イージス艦鹿児島港入港、自衛隊の市中武装行進、
米軍低空飛行にかかわって鹿児島県へ申し入れ
鹿児島県知事
伊藤 祐一郎 様
鹿児島県憲法を守る会
会長 荒川 譲
イージス艦「こんごう」の鹿児島港入港及び自衛隊の市中武装行進訓練、
在日米軍の低空飛行にかかわる県民生活の安全確保に関する申し入れ
平和と民主主義、地方自治を確立し、県民生活の安全確保のために奮闘されていることに敬意を表します。
明日、9月1日に海上自衛隊佐世保基地所属のイージス艦「こんごう」(7,250d)が僚艦三隻と鹿児島港谷山一区に接岸することが報じられました。イージス艦が、専用港以外の一般の民間港に接岸することは珍しく、今回の入港目的も不明確です。また、鹿児島観光コンベンション協会を通して艦内公開の広報チラシを配布することも報じられています。
また、8月4日から5日にかけ、自衛隊が1000人くらいの規模で、鹿児島新港から陸路、鹿屋自衛隊基地まで野戦服で自動小銃を携行して市中を行軍したようです。
さらに、在日米軍再編で海上自衛隊鹿屋航空基地での運用が予定されている在日米軍のKC130空中給油機が、霧島市や湧水町など県内各地で深夜に超低空飛行を行なっていた可能性が高く、地域住民に大きな不安を与えたことを地元マスコミが報じています。
このように、鹿児島の陸・海・空で、憲法第9条の理念に反して軍事的緊張を煽るような事象が相次いでいるだけに、県として憲法の平和原則を踏まえ、県民生活の安全を確保されるよう、下記のとおり申し入れます。
記
1 イージス艦「こんごう」の鹿児島港入港について
(1)2006年2月24日、米第7艦隊に配属されているミサイル駆逐艦「ジョンS.マケイン」の鹿児島港への寄港に続く、自衛隊のイージス護衛艦「こんごう」の初めての鹿児島港入港は、「米軍再編」計画による在日米軍と自衛隊の一体的な運用・行動につながり、民間港である鹿児島港の軍事利用に道を拓くものではないかと危惧しています。今後、鹿児島港など県内民間港への軍艦の入港については原則として拒否をするなど、慎重に対処するよう申し入れます。
特に米軍艦については、2月27日に油漏れ事故を引き起こしてもおり、核兵器搭載疑惑を内包しています。入港を拒否している他の自治体の例に倣い、港湾法13条を理由にせず、県民感情を大切に、今後は米軍艦の入港を拒否されるよう、強く申し入れます。
(2)県などの行政が関与する鹿児島観光コンベンション協会がイージス艦艦内公開の広報チラシ配布に協力することは、米軍艦船への同様な協力にもつながりかねず、鹿屋への米軍移駐・訓練に反対する県民世論を逆なでするものといえるだけに、慎重に対処するよう申し入れます。
2 自衛隊の市中武装行進について
(1)自衛隊に対し、市中行軍の目的や行程、装備などについて、事前に県及び関係する市町村への通告するよう求めてください。
(2)自衛隊の野戦服姿で自動小銃を携行しての市中行軍に関わる道路使用許可について、道路管理者及び所轄の警察署の対応と見解を明らかにしてください。
また、「訓練」及び「トレーニング」、「パレード」についての許可権限など、対応指針を明らかにしてください。
(3)ある自治体の町内会幹部が、沿道に出て自衛隊の行進を激励するよう、各戸に連絡をしたようです。このようなことが事実であれば、自治会活動の範疇を越えると思われますので、今後こういうことのないよう、県内の市町村に注意を喚起してください。
3 米軍機の低空飛行について
(1)米軍機は日米地位協定に基づく特例法で日本の航空法適用が一部除外されているため、市街地上空の低空飛行は同法に直ちに触れるものでもなく、飛行計画の通告も義務付けられていません。しかし、国内法である航空法に定められた最低安全高度の遵守、粗暴な操縦の禁止などを求めることは、墜落事故から住民のいのちや財産を守る地方自治権の行使です。そのため、県として在日米軍司令部に対し、県内上空の訓練について安全を確保するため、「在日米軍による低空飛行訓練について」(平成11年1月14日)を遵守するとともに、機種や飛行目的、ルートを事前に明らかにするよう申し入れてください。
