鹿児島・川内球場 2000/7
ウエスタン・リーグにおける阪神応援団
坪井、決勝打 (8/30) 巨人は連敗中とはいえ、一発のある 打者が多いので、気がぬけない。先発 のハンセルがまずまずの投球をみせ、 打撃陣も珍しく先制点を取って試合を 有利に進めた。しかし、高橋に一発を くらってたちまち同点に追いつかれた。 坪井はあくなき執念をバットに乗せた。 九回二死一、二塁。カウントは2―3・・。 岡島が決め球に選んだ125キロのカーブ を叩くと、打球は右中間を真っ二つに切り 裂いた。勝ち越しの2点二塁打。自らの ひと振りで、阪神を勝利に導いた。 遠山が執念の投球をみせた。 残った集中力と気迫をすべて、コント ロールに注入した。1―1の八回二死 二、三塁。江藤に対して遠山が、これ でもかと内角スライダーを連投した。 ファウル、ボール、ボール、空振り。最後 は完全に詰まらせて捕飛に打ち取った。 粘りでピンチを脱出して、九回の勝ち 越しを呼び込んでみせた。(拍手) |
メイに力負け (8/31) たんたんと投げるメイの前に三振の 山が築かれていった。宿敵・メイに意 地をみせることなく完敗に終わった。 柏原打撃コーチが苦笑しながら、口を 開いた。「狙い球を絞ってても、ボールが 前に飛ばない。大した球を投げてるとは 思わんのだけどな。技術が足りないとい う言うしかないよ」。メイの投じる真っす ぐ、カーブに、バットがクルクル回る。 この日も、メイ攻略の意気込みは、空回 りするばかりだった。4回までは6三振の パーフェクト。5回、新庄、八木の連続安 打で無死一、二塁のチャンスを、ようやく 作ったが…。続く矢野が、空振り三振。塩 谷、田中も凡退と、いとも簡単にメイにひ ねられた。「見てるより真っすぐが手元で 来てる。対策はあっても、実践できない んじゃね」とは、前日のヒーロー・坪井 の弁である。実力差を認めざるを 得ないなあ。(涙) |
川尻、9勝目 (8/28) 川尻が久しぶりに自分のリズムで投球 して、2ケタ勝利へ向けてリーチをかけた。 16日の巨人戦、22日のヤクルト戦と、2試 合続けて3回持たずにKOされた。「自分の 中で足りないな、いう感じがあった。向かっ ていく気持ちとか、フォーム的なものとか」 修正点は分かっていた。もう失敗は許され ない背水のマウンドで、気迫の投球を展開 した。苦しい立ち上がりだった。二死から浅 井を歩かせ、苦手の金本に左前打されて 一、二塁。しかし、ロペスを遊ゴロに討ち取 りピンチを切り抜ける。この日の川尻は、右 打者だけでなく左にもストレートでどんどん 懐に飛び込んでいった。その合間に自慢の 緩急を使い分けて、赤ヘル打線を手玉にと った。4回、ロペスに甘く入ったスライダー を左翼席へ運ばれた以外は、まったく危 げなかった。次の登板で阪神唯一の 10勝投手の誕生だ。 |
伝統の巨人・阪神戦 (8/29) 伝統の1戦も阪神が弱くて対等に 闘えない試合が続いています。(涙) 初戦の先発は、前回好投しながら逆転 負けを喫したハンセルが登板し、汚名返 上を期し、2戦目には、期待の若手・藤川 が登板するようです。巨人の重量打線 にどのように立ち向かっていくか楽し みです。頑張れ藤川・・・。 また、新庄は、24日のヤクルト戦で 23号2ランを放って自己新記録に王手 をかけた。そこから3試合の足踏みで、周 囲に「一番燃えるカード」と公言してはば からない巨人戦が記録をかける舞台に なった。1994、97年にマークした自身 のシーズン最多打点の68にもあと2とし 93年と並んでいる23本塁打の自己記 録クリアもかかる。くしくもすべての照 準が、きょうからの3連戦にかかる。 |
