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新燃岳噴火 (4)

No.180(2011.03.10)


1月27日以降も爆発的噴火が続いたものの、風向きのおかげで当地への降灰はまったくありませんでした。

ただし、この頃は爆発的噴火に伴い必ず身体で感じられる程度の火山性微動がありました。

数回続いた爆発的噴火の後、火口から何も噴出しない静かな時期がありましたが、まさかこれで終息なんてことはないだろう、とは思っていました。

2月1日午前8時前、犬の散歩から帰ってきて犬をチェーンにつないだ直後のこと、パーンという大きな音が鳴り響きました。

急いで家の横に走り新燃岳を見ると、火口向かって左側から噴煙が立ち上っていました。

大噴火以後前日まで、火山灰がいつ降るか分からないので犬を玄関に入れていたのですが、その朝から外につなごうと思っていた矢先の爆発的噴火でした。

大きな爆発音に驚いた様子の犬が右往左往し、玄関に入りたがったので結局入れてやりました。

この時も降灰は全くなかったのですが。

霧島市牧園町の霧島温泉郷や当地では、この爆発的噴火時に発生した空振という現象により多数のガラスが割れました。

それも新燃岳に面したガラスではなく、空振によるエネルギーが集中する場所にあるガラスが割れました。

遠いところでは火口から11キロほど離れた建物のガラスも割れました。

我家は火口から約7キロ離れており、新燃岳が見える窓もあるものの被害はありませんでした。

この後、ガラスが割れるほどの強い空振は起きていないのですが、我家の新燃岳に向いている窓のうち雨戸があるものについては雨戸を閉めっぱなしにしています。

2月11日に次の爆発的噴火が起き、その後も間隔はまちまちですが爆発的噴火は断続的に続いています。

2月18日夕方の爆発的噴火は家にいてもまったく気づかないうちに起きていました。

身体で感じられる火山性微動がなかったからです。

この噴火時にめずらしく北風が吹いていたので我家の方向に噴煙が流れました。

私は室内にいて噴火自体を気付かなかったのですが、ご近所さんのなかには身近に迫る噴煙を見て大変な降灰を覚悟した方もいた、と後日聞きました。

翌日になってみると、降灰は前回と同じかそれより少ないか、という程度で、しかも砂粒状の火山灰のみでパウダー状の細かいものはありませんでした。

噴煙が上空高くまで上がったことにより、火口から距離が近いことところでは少ない降灰量ですんだようです。

この噴火による火山灰は鹿児島市内まで到達したとのこと。

3月8日早朝3時前の爆発的噴火の時には、雨戸、サッシがガタガタ揺れる音で目が覚めとっさに時刻を確認したのですが、前夜から強風も吹いていたので、噴火だと確信はできませんでした。

翌朝ご近所さんから噴火だったと聞かされ、自身の体感能力にやや自信がもてました。


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