(2)国に対し日米地位協定の見直しを求め、市街地上空の低空飛行を禁じ、飛行計画の事前通告義務などを求めてください。
以上
[参考]港湾法第13条「(私企業への不干与等)
第十三条 港務局は、港湾運送業、倉庫業その他輸送及び保管に関連する私企業の公正な活動を妨げ、その活動に干渉し、又はこれらの者と競争して事業を営んではならない。
2 港務局は、何人に対しても施設の利用その他港湾の管理運営に関し、不平等な取扱をしてはならない。
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■謎の超低空飛行爆音 米軍給油機の可能性 南日本新聞[2006 08/24]
霧島市や湧水町で5日夜、爆音を響かせ超低空飛行した謎の飛行機は米軍用機の可能性が高いことが23日、分かった。在日米軍司令部が南日本新聞の取材に、当時周辺を飛行した機体の存在を認めた。住民の目撃情報などから、在日米軍再編に絡み、海上自衛隊鹿屋航空基地で運用予定のKC130空中給油機とみられ、基地監視団体「リムピース」(東京)は「鹿屋移駐を見越した夜間飛行のデータ収集やパイロットの習熟訓練の可能性がある」としている。
目撃情報は南日本新聞社や霧島市北消防署、横川署などに相次いで寄せられた。問題の飛行機は霧島市の山間部や薩摩川内市街地周辺の上空を超低空飛行し、南方向に飛び去ったという。貨物機のようなグレーの寸胴型で、プロペラ4基を備え、機体にアルファベットのような文字があったといい、KC130の特徴とよく似ていた。KC130は全長約30メートル、全幅約40メートル。同時間帯に付近を民間機や自衛隊機が飛んだ形跡はなかった。
在日米軍司令部は取材に文書で回答。爆音機と米軍機との関係に言及せず「当時、空域に米軍の航空機がいたことが確認できた」と説明。機種や飛行目的、ルートは明かさず「訓練の結果として、地域住民に不都合や不安を与えたとすれば遺憾に思う」としている。
米軍機が日本国内を低空飛行する場合、日米政府間で(1)日本の航空法と同じ高度規制を用いる(2)週末は原則として飛ばない−ことなどを取り決めている。しかし日米地位協定に基づく特例法で、最低安全高度など日本の航空法適用が一部除外されているのが実情。このため市街地上空の低空飛行は同法に触れず飛行計画の通告義務もない。
リムピースの遠藤洋一代表(東京都福生市議)は空中給油機が鹿屋に正式に配備された場合、「沖縄のように低空飛行が日常的に繰り返され、平穏な市民生活が脅かされる」と指摘。軍事評論家の前田哲男氏(沖縄大学客員教授)も「(特例法は)無謀な低空飛行訓練を全国どこでも可能にしている」と話している。
県内では今年1月や6月にもさつま町や薩摩川内市周辺で、爆音を響かせ低空飛行する同様のプロペラ機の目撃情報が相次いでいた。

鹿児島県内を超低空飛行したとみられるKC130空中給油機の同型機
■霧島市上空を低空飛行 謎の飛行機 目撃相次ぐ (南日本新聞 2006年8月6日)
5日午後10時10分ごろ、湧水町や霧島市牧園町で、飛行機が爆音を響かせ超低空で鹿児島湾方向に飛び去ったという目撃情報が、南日本新聞に相次いで寄せられた。爆音は霧島市北消防署(同町)も確認、横川署に11件問い合わせがあった。
同町高千穂の飲食店経営蒲地俊一さん(51)は「音は急に聞こえ、1、2秒で家に突っ込むかと思うくらいの爆音に変わった。湧水町恒次の国家公務員比良俊信さん(58)は「機体に赤い点滅が見え、かなりの低空飛行。ゴォーと背筋が震えるような音」と話した。
航空自衛隊新田原基地(宮崎県新富町)や海上自衛隊鹿屋航空基地の飛行機出動はなく、鹿児島空港発着の民聞機は運航は終了していた。国土交通省鹿児島空港事務所によると、米軍機は日本の航空法の適用を受けず、飛行計画の通告義務などはないという。
同様の爆音は6月3日夜、さつま町など川薩地区でも確認された。
■イージス艦 来月1日谷山港に初接岸、艦内公開へ
南日本新聞 [2006 08/29]
