを 繰り返し、結局完治しなかった。 佐々木は南海、ダイエー、西武を経て 阪神に移籍したが、昨年に続き今季も 奮わなかった。「この2年間、自分が思 い描くプレーをファンの方々にお見せす ることができなかったことが残念です」。 と、語った。若返りをはかる阪神では戦 力構想から外れている選手に、今後も 通告を行っていく予定だ。 秋風が身にしみる季節になりました。 |
川尻10勝目 (9/23) 川尻がチーム内で2ケタ勝利1番乗り。 8月27日に9勝目を挙げて以来、4度目 の挑戦でやっと大きなカベを越えた。ここ までの3試合では21イニングで自責点5 と好投しながらも、結果が出なかった。 そこで大きな刺激を受ける出来事が あった。昨年、知人を介して知り合 った女子柔道・田村亮子の悲願の五 輪金メダル奪取だ。一緒に食事をした こともある友人の劇的な勝利に、燃え ないはずはなかった。「すごいなあ。 オレも頑張らないと、と思ったよ」。川尻 の踏ん張りでチームは昨年の55勝を ひとつ上回ることができた。規定投 球回数にも到達し、防御率は3・06ま で下がった。「防御率をよくするように頑 張るよ」。目標を失いかけているチーム とは違い、川尻は最優秀防御率という 大きなタイトルに向けてひた走る。 |
どうしたのハンセル (9/20) 来季の残留を決めたはずのハンセル が大乱調、ヤクルトに大敗した。(涙) 後半戦、安定感を発揮していたハンセ ルが序盤で試合をつぶした。持ち味の チェンジアップにキレを欠き、4回10安 打、自己ワーストの7失点でKOされた。 「きょうは球が生きてなかったので、早 いカウントで追い込めなかった。チーム に貢献したかったのに負けに導いてし まった。いい気分はしないよ」と元気 がなかった。 う〜ん・・・・・。 オリンピックのソフトボールは、優勝 候補NO.1のアメリカを延長戦の末、 2-1で降しました。日本がアメリカに 勝ったのは30年ぶりだそうです。 また、野球も黒木投手などの力投で 開催国のオーストラリアに逆転勝ちし ました。中日に在籍していたディンゴ はホームランを黒木から放つなど大 活躍しました。中日では、どうして打 て打てなかったのでしょうね。 |
サヨナラ勝ち (9/21) 九回裏に訪れた無死満塁の絶好機。 ハートキーの一撃が右翼へ舞う。勝利 を確信したベンチからナインが飛び出し た。パンチ、キックが飛び交う、いつもの 光景。ただ、ヒーローだけはやや腰を 引き気味で、歓喜の輪に加わった。 「無死満塁というチャンスだったので、 プレッシャーを感じてたよ。前回、鼻血 を出したので、きょうはそうならないよう に気をつけていたんだ」 とハートキー。 もちろん、最高のラストシーンに導いた 主砲の一発も忘れるわけにいかない。 2点を追う八回無死一塁、新庄が五十 嵐のストレートをバックスクリーンへ特大 の26号2ラン。スコアもムードも一気に 振り出しに戻した。「自分でもきれいに打 てたと思う。上から叩いたので入ると思 った」。新庄としては珍しい自画自賛の フレーズで同点弾を語れば、野村監 督も「うまく打ったね」とたたえた。 昨年の勝ち数に並んだぞ。あと、 いくつ白星を重ねることができるかな。 |
井川のコントロール (9/18) 期待の星・井川が先発した が、課題のコントロールが修正できず、 3回3失点で降板した。(涙) 過去2度は十分に責任を果たし、「来季 の星」と期待された井川が今季3度目の 先発マウンドに上がったが、1点の援護を もらった直後の立ち上がり、先頭の木村 に同点弾。2回には新井に逆転弾をバッ クスクリーンに運ばれた。「狙われてるの が分からなかった」(井川)。制球を乱した ままリズムもつかめず、3回にも3点目を 失い、あっけなく落城した。降板後はブル ペンに直行、福間投手コーチ補佐からマ ンツーマン指導を受けた。投球フォーム のバランスを矯正するため、30球の投 球練習を課せられた。とにかく、コン トロールを磨いてね、井川君。 オリンピックの野球はアメリカに サヨナラ負けを喫した。松坂はよく 投げたが、打線の援護がなかった。 |
