第14回九州・沖縄地区平和研究集会/2001.9.22

「周辺事態法と地方自治体」−地域からの安全保障を構想しよう

はじめに
 日米防衛協力のための指針(ガイドライン)見直しの最終報告を受け、1999年5月「周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律」(略して「周辺事態法」)が国会で成立、同年8月施行。この法律により、「周辺事態」において米軍に民間の港湾や空港を提供すること、そこでの米軍の人員や物資の積みおろしに必要な場所や倉庫を確保することを、日本政府は米国に約束をした。
 これまでも、米軍鑑や米軍機が日本の民間港を利用してきている。日米安保条約に基づく地位協定によって、もともと米軍は日本のすべての民間港湾や空港を利用することができる。しかし、この場合通常は事前に通告を必要としている。運輸省がデータを持っているのは、この通告制度による。米軍基地では、通告は不要。

 周辺事態法が成立し、自治体や民間、我々は「軍事利用に反対し、非協力を宣言」できるのか。
 自治体の持つ権能からの検証と「市民の良心的非協力」宣言運動……現行憲法上の地方自治の条項を拡充していくことが、首長だけではなく地方議会、地域住民の普段の実践の積み重ねにより求められている。「地域の文化や平和は、地域の自立とともにある生活者の営み以外のなにものでもない」という玉野井芳郎氏の地域主義の思想を、いま、改めてかみしめながらその上に「地域からの安全保障」を構想しよう。

1,旧ガイドラインや地位協定から、新ガイドライン・周辺事態法へ

(1) ガイドラインと有事立法の系譜
ガイドライン
 不明確な法的位置−条約ではなく、国会の承認を必要としないが、日本の軍事政策の最も基本となる。
→戦時に適用される非常事態法(ウォー・マニアル)

有事立法
「戦争又は事変の際に、特に自衛隊の活動を保障し一方では、国民の権利を制約しようとする包括的な立法。現行憲法のもとでは案はあっても例はない。」
  (『大辞泉』)

有事立法の源流
  1963年6月 「昭和38年度統合防衛図上研究」
               (三矢研究)
 1978年9月 「防衛庁における有事法制の研究について」
 1981年4月 「防衛庁有事法制中間報告1」
 1984年10月 「防衛庁有事法制中間報告2」
 1994年6月 「有事緊急立法」
           (コード名「K半島事態対処計画」)
 1995年5月 「読売総合安全総合安全保障大綱」
                (読売新聞社作成)
 1997年7月 「ガイドラインの見直しと新たな法整備に向けて」(自民党安全保障調査会)