2003年4月、佐世保基地から出航したイージス艦「こんごう」(共同通信社ヘリから撮影)。来月1日、初めて鹿児島港に接岸する
「海上自衛隊最強艦」と称されるイージス艦が9月1日、初めて鹿児島港に接岸する。一般の港への接岸は「珍しい」と、受け入れ業務を担当する自衛隊鹿児島地方協力本部(鹿地本)。初の艦内公開も控え、観光協会にも協力を依頼、PRに躍起だ。
佐世保基地(長崎県)所属のイージス艦「こんごう」(7,250トン)。1日朝、僚艦3隻と鹿児島市の鹿児島港谷山1区に接岸し、2日、一般公開される。
海自が配備するイージス艦は4隻。いずれも高性能レーダーとコンピューターを組み合わせた最新鋭の射撃システムを搭載する。船体がくびれた特殊な構造のため、専用港以外への接岸は難しい。鹿児島湾では沖合での停泊はあったが、今回は専用資材を運び入れ、接岸に備える。
鹿地本は市民を呼び込もうと、鹿児島観光コンベンション協会(理事長・森博幸市長)から、観光案内所に広報チラシ約500枚を置いてもらう支援を取り付けた。
協会事務局内では当初、「艦船は支援対象として適当か」という議論もあった。だが、総勢約600人の上陸が見込まれ、「経済効果が期待できる」と理解を示した。
一般公開は2日午前と午後の2回。艦内の設備や速射砲などを見学できる。予約不要。無料。鹿地本=099(253)8920。
2003年4月、佐世保基地から出航したイージス艦「こんごう」
(共同通信社ヘリから撮影)。
9月1日、初めて鹿児島港に接岸する
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在日米軍による低空飛行訓練について
平成13年1月14日
平成11年1月14日、日米合同委員会は、在日米軍による低空飛行訓練について別紙を公表することに合意した。
なお、日米両国政府は、今後、必要に応じ、低空飛行訓練について協議していくこととなっている。
(別紙)
日本において実施される軍事訓練は、日米安全保障条約の目的を支えることに役立つものである。空軍、海軍、陸軍及び海兵隊は、この目的のため、定期的に技能を錬成している。戦闘即応体制を維持するために必要とされる技能の一つが低空飛行訓練であり、これは日本で活動する米軍の不可欠な訓練所要を構成する。安全性が最重要であることから、在日米軍は低空飛行訓練を実施する際に安全性を最大限確保する。同時に、在日米軍は、低空飛行訓練が日本の地元住民に与える影響を最小限にする。
1.最大限の安全性を確保するため、在日米軍は、低空飛行訓練を実施する区域を継続的に見直す。低空飛行の間、在日米軍の航空機は、原子力エネルギー施設や民間空港などの場所を、安全かつ実際的な形で回避し、人口密集地域や公共の安全に係る他の建造物(学校、病院等)に妥当な考慮を払う。
2.在日米軍は、国際民間航空機関(ICAO)や日本の航空法により規定される最低高度基準を用いており、低空飛行訓練を実施する際、同一の米軍飛行高度規制を現在適用している。
3.低空飛行訓練の実施に先立ち、在日米軍は、訓練区域における障害物ないし危険物について、定期的な安全性評価の点検を行う。更に、情報伝達及び飛行計画チャートへの記載のため、パイロットは訓練区域における変化をスケジュール策定担当部局に継続的に報告する。
4.低空飛行を含む訓練飛行の実施に先立ち、飛行クルーは、標準的な運用手続及びクルーの連携機能をレビューするため徹底したブリーフィングを実施し、計画された飛行経路を念入りに研究する。また、整備要員と飛行クルーは離陸に先立ち航空機を点検し、航空機が安全にその任務を遂行することを確保する。
5.在日米軍は、日本国民の騒音に対する懸念に敏感であり、週末及び日本の祭日における低空飛行訓練を、米軍の運用即応態勢上の必要性から不可欠と認められるものに限定する。
6.米国政府は、低空飛行訓練によるものとされる被害に関する苦情を処理するための、現在の連絡メカニズムを更に改善するよう、日本政府と引き続き協力する。
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