オリンピック (9/19) オリンピックも盛り上がっているが 野球はホームラン攻勢でオランダに 快勝し、女子のソフトボールも中国に 逆転勝した。特に、ソフトボールの試 合は見ごたえがありました。 日本は、一回2死から、田口と中村の 連続二塁打で先制点を挙げた。しかしオ ランダは二回、P・イセニアとバレンティア の連打で2死一、二塁とし、ファンヘトク ローステルの左前適時打で追い付いた。 日本は二回、四球と梶山のバント内野 安打、敵失で無死満塁とし、鈴木の2点 適時打と飯塚の中前適時打で3点を挙 げた。日本は四回、中村と松中に連続 アーチが飛び出し、リードを広げた。 やはり、プロの選手の力の差を見 せつけて試合だった。また、プロの選 手で固めた韓国がオーストラリアに 敗れるという番狂わせもあった。 |
オリンピック始まる (9/16) シドニー・オリンピックが始まった。 サッカーは幸先よく、南アフリカに逆転 勝ちして上々のスタートを切った。また、 金メタルを狙う野球も松坂、黒木などプロ の選手もシドニー入りしたようだ。残念な がら、阪神の選手にはお呼びがかからな かった。新庄選手くらいは、守備専用に でも呼んでもらいたかったなあ。(笑) シドニー五輪の野球に出場する松坂 (西武)、黒木(ロッテ)、中村(近鉄)ら プロ8人が15日朝、アマチュアの16人 より1日遅れてシドニー入り。午後から 本番会場の五輪公園野球場で、アマと 一緒に約2時間、軽めの練習をした。 プロは体をほぐす意味合いもあり、この 日は終始リラックスムード。本格的な連 係プレーの練習などは行わず、ゆったり と動いていた。投手陣では、先発の柱と なる松坂と黒木がキャッチボールをした だけで、投球練習はなし。抑え役の河 野(広島)だけがブルペンに入り、鈴木 (中日)を相手に投げ込んだ。中村を はじめ、松中(ダイエー)、田中(日本 ハム)、田口(オリックス)はフリー 打撃で感触を確かめていた。 |
新庄逆転25号 (9/17) 最下位脱出をかけた広島との直接 対決で、新庄が25号を放ち、逆転勝ち。 1点ビハインドの8回一死二塁。拙攻 のオンパレードでベンチを包んだ重苦しい ムードを、こん身のスイングで振り払った。 133キロの直球は一直線に伸び、その ままバックスクリーンに達した。「自分で ランナーを返そうと打席に向かったけど 打席では無心だった。4番という4番じゃ ないし、ホームランバッターでもない」。4 年連続となる広島戦勝ち越しを決める決 勝弾にも冷静だった新庄は、ただチーム に勝利を呼び込んだ事実を喜んだ。 優勝の可能性が早々と消え、目的意識 モチベーションを維持するのは難しい。 1日の横浜戦で自打球を当てた左足は どす黒く腫れ上がっている。 それでも 「弱い姿を見せたら相手にナメられる」 という強い信念が、痛みを忘れさせ、 グラウンドに立ち続ける要因になって いる。「ファンの皆さんが喜んでもらえ るよう頑張りたい」。ヒーローインタ ビューの最後を締めくくった言葉 も頼もしかった。(拍手) |
上坂デビュ− (9/14) 若虎・上坂が鮮烈なデビューをした。 小さな背中いっぱいにプリントされた背 番号「43」が、ファンの目をクギ付けにし た。稲妻小僧・上坂だ。6回、あっという 間の二盗、三盗。プロ入り初安打、猛打 賞…。「自分もびっくりしてしまって」という ド派手な活躍だった。初回、メイからプロ 初安打となる左前打を放ち雰囲気に乗っ た。1―0で迎えた6回、一死から左前打 を放つと、和田の初球でまず二盗。2球目 には三盗だ。これでメイの調子を完全に 狂わせ、続く和田の四球、ハートキー の3ランを誘ったのだった。(拍手) 今世紀最後の伝統の一戦に燃える のは、主砲だけではない。「お客さんも 多いし、自然とエキサイトするよ。ヒット 1本、1本に興奮するんだ」というハート キーが、にっくきメイに痛烈な一撃を見 舞った。6回一死一、三塁から、逆風を ついて左翼席へとたたき込んだ。8月1 日・中日戦以来となる1発は勝負を決定 付ける4号3ラン。今季ここまで4敗を 喫していたメイを、完全に粉砕した。 |