 憲法改正に向けた動き 「憲法改正」 
     →軍隊を持つ「普通の国家」へ
(2)新ガイドラインと自治体−既にはじまっている!自治体の負担・民間の協力
■米軍が作成した「ポートディレクトリー」(港湾案内)
 艦隊諜報センター太平洋(FICPAC)が作成した調査報告書「ポートディレクトリー(港湾案内)−寄港艦船のためのガイドライン」によると、太平洋全域の約170の港湾施設を調査し、日本では鹿児島港を含む27港がその対象。これは、核軍縮国際コーディネータの梅林宏道氏がアメリカの情報公開法を使って1980年代に入手し、明らかになった。
(1)航海情報
1987年6月に米艦タワーズ入港時に、鹿児島港への進入路は広く、神瀬の灯台はレーダーによく写り、容易に入港でき、水 先案内人は指令を理解するのに十分な英語の理解力があること、を報告。ここ10数年で、鹿児島港にはトマホークや核搭載能力を持つ(核疑惑のある)駆逐艦、巡洋艦など全国で三番目、九州では一番多く入港。
(2)停泊設備や補給、医療施設の支援能力
 1987年1月艦隊情報センター・太平洋と1984年5月米・仏・英艦船入港時の情報収集において、県所有の機械工作設備があり、利用に際しては「葛、進組」を使うこと、小さな修理は鹿児島ドッグ・鉄工場、港湾労働者は熟練労働者を(1組8-10人) 昼夜利用でき、駆逐艦、フリゲート艦、揚陸指揮艦等の艦船10隻の収容能力がある、としている。
  サービス・支援能力では、水は十分に補給ができ、通信は野間池のアメリカ海軍ローランステーション(当時)と鹿児島港のキ ャプテン・ラジオステーションへの連絡できること、医療は鹿児島大学病院と市立病院の設備状況を調査。
 情報収集は、FICPACが自ら行なう場合もあるが、多くの場合、入港した軍艦が調査する方法によって、絶えず更新をし ている。
  (http://www.synapse.ne.jp/~peace/us.kansen2000a.htm
83−00年米艦船日本民間港への寄港回数/米軍艦船日本民間港への寄港状況
83年 84年 85年 86年 87年 88年 89年 90年 91年 92年 93年 94年 95年 96年 97年 98年 99年 00年 60年代計 70年代計 80年代計 90年代計 総計
神戸 89 23 0 0 112
3 4 1 4 5 3   1 1 5 2 2 1 1 5 1 35 34 18 88
別府 8 2 1 2 2 1 2 1      2      1 25 18 27 4 74
沼津 6 8 4 3 3 7 4   0 0 57 0 57
横浜 2    7 14 8 2 1 2 3 2 2 1 4 0 0 36 14 50
鹿児島 4 1 2 1 2   7 1   1 3 3 1 3 1 1 4 1 9 26 18 54
下田 2       3 2 2 2 2 2 1 1 1 1 2 14 13 8 37
小樽         1 1 2 1 3    3 1 2   2 3 6 5 9 14 34
舞鶴 4 3 1 1     1        0 1 27 1 29
函館 1 1 1 1   1           1 1 1 9 11 2 23
博多 1 1   1 1   3   1 5 8 3 11 6 28
長崎                 1 1 1 1 1 8 0 1 4 13
室蘭 2 1 1 2 1 1 1 3 0 8 1 12
大湊 8 1 1 0 0 11 0 11
その他 5 2 3 2 1 2 5 3 1 6 6 6 4 20 21 22 67
総計 34 24 23 43 27 20 28 12 7 16 7 12 13 18 3 1 1 23 148 137 292 112 689
米軍機の日本の民間空港利用回数(83-00年)
83年 84年 85年 86年 87年 88年 89年 90年 91年 92年 93年 94年 95年 96年 97年 98年 99年 00年 空港別計 90年代合計
長崎 336 210 214 246 296 303 323 309 294 308 310 365 292 338 309 281 348 5,082 3,154
福岡 113 113 124 126 160 132 142 112 114 98 90 112 177 272 162 186 139 2,372 1,462
仙台 99 179 46 86 131 152 34 92 9 34 135 104 22 46 30 30 32 1,261 534
奄美 42 102 91 64 57 52 61 29 64 89 171 126 95 120 77 98 127 1,465 996
稚内 392 21 51 49 57 15 14 21 21 8 3 0 3 1 656 57
徳之島 58 90 89 85 65 17 56 32 7 0 3 0 3 0 4 509 49
広島 36 46 24 21 37 76 39 60 32 49 55 7 2 6 12 14 516 237
帯広 0 0 19 54 52 54 57 55 54 53 26 0 0 0 2 426 190
名古屋 5 33 20 30 49 35 35 30 22 11 11 25 28 62 21 38 47 502 295
下地島 0 0 0 9 49 50 76 49 0 13 0 0 0 0 246 62
釧路 53 73 38 0 0 1 1 2 0 20 0 0 0 10 2 200 34
広島西 0 25 44 62 10 23 18 182 182
大阪 0 1 2 3 0 0 0 0 2 35 0 0 84 1 18 146 140
調布 5 12 13 18 27 8 11 14 4 0 0 0 1 0 113 19
旭川 0 1 0 6 0 2 2 9 19 16 4 23 2 14 0 0 42 140 129
熊本 0 0 0 0 0 0 0 2 1 0 4 15 50 6 4 15 97 97
松山 11 5 2 0 0 3 0 0 2 11 14 13 11 6 78 57
新千歳 11 14 4 0 0 13 0 4 8 2 11 0 22 1 90 48
新潟 1 9 7 6 5 4 3 13 0 3 0 1 2 5 4 63 28
高知 1 0 0 0 0 0 0 4 2 2 5 28 8 6 1 57 56
鹿児島 6 10 2 4 4 6 3 0 0 0 1 0 2 12 6 56 21
北九州 2 2 1 1 0 0 0 0 0 6 15 4 16 1 48 42
青森 0 3 13 3 0 0 0 5 3 0 2 0 16 3 19 67 48
久米島 0 0 0 4 0 0 1 0 14 24 0 0 0 0 43 38
沖永良 0 7 6 4 7 0 0 1 0 0 0 0 0 17 0 10 52 28
宮古 1 0 6 27 1 0 0 3 0 2 0 1 0 0 41 6
東京 0 0 0 10 3 4 4 0 9 7 0 0 0 7 44 23
大分 0 0 0 2 1 0 3 3 10 1 3 3 4 0 1 31 25
高松 3 3 0 1 1 0 0 0 1 0 6 6 2 4 16 43 35
宮崎 0 2 1 0 0 0 1 4 0 1 10 3 4 0 26 22
種子島 2 0 0 0 0 8 1 0 2 1 0 4 6 2 26 15
関西 1 0 23 0 24 23
屋久島 2 0 7 0 0 0 1 0 0 0 0 2 0 0 12 2
与論 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 0 1 0 0 5 8 7
その他 98 75 20 193 193
合計 1,168 933 790 864 1,003 922 881 849 690 801 870 879 897 1,016 0 719 801 832 14,915 8,354
運輸省の国会提出資料による  数字未記入の部分は空港開港前
97年は統計を集約していない 
99年は、九州管内空港の離着陸数
米軍機の九州・沖縄の民間空港利用回数(83-00年)
83年 84年 85年 86年 87年 88年 89年 90年 91年 92年 93年 94年 95年 96年 97年 98年 99年 00年 空港別計 90年代合計
鹿児島 6 10 2 4 4 6 3 0 0 0 1 0 2 12 6 56 21
奄美 42 102 91 64 57 52 61 29 64 89 171 126 95 120 77 98 127 1,465 996
徳之島 58 90 89 85 65 17 56 32 7 0 3 0 3 0 4 509 49
種子島 2 0 0 0 0 8 1 0 2 1 0 4 6 2 26 15
屋久島 2 0 7 0 0 0 1 0 0 0 0 2 0 0 12 2
与論 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 0 1 0 0 5 8 7
沖永良 0 7 6 4 7 0 0 1 0 0 0 0 0 17 0 10 52 28
長崎 336 210 214 246 296 303 323 309 294 308 310 365 292 338 309 281 348 5,082 3,154
福岡 113 113 124 126 160 132 142 112 114 98 90 112 177 272 162 186 139 2,372 1,462
大分 0 0 0 2 1 0 3 3 10 1 3 3 4 0 1 31 25
宮崎 0 2 1 0 0 0 1 4 0 1 10 3 4 0 26 22
熊本 0 0 0 0 0 0 0 2 1 0 4 15 50 6 4 15 97 97
北九州 2 2 1 1 0 0 0 0 0 6 15 4 16 1 48 42
久米島 0 0 0 4 0 0 1 0 14 24 0 0 0 0 43 38
宮古 1 0 6 27 1 0 0 3 0 2 0 1 0 0 41 6
小計 562 536 541 564 591 518 592 495 506 531 607 636 649 768 0 548 579 645 9,868 5,964
全国計 1,168 933 790 864 1,003 922 881 849 690 801 870 879 897 1,016 719 801 832 14,915 8,354
運輸省の国会提出資料による

