くにおたちの挽歌

テクノスジャパンから出されたSFCのゲーム。
これとかおでんとか野球とかホントになんつうか、ネエ。

このソフトがここの記念すべき第一号です。
と言うより、なにもないと寂しいからとりあえず書いたといった感じです。
思い出しながら書いたので結構いいかげんです。

ストーリーを大まかに説明すると、
「雨の中の惨劇!犯人は番長?くにおに双子の弟が!?バックには奴の名が!
恋人の死、そして因縁の対決、今ここに全ての決着が!」
ていった感じ。説明がどうもヘタれなのでさっぱりかと思いますが、頭に入れておいても損はしません。特もせんけど。

で、とりあえず始めるとくにおたちが少年院に送られる絵が出ます。
詳しくは書けませんが、この絵を見ただけで「もうやめたい」と言った友達がいたぐらいなので、
テクノスジャパンのセンスはあなどれません。

ま、そんなのは些細なことです。要はゲームの内容さえ良ければそれで良いのです。
てなわけでゲームを進めます。するとくにおたちは白黒シマシマの囚人服を着ています。
いや、もう、わかりやすくて良いですね。今から泥棒コントが始まってもなんらショックを受けません。
さらに少年院の偉い人は「俺が法律だ」とおっしゃられます。彼に任せれば少年法も改正しなくて良いでしょう。
ここを出たと言えば網走で勤めたと言うよりも箔が付くかもしれません。

そんな少年院でも面会は許されているようです。面会人が言うにはくにおのそっくりさんがどうたらこうたらと言う話しです。
んなこたあ裁判で言えよといったところですが、
マガジンの某マンガによると少年裁判は日頃の素行でどうたらこうたらと言うのを見たような気がします。

そこで彼らの素行を思い出してみると、
皿ごと料理を食う。
民家に不法侵入する。
スポーツの名を借りて殺人。

ハイ、真っ黒ですね。
陪審員の方々も(いないけど)有罪の判決に全員一致、スタンディングオベーションで向かえたことでしょう。

それはともかく、二人は自分のそっくりさんを探すことにします。
とりあえず脱走するという話ですが、面会に立ち会いは居なかったのでしょうか。
それとも、「子供にだってプライバシーってもんがあるんだよ!」
などと言って暴れてみたのでしょうか。

なんてダラダラ書くといつまでも終わらないので話を進めます。
塀に仲間がかけた縄バシゴからホイホイっと脱走します。
もちろん看守が追ってきます。で、みんなで河原を走ります。
なんとこのときにオープニング画面のようなものが出ます。
囚人服で河原を走る主人公とメガネをかけたその友達、それを追う中年のヒゲを生やした看守とその部下。
全然カッコ良くないオープニングですがわざとです、きっと。
あんまりかっこよくすると全国の囚人が脱走するではないかとか任天堂から注意を受けたに違いありません。
でもそのあと追い付かれます。
看守の人も何故一緒に走ってきたのか?パトカーは?などの疑問は一切受け付けずに、殴り合いを始めます。
素手の二人組にボコられます。これなら京史郎や緑川もやればやれたでしょう。

日本の警官の品位を落としたところで二人は自分達の学ランをとりもどしに行きます。
すると花園高校(違ったかも)には爆弾がしかけられてるとかいう話です。
爆弾を一般人が用いるとむちゃくちゃ重罪だった気もしますが、
それはともかく屋上に行くとまあいわゆるボスがいます。
建物が簡単には全壊せずに、時間毎に各階を爆発させるような高度な技術を持った奴だからどんなのかと思えば
・・・まあ少なくとも君が爆弾しかけた訳じゃないよね、ん?
と言うような顔の奴が居ます。勿論平和的解決はしません。男は拳で語るだけです。
そして学ランを取り戻すと必殺技を使えるようになります。

で、このあとカップルで遊園地に行ったりディスコに行ったりバイクに乗ったりパチンコ屋に行ったりと、
これだけ書くと、どう見ても遊んでるようにしか見えないコースを辿って仕掛け人を探します。

途中でみすずとかいう性別が多分男ではない方の生物がいます。
単純にこちらよりも一回りかそれ以上にデカいです。いや、そう見えるだけかもしれません。
これがプレッシャーという奴でしょうか。でもニュータイプというよりもネオヒュームといった感じなのですが。