実力の差 (9/15) 新庄が懸命にバックホームする。 清原が猛スライディングで本塁へ。矢 野もダイビングしてタッチだ。が、間一 髪、間に合わない…。 さらに二岡 に適時打され延長十回に2失点。しか し阪神その裏、1点を返して、なお二 死三塁と一打同点まで猛追。簡単 には終わらない、終わらせない。 伝統のTG戦で意地を見せた。 「善戦むなし、ですわ。典型的な…。 1位とのゲーム差が示している。いち いち言わんでもわかるやろ。力の差は 歴然です」 素直に完敗を認めた野 村監督。「巨人を倒す」と阪神の指揮 を執ったが、今季も9勝18敗で2年 連続の大幅負け越し。65年間の通 算でも阪神の608勝に対して、巨 人の833勝。54分け。”借り”は たくさん残ったままだ。 それにしても藪は勝てないなあ。 3ヶ月近く白星から見放されている。 エースナンバー18が色褪せてみえ る。まだ、老けこむ歳じゃないぞ。 頑張るんだ藪君・・・・・・ |
やっと勝った (9/11) 阪神にしては珍しく大量点が入り、 中日に快勝した。また、星野伸も久 しぶりに白星がついた。(拍手) 「長かった。こんなに勝てなかったのは 記憶にないね」。頭脳投球で7回97球、 5安打無失点。勝てなかった間、支えは 家族の励ましだ。野球に興味を持ち始め た長男・蒼生君は最近、おもちゃのバット でパパと“対決”する。星野伸が下からそ っとボールを投げてやると「ダメ、ちゃんと 振りかぶって投げて」と注文をつける。長 男の負けん気の強さが、いつしか勇気を 育てる水となっていた。通算173勝目。 残暑厳しい甲子園のマウンドで、星野伸 は一生忘れられない凱歌を上げた。 この試合の中日は、明らかに勝負 を度外視して、ルーキーを試していた ようだ。もう、来季に備えて布石を うっているのだ。我が阪神は このままでいいの?。 |
巨人戦は中止 (9/13) 台風14号の影響による大雨で新幹線 がストップ。巨人・江藤ら選手14人と首 脳陣、フロントなど総勢41人が三河安城 駅の手前10キロ付近で車中泊を強いら れたのぞみ59号が、12日午後4時16 分、24時間16分の”長旅”を終えて新 大阪駅に到着した。マジック8とリーグ 制覇を目前に控えた巨人も雨には お手上げだった。 「テレビで知ってるよ。すごい雨だった ね」とは先陣を切るハンセル。これで2 試合連続のスライドとなるが、前回6日 のヤクルト戦(神宮)では5敗目を喫し たものの7回3失点と内容は良かった。 「自分の投球をするだけだから」と意に 介する様子はない。藪も「スライドの調 整?心配だよ」と言いながらも表情は 明るい。「巨人は心配だよな」と話す 一方で、ブルペンで投球練習を行 い約3カ月ぶりの白星ゲットに 向けて闘志を見せていた。 |
巨人・阪神OB戦 (9/9) 今年のペナントレースは巨人の優勝 そして、我が阪神の最下位がほぼ決 まった。(まだ、1%くらいの確率で望 みがないわけではないが・・・) 阪神は、11月18日に甲子園球場で 第9回阪神ー巨人OB戦(試合開始 13時、雨天予備日19日)を行うことを 発表した。田宮謙次郎OB会長を監督 とする阪神は吉田義男前監督をはじ め、一枝、掛布、真弓、岡田、バース、 川藤、中西、木戸、平田の各氏など85 年V戦士らが多数出場。田淵幸一氏や 江本孟紀氏、小林繁氏も20世紀最後 の伝統の一戦に華を添える。一方川上 哲治氏を監督に迎える巨人からは長嶋 茂雄監督やダイエー王貞治監督、森祇 晶氏、江川卓氏らが出場する。 入場 券の発売開始日は9月15日。チケット ぴあ、阪神交通社などで発売する。 バースは見てみたいなあ。このよう な助っ人を見つけて来季は優勝 といきたいものだ。(笑) |
