Sorry, so far only available in Japanese.
学会紹介-第16回日本学生相談学会(H10年5月16日):
高機能自閉症の大学生 について


1998年6月,東海大学教育研究所&保健管理センター 福田 真也

先日(98/5/16)に行われた大学の学生相談関係者(臨床心理士やカウンセラーが主)が 集まる日本学生相談学会で「認知上の問題をもつ学生との相談〜広汎性発達障害の大 学生〜」を発表した時のコメントを紹介します。過去に自閉症児への援助に当たって いた先生方が結構出席されていて,『私も似たようなケース,自閉症の年長児,或いは Asperger症候群の大学生のケースをもって苦労した』という経験からの質問,指摘を 多くもらえました。

去年の児童青年期精神医学会でも発表されていた九州のK先生からは,あるAsperger症 候群の大学生のケースへの援助の中で,視覚的能力が優れているので,ある読みこんで いてそのすべてを知っているマンガとその登場人物を利用して,面接を進めていった ケースの報告があり,大変勉強になりました。それにしても大学生にもかなり多くい らっしゃるようです。

広島の先生からは,TEACCHに準拠して空間的,時間的構造を作って対応するのが良いと いう指摘をされましたが,しかし今相談を受けているケースでは青年期になって性的 な欲動が高まって来て,女子学生とトラブルを起こしがちになりどう対応したら良いか 困っています。TEACCHを元にしての対応を,と言われても,時間的,空間的構造化を 大学生活でどう実現したらいいのか,まさか当の女子学生に協力を得るわけには いかないし・・・・など,家族や教員の協力が必ずしも得られるわけではない大学の 学生相談でどう対応するかは,多くの課題があると感じました。



表紙にもどる。


ご意見やご質問のある方はメールください。

E-mail: shinji@po.synapse.ne.jp