まあなんやかんやで仕掛け人の所にたどり着きます。ここで色々と話があるのですが、
くにおくんシリーズの仕様として、イージーモードでは最後まで進められないということがここでも発揮されます。
「てめえイージーモードでのうがきたれてんじゃねえよ」
という大変ありがたい言葉とともに、ノーマルモードの最初の所のパスワードをここでもらえます。
もしドラクエのりゅうおうが闇の世界のことを聞かないで、
「ゆうしゃよ、メッセージをFASTですすめるとはどうゆうことだ。
NORMALではじめからストーリをたんのうしてやりなおすのだ」
とか言ったらビックリですが。

でここでもなんやかんやとあるのですが、くにおたちは仕掛け人の別荘の島まで行くことになります。
ちょっとネタバレですが、くにおとりきの恋人は鉄砲で撃たれます。
ここでも「え?どうしてくにおたちは撃たれないの?」などの疑問を起こしてはいけません。
正々堂々のステゴロを望んでいるに違いありません。なにしろ男の世界ですから。

島につくとなんかよくわからないけどとりあえず出てくる方々を殴りながら先に進みます。
ここでも仕掛け人側のくにおのそっくりさんは何かするのですが、やっぱり全然意味が無いことをします。
そして夕日をバックに戦います。「いかにもとってつけた」などと思ってはいけません。
クライマックスへ向けて気持ちを高めていって下さい。

でまあ途中で誰がどう考えてもマリオのリフト面でしか見られないようなものを見て
りき「なんかの工場じゃないのか」
などと口走ったりします。りき君は小学校で社会が嫌いだったのかな?
「仕事ごとごと、見ているうちに、」などとやってる方も訳の解らないことを口走りながら
ゲームは終盤を向かえます。

玄関では「え?あんたたち生きてたの?マジで?」みたいに仕掛け人とくにおのそっくりさんはビックリします。
「え?あんたたちあれで殺すつもりだったの?マジで?」とこちらも負けじとビックリしてると
仕掛け人チョチョイっとすると床に穴が空いて二人はまっさかさまです。
サザエさんの押売撃退装置なるものを思い出してしまいました。

何それ?と思う間もなく何故か地下にはゴツい人が居ます。
「ビッグボースノタノミ、アナタタチタオシマース、アイアムリッチマン!」
と言う花言葉が似合いそうな人です。「こんな人置かないで素直にそのまま落とせよ」
などと考えてはいけません。これはこちらの力量を量っているのです。
頭の中に北斗の拳とか男塾とかこの間立ち読みしたばかりの本を思い出します。
まさに男の世界です。

地下から這い上がると(わざわざハシゴまで用意してあるのでやはりそうなのでしょう)
今度は正真証明女性の人達がでます。「女に拳は使えない」
などと中途半端なことを彼らは言いません。目の前の敵を全力で倒すだけです。
ええ、もう、全力ですから二対一だろうとはがい絞めにしようと
馬乗りになろうと倒れてる相手を踏みまくろうと、とにかく全力で倒します。
顔は狙わないとかそんなことは全く考えません。むしろ男の世界でそのような手加減は失礼なことです。
でもちょっと絵的にマズい気もしないでもないような気分になります。

そして「さっきのはさすがにまずかったよな、いくらなんでも」と気まずい雰囲気で心の迷いが生じます。
このままでは最大限の力で戦えないだろう、そう考えた男の中の男、くにおのそっくりさんは
心の迷いを打破するために前述のネオヒュームを送ります。
一応男でない方の性別なのですが、これなら全力で戦ってもなんら後ろめたさはありません。
むしろ「やらなければ、やられる」という感情を引き戻させてくれます。
でも二対一です。

そんでもってその後、くにおのそっくりさんと戦います。これまで繰り返してきた男。
それに応えるかと思ったらやっぱり二対一で戦います。花山さんが聞いたら股間に握撃の一つや二つくらわしたことでしょう。
でもまあ去勢されることもなく、倒したら最後に仕掛け人と戦います。相手はやのつく職業の方です。
チャカだかハジキだかよく知りませんが、まあ持ってます。そして周りはいつのまにか火の海です。
時間制限があるかと思ったら別にありません。ほうっておくとくにおとりきはしゃがみこむのですが、
そうしてしゃがみこんでると何故か弾が当りません。
一心不乱で弾を撃つラスボス、対するはジベタリアン。
これを知ったら義和団拳法の師範代も今すぐコンビニ前に座り込みを始めるでしょう。

こうしてラスボスを倒すと勿論エンディングです。くにおたちは結局男でも何でもないではないかと思ってる人も、心配いりません。
エンディングでは死んでたと思ってた人が生き返ります。
この展開、まさに男(塾)ではないでしょうか。

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