3連勝 (8/26) 2−2で迎えた9回、一死から田中の四球 と代打・山田の中前打で一、三塁の好機を つくると、坪井が広島の3番手・高橋から犠 飛を放って勝利を決めた。8回の二死満塁 のピンチで登板し、捕逸による1点のみに 食い止めた葛西が7勝目を挙げた。 藪は78日ぶりの白星こそ逃したが、 7回2/3を投げて6安打2失点、自責点 1と、その内容は勝ちに等しかった。8 回一死から木村拓に四球を与え、野村 監督から「木村(拓)あたりに何で四球を 出すんや。この風でホームランはないの に」と苦言を頂戴したが、それも期待の 裏返し。藪は「白星?つくわけないだろ。 救われないわな」とがっかりしたが、 次回登板につながる内容が何 よりの収穫だった。 |
井川、初先発 (8/27) 期待の井川が初先発した。四球を出し 初回に1点を早速取られてしまったが、 8回まで投げての3失点は合格だ。 昨年6月16日の広島戦(広島)以来、プロ 入り4度目の先発登板は黒星に終わった。 それでも自己最長の8回を投げ終えた井川 の表情、口調は決して暗くはなかった。野 村監督は「まあ2点で抑えたんだから…」と その内容を評価。先発ローテ入りをほぼ 確定させた。前回登板(20日の横浜戦)で は中継ぎとして6回無失点。今季初先発と なった今回は8回3失点。ともに敗戦の中 でキラリと輝きを見せつけた3年目の左腕 は、残り試合で白星をどん欲に狙ってい く構えだ。 球威があるのだから、どんど ん登板し、コントロールを磨いて、 自信をつけてほしい。 |
やっと勝った (8/23) ハンセルが好投し、打っては塩谷の満塁 一掃の二塁打などでヤクルトに快勝した。 阪神は2回、一死二、三塁から塩谷の内野 安打で先制。4回に押し出しで1点。5回に は二死満塁から塩谷が右翼線を破る走者 一掃の適時二塁打。終盤の大豊、新庄の 一発攻勢で試合を決めた。投げてはハンセ ルが、ストライク先行の安定した投球で8回 を散発4安打に抑え6勝目。ヤクルトは打 線が沈黙、三塁すら踏めなかった。 大豊が右翼ポール際へブチ込んだ。7回、 ヤクルト高木のスライダーに少し泳いだもの の、高々と舞い上がった打球はそのまま右 翼2階席に着弾だ。7試合ぶりの19号ソロ にも「ハンセルと塩谷だろう。オレだけじゃ (連敗は)止められない。全員だ、全員」と、 ヒーローに向かって最敬礼。それでも試合 を決定づける値千金アーチに、大豊の存 在価値を改めて見せつけた。(拍手) |
サヨナラ勝ち (8/24) サヨナラ勝ち・・・久しぶりに聞く言葉 だなあ。試合経過からすればヤクルト に押されっぱなしだったが、中継ぎ陣 が踏ん張って勝利をもぎ取った。 最後は選手会長が決めた。「投手陣が みんな踏ん張っていただけに、何とか打 ちたかった…」。4―4で迎えた延長14回 2死一、二塁。山田の放った打球はライト の頭上を越えた。この瞬間、5時間40分 を越える激闘にピリオドが打たれた。夏の ロード最終戦を締めくくるにふさわしい劇 的な幕切れだ。「あすからまた、甲子園 に戻ります。みなさん応援よろしくお願い します」。お立ち台から叫んだ山田の声 に、大阪ドームが再び震えた。 まさに「悲弾」だった。ベンチで星野伸が 思わず天を仰ぐ。8回に登板した3番手・ 福原が、岩村に中越え10号ソロを浴びた 瞬間、6月13日以来となる星野伸の白 星も遠く彼方へとスッ飛んだのだ。 チームが勝ったので許してもらい ましょう。ねえ、星野さん。 |