2,自治体をローカルガバメントとして、「周辺事態法」に立ち向かう方法
         どっこい地方自治体は、がんばっている! 

(1) 80年代後半の沖縄・読谷村のまちづくりに学ぶ
 九州で反基地・平和運動に関わりを持つ中で、80年代後半、基地という非地域的な存在を住民の直接的な生活空間として地域化していく、読谷村のまちづくりの実践から、「基地をなくせ」とスローガン的に沖縄の反基地・平和運動を支援することを第一義的に唱えてきた平和運動だけでは、軍事的後方基地化の既成事実の押しつけや増額される「思いやり予算」に有効な反撃を加えることはできないということ、そして、国レベルの平和憲法を持ち出すだけではなく、憲法が保障する財産権、平和的生存権などの基本的人権と自治体住民の側の利益を「地方自治の本旨」に基づき、最大限に優先する地方主権を具体化する地域政策の普段の実践が必要ということを学ぶ。
(2)新ガイドライン関連法に対する対抗する自治体の権能
 @)基地を抱える自治体が異議申し立て …… キーワードは、「危惧の念」
  98.4月  渉外知事会(「渉外関係主要都道府県知事連絡会」)自治体の意向尊重についての緊急要請
  98.5月   全国基地協議会 政府に5項目の質問状提出
         「周辺事態法第9条」 自治体の協力要請に応える法律上の義務及び制裁的な措置等

