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シソ、パセリ、セロリ

No.21(2002.10.29)


残留農薬を考慮すると表題に挙げた3種類の野菜が最も危険なので食べてはいけないそうです。

セロリ以外の2種は実際に育ててみて虫害を受けやすいことを知りました。

シソはもの凄く生命力が強いので群生していれば虫のせいで枯れるなどということはないものの、丈夫に育つほど葉の味が良いためかバッタなどが集まってきます。その結果としてまったく虫食いのない葉は新芽の部分を除いてほとんどないのが普通です。

不思議なのはそれぞれの葉を少しずつつまみ食いするような感じで、1枚の葉を全部食べてしまうことがないということです。
虫にとっては葉のふちのところが美味しいのでしょうか。

一方パセリはシソほどは虫がつきませんが、私の少ない経験では一旦虫がつくと葉を全て食い尽くされてしまうことが多いです。よってそのまま枯れてしまうこともありました。

消費者が野菜の見た目を重視するためにこれらの野菜は虫が食った段階で商品価値はなくなってしまうのです。

ですから生産者は予防として必ず農薬を散布しなければなりません。

食する前にいくら表面を洗っても、最近の農薬は野菜の内部に浸透して効くので農薬を取り除く効果は期待薄だそうです。

シソは生長も早いので浸透性の農薬と言えども何回も散布しないと虫害から守ることはできないと推察されます。なにしろほんの少しでも虫に食われてしまったらそれまでの苦労が水の泡になってしまうのですから。

私がまだ若く今よりずっと食欲旺盛だった頃、大衆居酒屋などで飲み食いする時には料理に添えられていたシソの葉やパセリを必ず全部食べてしまっていました。
まさに「歩く最終処理場」だったと言ってもよいかもしれません。

その頃は「食」や「健康」に特に関心がなかったので、美味いも不味いも感じずに栄養があるだろうくらいの気持ちでよく噛まずに食べていたと思います。

だからといって身体に不調を感じることもありませんでした。若さで内臓も元気なうえ学生時代にはストレスも少なかったから平気だったのでしょう。

社会人になって数年後に、医学的検査では正常値なのにいわゆる不定愁訴の状態になったことがありました。

今思えば普通の人以上に添加物や農薬などの化学物質を体内に取り込んできた長年の積み重ねが、精神的なストレスを引き金にして症状として表れたということなのでしょう。

私の場合は肉体より先に精神に表れたのでした。

そのお陰で「健康」の大切さを痛感し、それが「食」への関心へつながっていったわけです。

知ら(されてい)ないということほど恐ろしいことはありません。


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