8連敗 (8/21) 湯舟がまた、序盤で試合を壊した。 しかし、代わって登板した井川が、久し ぶりに好投し、今後に期待をもたせた。 湯舟がKOされた後の2回から登板した 井川は、6イニングを投げ、三塁を踏ま せぬ、ほぼ完ぺきな内容で強力横浜 打線を抑えた。被安打は一本だけ。 リリーフ登板した16日の巨人戦で は、1回3安打4失点と大炎上した。 しかし今回は春季キャンプ中に習得した チェンジアップを生かし、攻める投球がで きた。井川自身も「ストライクが先行した のが良かった。巨人戦以降はスピードよ りコントロールを心がけています。力まず に投げました」と何かをつかんだようだ った。指揮官は「よう投げた。あそこで ポンと代えたのが良かった。次回 先発?また検討しときます」と 評価された。(拍手) |
9連敗 (8/22) 大阪に帰ってきたが連敗の流れは 止めることは出来なかった。川尻が 初回に大量失点し、試合を壊した。 9回に3点差に詰め寄り、なおも二死満 塁で打者は新庄。しかし空振り三振に倒 れ連敗は9。序盤の2失策が響いての完 敗に、野村監督は「しょうがない。未熟な んだから」と突き放すように話した。長期遠 征を終えても流れは変わらない。出口の見 えない黒星のトンネルに「いつまで続くの やら」。球団ワーストタイ記録の12連敗 を喫した昨年との比較について聞かれ ても「連敗は連敗。力不足なんでしょ。 監督も含めて」と元気がなかった。 この際、ベテラン投手は休ませて 2軍の若手を起用した方が今後の ためになるのではないか。順位 にこだわる必要はない。 |
勝てない (8/19) 勝てそうで勝てない。この試合もあと ひとりまでこぎつけたが、勝利の女神 は逃げていった。悔しいサヨナラ負け。 この夜こそは…誰もが連敗脱出ができる と確信していた。8回、代打・八木、和田の 神様コンビで同点に追いついた。さらに延長 11回にはタラスコが左翼へ11号を放って勝 ち越し。あとは8連続SP中の葛西がその裏 の攻撃をかわすだけだった。ところが先頭の 代打・石井義に中前へ運ばれた。これが暗 転のはじまり。あと1人と迫った2死三塁か ら代打・井上に同点中前打。その井上に二 盗を決められた後、石井琢に右前へサヨナ ラ打…。オールスターの勢いで4まで減ら した借金が再び10まで膨れ上がった。 死のロード返上かと思わせた前半戦の 闘いぶりだったが、終わって見れば例年 通りの成績に落ち着くことになりそうだ。 |
7連敗 (8/20) このところの新庄の打撃不振はひどい。 まったく、打てそうな雰囲気がない。 野村監督は「1年間を通じての精神的な スタミナがない。去年も出だしが良くて、 7月ぐらいまで良かったけど、後半になる とただ単に打席に入って、ただ単に打っ ていた。“ヨシッ、これでいこう”という決意 を込めて、というのが見えない。(問題は) 人間的な成長だろうね」と次々に不満を 並べた。今後の打順について松井ヘッド は「どうなるか分からん。(新庄は)疲れ だけでもないやろう」と話した。5月中 旬からほぼ4番に座り続けてきた 新庄を、降格させることも 示唆した。 新庄の不振とは対照的にタラスコ が打ち出した。来季へ向けての アピールなのかな。(笑) |
4連敗 (8/17) ナゴヤドームでやっと勝ったと思ったら その後は、ズルズル連敗を重ね、巨人戦 では、15年連続の負け越しを早々と決め てしまった。藪、川尻が巨人打線に簡単に つかまってしまってはどうしようもない。 新庄が2年連続5度目のシーズン100 安打に到達した。まずは3回二死一、二塁 から、「当たりはあまり良くなかった」という 左前への同点打でリーチをかけると、7回 に今季100安打目を中前へ運んだ。昨年 の自己最多120安打をも上回る勢いだ が、チームが惨敗を喫しただけに、節 目の一打については無言を貫いた。 とにかく、打線はある程度の得点は 期待できるようになったのだから、先発 投手陣に頑張ってもらえればまだまだ 充分闘える。ロードも終盤に入った。 まき返して、Aクラス突入だ。 |
