光の不思議

 

.....誰もが普段おそらく意識せずに、恩恵に蒙っていることでしょう。

私たちの母、太陽が毎日降り注いでくれる光......

温かく時として恐ろしくもあるから発せられる光.......

電気によって蛍光灯や電球から発せられる光......

私たちの周りには様々な光が存在しています。

例えば、ここに赤いボール(もちろん何色であってもいいのですが・・)があるとしましょう。

この赤いボールは本当に赤い色を自ら発しているのでしょうか?

ボールそのものが赤色をしてい るのでしょうか?

答えは「ノー」です。この場合ボールが通常、太陽光か蛍光灯の光を吸収せず反射した光の波長 が赤く見えるだけなのです。

ですから、ボールそのものが赤い訳ではないのです。試しに 色のライトをあててやると同じボールが全く違った色に見えるはずです。

秒速約30万キロ(正確には299,792,458 q/秒)の速さで、私たちに降り注ぐ光...光も遠く 離れた場所と同時に見える訳ではないのですね。

ですから、今見えている太陽や星の輝きはたった今、輝いている光ではない訳で、の場合約1.266 秒前、太陽の場合約8分20秒前、最も身近な銀河であるアンドロメダ銀河はおよそ210万光年(光速 で210万年かかる距離)前の姿を私たちは見ている訳です。

今では15億光年前後のクエーサーも確認されているようです。本当は今存在しない「星」もたくさんあるのかも知れませんね。

さて、ここでまた非常にややっこしい話になってしまいます。この光が宇宙のどの場所においても 一様に同じスピードである...というのです。 (アインシュタインの「高速度不変の法則」) 例えば、高速に近いスピードで移動している宇宙船があるとします。この宇宙船内の中央の一点か ら光が発せられました。

宇宙船内では この光源から前後の壁に光が到達するまで1単位かかったと します。

ではこの宇宙船内の光を別の星から観測したらどのように見えるのでしょうか?

進行方向に向かって後ろの壁に先に光が到達し、遅れて前の壁にも光が到達する...

すなわち、宇宙船内では前後の壁に光は同時に到達し、宇宙船の外で見ている人には前の壁に光 が到達するのが遅れて見える...ちょっと簡単には理解しがたい話ですね。

しかし、これは実験でも確認 されているというのです。ううーん!?私としてもこの辺の理解には苦しむところです。光速の宇宙船の中のわずかな光の速度の差が観測できるものでしょうか?

また、それこそ特殊な状況の中での 観測ですので果たして卓上の理論が成り立つものでしょうか?

ただ、これが正しいとすれば「双子のパラドックス」が成り立ちます。すなわち双子の兄弟のうち 兄が高速で移動を続け弟は地球にとどまっており、数十年後兄が地球に帰ってみたら弟の方がずっ〜と 年をとっていた.....という。( まるで浦島太郎の世界 (^^ゞ )

「時間の不思議」でも触れますが、そもそも時間とは「物質や分子の変化に要する間」と理解すると(詳しくは「時間の不思議」を見て下さい。)これは当然なのかも知れませんね。

人間が成長し老いてゆくのも、「物質の新陳代謝」に過ぎないのですから.......

私たち人間が「考える」ことができること...「心」も結局のところこの「新陳代謝」の繰り返 しの産物なのかも知れません.......

 

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