         自治体の行政権は、政府の行政権から独立した存在

 @民間港・空港への米艦船入港・空港着陸の法的根拠「地位協定第5条」
    ・入港時の港湾入港料・着陸料の免除と船舶強制水先の免除
    ・使用料は、政府が損失補填
       「非提供港湾施設損失補償要綱」(防衛施設庁の訓令)
       「航空機の飛行場使用に対する損失補填について」(防衛施設庁長官通達)
       「地位協定の実施に伴う水先法の特例に関する法律」
    ・入港手続きの国内法は、どこにもない! → 「合意議事録」
       「4 この上に特に定めのある場合を除くほか、日本の法令が適用される。」
 A日本の法令
       港湾では、「港湾法」と「港湾条例」。飛行場は「航空法」と「空港管理条例」
                   ↓
           自治体の施設管理権を明確に定めた国内法
    ・戦後、港湾の自治体管理によって、「政府のやまち」をただすために必要さとれた国家権力の分散化の一つ 
           → 「非核神戸方式」を支える港湾法
    ・自治体から管理権を奪う? 「港湾法第13条」→ 不平等扱いの禁止
            「港湾法第47条」→ 管理者への停止又は変更を国が命じる

       「特権」を身にまとい民間港に入港する米艦船に「平等」を求めることができるか?!

  B民間空港にも自治体の管理権
    ・全国の空港 93カ所 図1)

・周辺事態法9条の対象空港  第3種空港と第2種空港の自治体管理の5空港
                  (旭川・帯広・秋田・山形・山口宇部空港)
・自治体の管理権について → 「航空法54条の2」
     「航空法第54条の2」(管理規定)の具体的な事項は、航空法施行規則第93条の2(管理規定)で次のようにうたっている。
      「飛行場の設置者は、左に掲げる事項について管理規定を定めなければならない。
      一、飛行場の運用時間
      二、航空機による滑走路または誘導路の使用方法を特定しようとする場合はその方法
      三、航空機への乗降、積卸若しくは補給の場所、航空機の整備若しくは点検の場所又は航空機の停留の方法及び場所を指定しようとする場合は、その場所又は方法
      四、法第54条の認可を受けた使用料金並びにその収受及び払戻に関する事項
      五、飛行場への入場を制限使用とする場合は、その制限方法
      六、飛行場における行為を制限使用とする場合は、その制限する行為
      七、その他供用条件として必要な事項
        2,前項の規定は、運輸大臣が飛行場を設置する場合に準用する。
        3,第一項の規定は、公団が新東京国際空港を設置する場合に準用する。」
・「鹿児島県空港の設置及び管理に関する条例」
        運用時間     「あらかじめ知事に届けなければならない」(県条例第5条)
        運用時間外の使用 「あらかじめ知事の許可を受けなければならい」(同2条2項)
        危険物の積載も定めがある。
・軍事利用で拒否する手がかり → 「三点セット」
        空港設置時の「協定」「覚書」
        議会決議
        請願は、採択されれば「条例」並みの法的根拠に
        騒音規制に関する周辺住民の「合意」
 A)自治体の「平和力」の行使を!
  @施設利用の自治体の許認可権
    ・地位協定2条第4項(施設・区域の提供と返還)
       基地内には権限が及ばないが、外には権限が及ぶ
        消防法(第11条)  「危険物貯蔵所の設置許可」
        建築基準法(第48条) 「用途地域における例外許可等・用途制限の規定」
        都市計画法(第32条) 「公共施設の管理者の同意等」…「開発指導要綱」の適用
    ・地方自治の本旨……地方自治法第1条2項「住民福祉の増進」に照らし、拒否の「正当な理由」
  A「非協力宣言」
    ・自治体へのアンケート調査 → 鹿児島では、1998年10月
                    96市町村の内34市町村が回答
                        (http://www.synapse.ne.jp/~peace/shuhenjitai.htm
    ・広島県自治体、事態法アンケート → 87自治体の内52が回答
       自治体の4割「周辺事態法の説明不十分」(2000年10月)
    ・神奈川県自治体 → 1998年5月(38自治体の内25が回答)
               2000年5月(38自治体の内33が回答)
         自治体の不安 8割 「国からは何の説明もなかった」