ピストル打線 (8/18) 苦労に苦労を重ねて獲得した3点を アッという間に一発で逆転されてまう のだから、大砲打線は怖いなあ。 地獄へ突き落とされたのは無死一、二塁 から。清水に初球のチェンジアップを右翼 席へ運ばれた。たった一振りで同点。続く 江藤には143キロの直球を左翼席へ持っ ていかれた。ハンセルは「打たれたのは腹 立たしいよ」とぽつりと漏らした。変化球の キレが良すぎて、5回には長嶋監督が杉 永球審に「どうしてもユニホームと帽子を見 てくれ」と不正投球の可能性があるのでは …とクレームをつけた。ただし、突然の“ガ サ入れ”も「ただの土です」(同球審)と判定 はシロだった。宿敵・長嶋巨人の勢いを 止めるどころか5連敗を喫した。 今日から横浜戦。気分一新、 最下位転落阻止へ全力で戦おう。 |
ヤクルトに3連勝 (8/11) 今の阪神は勢いがある。先取点を取られ ても、追いつき、そして突き放すことがで きる。同一カード3連勝も頼もしい。 後半戦の開幕投手・川尻はますます快調 だ。1点リードで迎えた6回、無死一塁。 外角寄りのシュートでペタジーニを併殺に 仕留めたところで、勝利をほぼその手中に 収めた。「失投だったんだけどね。ホーム ランを打たれないように(矢野とは)対策を 話したよ。まあ、いろいろ…」。伏兵・副島 には2発を許したものの、3度のピンチでペ タジーニを封じた右腕には、頼れるエース の風格さえ漂い始めた。6回2失点で規定 投球回到達まであと4回2/3。防御率 2・82はトップの巨人・高橋尚のに迫る 堂々の“隠れ3位”。タイトル、そし て2年ぶりの2けた勝利を視界 にとらえた。 |
ナゴヤドーム (8/12) 鬼門・ナゴヤドームで 奇跡的に勝った。一死満塁、 ノーアウト3塁などのピンチを福原が神懸り 的な投球で絶ち切って去年からの連敗を ストップさせた。1点リードされて迎えた7 回。それまで3安打に抑えられていた山本 昌に大豊のバットがうなりを上げた。「打っ た瞬間に分かったよ」。完ぺきな打球は右 翼席上段へ。同点17号ソロ。続く矢野は初 球を今度は左翼席上段へ勝ち越し5号弾 だ。長い間阪神ベンチを覆っていた重苦し い空気を、元中日コンビのド派手な一発攻 勢で吹き飛ばした。昨年の4月29日に逆 転勝ちして以来、ナゴヤドームでは13連 敗。「報道で勝ってないのは知っていた。 僕だけじゃなく、みんなね」と矢野。後半 戦首位の阪神はこれで5連勝。借金も 4まで減らし、ついに3位・広島に 0・5ゲーム差と迫った。 |
最下位脱出 (8/9) 藪がまずまずの投球を見せ、中継ぎの 西川、そして葛西と辛抱よくつないで、 苦手ヤクルトに逆転勝ちした。そして、 なんと、最下位を脱出して、4位に 浮上したのです。(大拍手) 塩谷がまたしても白星をグイッと引き寄 せた。9回執念の一打で、桧山の逆転 2ランを呼び込んだ。一死走者なしから 高津の決め球を狙い撃った。「シンカー しか狙っていなかった。(塁に)出んこと には何も始まらないから」と中前打で 逆転劇の口火を切った。6日の広島戦 でプロ初の4安打固め打ちしたのに 続き、2試合連続猛打賞なのだ。 しかも7、9回の得点機にいずれも 塩谷のバットが絡んでいた。後半戦、 4日に昇格して以来これで4試合、12 打数9安打、打率・750でチームの 快進撃を支えている。しばらくは 塩谷から目が離せない。 |
今日も逆転勝ち (8/10) ラミレズが初回に4点取られ、中込が 2点追加された時は、負けを覚悟した。 しかし、後半戦の阪神は、ねばりが出 て、終盤での得点が増えてきたのだ。 阪神は8回の代打坪井と9回の大豊のソロ 本塁打で2点差を追い付いた。10回1死か ら田中、和田の連打と四球で満塁とし、新庄 の犠飛で決勝点を奪った。伊藤が3勝目を マークし、葛西が13セーブ目をあげた。 スタメン落ちした坪井が代打で意地の 一撃を放った。2点を追う8回、先頭・福原 の代打で登場、レモンから何と左翼席へ3 号ソロをたたき込み、反撃のノロシを上げ た。「代打で出るのも勉強です。こうやっ て僅差で勝つと成長しているなという感 じがしますね」と笑顔で“ツボイコール” の大合唱に応えていた。 今度は新庄の豪快な1打をみたい なあ。ちょっと、贅沢かな。(笑) |
