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自閉症児は頭が大きい

Davidovitch M, et al: Head circumference measurements in children with autism. J Child Neurol 11: 389-393, 1996.
(概訳)特に合併症のない148名の自閉症児の頭の周囲長を検討.18.2%もの対象児が母集団の上位2%に含まれる頭周囲長で,この頭の有意に大きいグループは,その他の対象児に比べ,身長や体重も大きく,より女子が少なく,また,適応性の行動スケールが低かった.頭周囲長が中間値を越えるものは自閉症児の82.4%であった.


(解説)以前より,自閉症児は頭が大きいという指摘はあったようですが,いまだに成長ホルモンとの関係や食欲との関連についての結論的な報告はないようです.脆弱X症候群でも頭が大きいという指摘があります.当研究所の寛所長も,そして彼の父親も頭がでかいです.MRIを使った研究で,22名の自閉症男児のデータがありますが,脳実質も脳室も共に有意に大きいようです(文献1).頭が大きいものほど適応性が悪いということは,頭が大きくなることが自閉症の本質と関連しているということになりますが,活動性との相関や,才能(天才性)との関連などの検討も必要でしょう.


(文献)
1. Piven J, et al: An MRI study of brain size in autism. Am J Psychiatry 152: 1145-1149, 1995.

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