若虎・上坂初盗塁 (9/10) 期待のルーキー上坂がまず、自慢の 足を見せてくれました。1点を追う8回 二死一塁。中前打の和田に代わって 一塁に送り出される。見せ場は、ハー トキーへの3球目に訪れた。143キロ の直球だったにも関わらず、50メートル 5秒8の足をフル回転させプロ初盗塁を 楽々と決める。「警戒なんかされてない でしょ。でも、いいスタートが切れました」 と少し照れた。それでも「これでアウトに なったらシャレにならない」という考えが 走っている最中に頭をよぎるほど、自信 と余裕があった。伊原守備総合・走塁コ ーチも「いいスタートだったね。面白いん じゃない?なかなか行けるもんじゃない。 上(1軍)に上がってすぐなんだから」と、 その足と肝っ玉にホレ込んでいた。 これからの消化試合はこのような 若虎をどんどん使って実践経験をつ ませてほしいものだ。塩谷はベンチ にいるのにどうして使わないのだ ろう。松田、浜中も見たいなあ。 |
新庄スランプ (9/7) ハンセルが好投し、打線もそこそこ チャンスをつくるのだが、4番・新庄が ブレーキになって、ヤクルトに惜敗した。 野村監督の口調は厳しかった。「結 果野球、調子野球から脱皮できない。 これが阪神の基本的な戦い方。自分 の世界でしか野球ができない。勝負し てるんだ。勝つか負けるか。相手の 立場に立って考えれば、答えは 簡単に出るはずや」―。 ヤクルトバッテリーの術中にはまって バットを振り回しただけの新庄を、今の チームの象徴的な存在として責め立 てた。今後の打順の入れ替えについ て柏原打撃コーチは「どこで打たせても いっしょや。とにかくボール球を振らんこ とや」と話した。1日の横浜戦で自打球 を当てた左足は、決して万全な状態で はない。しかし、4番打者打者だ。 今日は結果を出してね。 |
ヤクルトに連敗 (9/8) 藪が7回までは、まずまずの投球をみ せたが、8回に集中打を浴びて降板、 9敗目を喫した。藪を援護する打撃陣 にも責任の一端はある。とにかく、打 てそうな雰囲気がないなあ。来季の 補強の重点は投手より、打てる 打者を見つけることが先決だ。 試合後にはエキサイトするファンの ヤジが発端となり、塩谷と初回から 交代した坪井がマジ切れ激怒モード。 フェンスを挟んでにらみ合う「金網バトル」 まで勃発した。結果を求めるファンに、応 えられないチーム。シーズン終盤には 恒例となった“悲劇”が、今年も懲り ずに繰り返されている。 負けが混んでくるとこのような騒動 がよく勃発するが、あまりにも汚い ヤジは慎みましょう。選手は一生 懸命やっているのですから。 |
愛のアーチ (9/5) カツノリが東京ドームで放った ホームランが話題を呼んでいる。 カツノリが脳腫瘍と闘う13歳の少女の ために愛のアーチを放った物語を、デイ リースポーツ紙を通じて知った全国各地 の人々が、少女に多数の激励メッセージ を送っていることが分かった。全国から阪 神タイガース公式ホームページのメッセー ジボードに続々届く熱き思い。「早く甲子園 に来て下さい。一緒に風船を飛ばして、六 甲おろしを歌いましょう。あなたが生きる姿 は私たちにも勇気を与えます」(のん兵衛 さん)「私もとある理由で脳神経外科に通 っています。デリケートな部分の疾患です し、根気よく行きましょ。いつか甲子園 に来て下さい」(林檎猛虎会さん)など 書き込みは後を断たない状態だ。 カツノリもこの反響に「すごいですね。 僕ももっと頑張らないと」と大感激のよ うす。また、少女の方も先月23日に 手術し、経過は良好で今月末には 退院できる予定だという。 |