ハンセル好投 (8/7) ハンセルが久しぶりに好投した。四球さ え出さなければ、今日くらいの投球はで きるのだから、今後も頼んだぞ。 ハンセルと河内の投げ合いで進んだ5回、 阪神は大豊以下の3連打で無死満塁とし て代打山田の右犠飛で1点。続くハンセル の投ゴロの間に2点目を入れた。終盤には 大豊の2点三塁打や檜山の2点本塁打な どで試合を決めた。ハンセルは7回を無失 点に抑え4勝目をあげた。(拍手) 星野伸が6日、出場選手登録を抹消 された。現役では2位の通算172勝 を記録している星野は、開幕投手を務 めて4勝を挙げたが、6月23日のヤク ルト戦から5試合連続でKO、不振が 続いたため二軍で再調整すること になった。代わって、3年目の 井川慶投手が昇格した。 |
残り、45試合 (8/8) 来季以降もファンの信頼を得るため 「後半戦の勝率5割以上、最下位脱出」 のノルマを自らに課す阪神・野村監督。 その意欲の表れか、球宴明けは6勝3敗 と後半戦に限れば、巨人と“首位”を併 走している。 後半にトラが息を吹き返 しつつある。 6日、ハンセルが7回を無 失点に抑え、打撃陣が後半、広島の中 継ぎ投手陣を攻略し7−0の圧勝。「き ょうのピッチングでようやくチームに溶け 込めた気がする」とハンセルは喜びを表 現、打ってはタラスコの活躍と、残留志 願の助っ人の働きが目立った。 プロ入り初の4安打猛打賞を記録し、 チームを勝利に導いた塩谷が、ヤクル ト戦でも爆発気配だ。室内練習場で行 われた指名練習でも快音を連発。「今 が使い時や。チャンスはあるやろ」と松 井ヘッド。塩谷も「やるだけです。出たら とにかく頑張ります」と必勝を誓った。 先発は藪かな。頼んだぞ。 |
川尻、広島を完封 (8/5) 先発投手が最後まで投げきったのは久し ぶりだなあ。このところ、序盤でKOされる 場面が多く、ロードに出ての第1戦で川尻 が完封したのは大変価値のある1勝だ。 阪神が約2カ月ぶりの2ケタ得点を挙げ 大勝した。1回にタラスコの適時二塁打で 先制、2回は4安打に敵失を絡めて4点を 奪い苫米地を攻略。その後も新庄の20号 本塁打などで加点した。川尻は持ち味の 緩急を生かした投球で好投。三塁を踏ま せず、昨年4月以来の完封でチームトッ プの7勝目を挙げた。(拍手) チームにとっては17泊18日の長期遠征の 初戦を白星発進。6月30日から7月2日に かけて横浜を3タテして以来、約1カ月ぶり の3連勝。野村監督も「何も言うことなしや な。理想的な展開やった。こういうゲーム が10日間ぐらい続かんかね」と、ぼやき は一切なしの快勝だった。 |
星野伸、玉砕 (8/6) メッタ打ちということばがあるが、この日 の星野は、このことばがぴったりあては まった。まるで、フリーバッティングのよ うに簡単に打たれてしまった。(涙) 初回は三者凡退に抑えた。だが、悪夢 は突然訪れる。2回、連続安打で無死 一、二塁のピンチを背負った場面。新 井を三ゴロに打ち取り、併殺となるは ずだった。しかし、塩谷が痛恨のファン ブル。ディアスの左前打で同点とさ れ、瀬戸、沢崎の連続適時打であっ さりと逆転を許す。何とか一死は取っ たが、野々垣に左線二塁打を浴び、 堪忍袋の緒を切らした野村監督は、た まらずベンチを飛び出した。「(塩谷の) エラーよりもその後が…。ランナーをた めすぎた。せっかく連勝してきたのに チームのみんなに申し訳ない」。 星野伸は、セ・リーグの各打者に 配球を覚えられたようだ。星野、 この後、どうする??。 |