    ・地方議会の意見書  → 1999年 280(内促進決議は1つ)
  奄美空港をかかえる名瀬市議会は、98年9月29日「平時の今日、米軍機の県内民間飛行場への着陸回数は平成8年(1996年)までの14年間に1801回と全国で3位となっている。(略)米軍は鹿児島の空港と港湾を「周辺事態」に際し、全国でも有数の基地と見て、なし崩し的に基地化を勧めていることは明らかである」とし、鹿児島県内の民間空港、港湾を米軍に使用させないことを求める意見書を採択。
  名瀬市の行政区を大きく超えて、鹿児島県全域の空港、港湾を米軍に使用させない意見書となっているところが特徴的。
    〔新倉裕史さん(「非核市民宣言運動ヨコスカ」)『民間空港の使用問題』より〕

   ア)「非核・平和宣言」からの意見書
   イ)市民の請願で採択 → 向日市議会事態法への意見書
               「周辺事態法に基づく戦争協力を行わない決議」(2000年3月24日)
   ウ)八戸港の安全な機能をまもることを求める意見書 (http://www2.odn.ne.jp/btree/syuhen/
  ・労働組合の非協力宣言 → 「良心的非協力権」の行使(「良心的兵役拒否」制度の援用)
     横須賀市職労の戦争協力拒否宣言
     ほかに、舞鶴市職労・自治労横浜・川崎市職労・鎌倉市職労・神戸市職労・名古屋市職労・長崎県職労・佐世保市職労・練馬区職労
     陸・海・空・港湾 交運運輸関係労働組合のアピール
     民間航空乗務員の「日本乗員組合連絡会議」の周辺事態法等に反対する決議
(3)「非核自治体宣言」から「非核平和条例」の制定に向けて
@)地域から国をコントロールする−地域からの安全保障の具体化に向けて
 @日本の非核宣言自治体
 1999年12月1日現在で、都道府県も含めた宣言自治体数は全自治体数の4分の3に近く(74.8%)にあたる2467。その内訳は、28府県、601市、21区、1454町、362村。これを人口比でいうと、日本の全人口の87%以上が非核宣言自治体に住んでいることになる。
A鹿児島の非核宣言自治体 9市59町4村
         (http://www.synapse.ne.jp/~peace/99.9.4.hikakujichitai.html
B函館、小樽の運動 → 「非核平和市民条例制定運動」(1998年12月発足)
    ・函館の条例案 「平和目的以外の市の施設の使用禁止」(第4条)
    ・「ことわる理由」を市民と自治体が共同でつくる
     98年7月、横浜本牧街ふ頭に入港し、一般公開をしようとした強襲揚陸艦ペローウッドに対し、横浜市は「ふ頭に一般市民立ち入りるのは危険」との理由で、着岸を拒否した。
C全国各地に広がる「非核平和港湾」と「戦争非協力」の動き    (図3参照)
D自治体外交や市民による平和地帯の構想
    ・「日ロ沿岸市長会議」「北東アジア地域自治体連合」「東アジア(環黄海)都市会議」
    ・東アジア国際平和会議(2001年4月 沖縄)→ 「東北アジアを非核地帯に」
                  (http://www.synapse.ne.jp/~aunion/okinawa01.4.shadai.htm)

A)国益よりも地域住民の生命、財産を「地方自治の本旨」に基づき守る地域づくりを優先する地方自治体の真価が、地方分権・主権の時代に問われている。

B)全国の地方議会で日米地位協定の抜本的改定を求める意見書を(12月議会で)決議しよう!

@米兵による犯罪が後を絶たない一因に、米軍被疑者の身柄引き渡し拒否をうたう(「地位協定」第17条5項C)治外法権的な特権を与えている「地位協定」のあり方が指摘されている。また、第5条による民間港・空港使用に際しての、入港料・着陸料、施設間を移動するための道路使用料などの免除規定は、米艦船や米軍機の恒常的な国内の港や空港の利用をもたらしている。

A「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定」(略称:「日米地位協定」)
    → 1960年の安保改定と同時に発効。
    ・全文は28条からなり、“米軍とその軍人、軍属、その家族らに対する免税などの各種特権”、“米軍関係者による事故、犯罪などの損害に対する補償方法や免責特権、身柄拘束権、裁判権”などを定めている。
    ・「不逮捕特権」 第17条5項−C
    「(c) 日本国が裁判権を行使すべき合衆国軍隊の構成員又は軍属たる被疑者の拘禁は、その者の身柄が合衆国の手中にあるときは、日本国により公訴が提起されるまでの間、合衆国が引き続き行なうものとする。」