期待の新人・上坂 (9/6) ルーキー・上坂が一軍デビューを する日も近そうだ。(拍手) 2日にプロ入り初の一軍入りを果たし た上坂に、野村監督が歩み寄った。 スイッチヒッターを目指し、5月から取 り組み始めた左打席でのフリー打撃を 行っている時だ。「足を開いてボールを 見やすいようにして打ってみろ」―。 アドバイスを受けた上坂は右足を開き、 オープンスタンスの構えで打ち返した。 さらに右足のかかとを浮かせてスイング。 「どうや、足に(疲れが)くるか?」と指揮官に 問われた上坂は「ハイ、足にきます」―。 下半身がしっかり使えているあかしである その返答に「そうか、ええ傾向や」と笑顔を 浮かべた。 球宴期間中の一軍練習に参 加した際にも「阪神の金城がおる。練習す れば金城のようになれる」と野村監督が 将来性に注目した好素材。最大の魅力は 50メートル5秒8の俊足だ。練習終了後 には「ウチは足の速い選手がおらんか ら見てみたい」と近日中にもスタメンデ ビューさせることを示唆した。 |
止まらない連敗 (9/3) 負け出したら止まらない阪神。川尻が 好投しながら打線の援護がなく、横浜 に連敗してしまった。また、新庄の打撃 がおかしくなってきた。4番打者として の責任感がそうさせたのかな。 7回2失点。先発としての仕事を果たし ながらも6敗目。自身2年ぶり3度目の 2ケタ勝利は次回へと持ち越された。 初回にいきなり失点。だが、そのまま崩 れないところにいまの川尻の頼もしさが ある。走者を背負っても慌てない。味方 の失策にも動じない。マシンガン打線を 横の変化で翻弄だ。勝利への執念は打 席でも同じ。1点を追う5回無死一、二塁 ベンチのサインはバントだった。カウント 0―1から2球続けて失敗したが、4球目 にきっちり決め、続く坪井の右前同点打 を呼び込んだ。しかし打線の援護は結 局その1点だけ。とにかく、後は、 打線の奮起を待つしかない。 |
井川、初勝利 (9/4) 苦しみの連続だった。初回、一死一、 三塁からタラスコが右飛を落球。5試合 連続で先制点を奪われた。だが、故郷 の名産・水戸納豆ばりの粘り強い投球 で、幾度となく訪れたピンチをしのいだ。 2回、一死一塁では送りバントを素 早く二塁へ送球、併殺に仕留めた。 3回には3連打で1点を失った。続く 4、5回も塁上に走者を背負ったが、勝 負どころで制球ミスを犯さなかった。3 年目を迎えた今季、入団時からの弱点 であった制球難を解消するため、走者 の有無に関係なく、ワインドアップから セットポジションに変更した。スピード 重視から安定性重視への転換。これ が井川の成長を後押しするポイント になった。最後、連続四球で交代 したが、実践を積めば来年は 充分期待でそうだ。 |
藪、KO (9/1) 藪は初回が鬼門だ。負けるときはほと んどが初回に大量点を取られている。 この日も、2アウトを取りながら、四球と 死球で満塁にして、江藤にホームラン を打たれてしまった。ヒットを打たれて の得点は仕方がないが、四死球でラ ンナーを貯めて、そのあげくホームラ ンを打たれたんじゃナインの士気に 影響を与えてしまう。 6月8日の巨人戦以来の7勝目を 狙った藪が3被弾、9失点で4回途中 降板。試合後には福間投手コーチ補佐 黒田バッテリーコーチらと修正点、今後 の調整法について緊急会談をした。 「いい球を持ってるのに打たれてる。コン トロールをつける練習方法について話 した」と福間投手コーチ補佐。二軍落 ちの事態は避けられたが、エース復 活には時間がかかりそうだ。 |
星野もKO (9/2) 5回3失点で9敗目。試合後の 星野は、さすがに歯切れが悪かった。 「そうだねえ」とポイントに上げたのが 0―0で迎えた2回、1死から5番・中根 に四球を与えた場面。多村に左前打を 許し一、二塁とピンチを広げる。続く駒田 にカウント1―2から投じた甘い直球を中 越え二塁打され、まず1点。相川にも適 時打を許した後は、暴投でさらに1点 を献上してしまったのだ。 新天地で迎えたシーズンの目標にか かげたのは2ケタ勝利だった。それが 6月13日に4勝目を挙げて以来勝ち 星から遠ざかり、ついに2ケタ敗戦 にリーチをかけてしまった。 また、打線もこのところ元気が なく、チャンスをつくるのだが、あと 一本が出ない昔の阪神に逆戻 りしてしまったようだ。(涙) |