新庄、あわや・・・ (8/3) 新庄に当たりがもどってきた。しかも、 あわや、サイクルヒットかと期待をもたせ たのだ。(拍手) 「自分でもビックリしま した」。決勝19号ソロを含めて猛打賞。 三塁打が出ればサイクル達成という暴 れっぷり。不振は、あっという間に過去 のものとなった。3―3で迎えた5回二 死。カウント1―1から正津の内角の 直球を捕える。大歓声の中、打球 は左翼スタンドへ飛びこんだ。 4試合ぶりの一発だ。いつになくゆっく りとダイアモンドを1周、ホームベース は足でなく、右の手の平でタッチした。 たかが4試合の不調も、4番を張る 男にとっては「されど」だった。 「それ(ホームランへの意識)はないけ ど、結果がほしかったから。きょうは ノーヒットでもいいや、バットのヘッド の重みを感じられたら詰まってもい いや、と思って打席に入った」と 笑みを浮かべて語った。 |
さよなら勝ち (8/4) この日も先発のラミレズが四球を連発し て、苦しい展開となったが、いつものよう に中継ぎ陣が踏ん張って勝利を得た。 9回裏1死満塁。カウント2―3。岩瀬の 投じた6球目を、八木は平然と見送った。 「ボール!」。サヨナラ押し出しだ。照れくさ そうに八木が一塁へ向かった。格好のい い決め方ではない。だがヒーローは「押し 出しでもサヨナラはサヨナラ。勝ちは勝ち だから」と胸を張った。劣勢を跳ね返した のは8回。和田、八木の「神様コンビ」だ。 前日、平尾が右人さし指を骨折。この日 の試合前にはハートキーも左わき腹を痛 め早退。手薄になった内野陣に、2人が 満を持して登場した。連続安打。チャンス を作り、執念の同点劇を生み出した。 5回の1点も、代打・カツノリの10球の粘 りを、坪井が見事に生かした。最高の ムードでロードに出発する |
さあ、8月です (8/1) 4月に首位の座をすべり落ちてから、ほと んど最下位に安住している我が阪神です が、まだ、借金10ですので優勝は無理で も、Aクラスは充分に狙える位置にいると 思っています。(笑)そのためには、この8 月中に5割ラインまで勝率を上げなければ なりません。それには、2勝1敗のペース が必要になります。(う〜ん、やはり無理 かな。) ま、とにかく頑張りましょう。 このところのハートキーとタラスコの働き は、目を見張るものがある。3試合連続 で打点を挙げたタラスコは「前半は打て なかったけど、ようやく日本の投手のクセ もわかってきた。もちろん来年も日本で プレーしたい」。ハートキーとともに恥も 外聞もなく残留をアピールしている。 なるほど、そうだったのか。しかし、 長打力のない助っ人じゃなあ。 何はともあれ、頑張ってもらおう。 |
藪、新庄どうしたの (8/2) このところの阪神の先発陣は、だらし ないというか、初回に大量得点される ケースが多い。この日の藪もアッとい う間に6失点でKO。この時点で勝負 が決まってしまった。四球を出しては 打たれるパターンの繰り返しである。 また、新庄の打撃がおかしくなった。 4タコに終わったこの日を含めた後半戦 4試合の成績は、16打数2安打7月の 1カ月間守り抜いた2割8分台も8月初日 で陥落だ。「形は悪くないよ」と柏原打撃 コーチ。だが、前半戦と比較すると同じ 凡打でも内容に乏しく、タイミングを完 全に狂わされたシーンが目立つ。本人 も自覚しており、試合前の室内練習場 で早出特打を行った。この日、新庄が 口を開いたのはたったの1度だけ。 「何を聞かれても、話すことはありま せんよ」。後は試合を終えて球場を 去るまで無言を貫き通した。 |