パワプロと髪型


パワプロの主人公は1年中ユニフォーム姿です。

それはまあいいでしょう。
また別の日にツッコむだろうから。

しかしながら、あのぼうしの下の髪型はどうなのか。
誰もが1度は考えることです。

そしてすぐにこう思います。
「ハゲだろうな」と。

なぜなら「ぼうしをずうっとかぶってるとハゲる」というのは、
自己開発セミナーに参加するまでもなく定説だからです。

それは定説じゃなくて迷信だろうと
いちゃもんをつける人もいるかもしれません。

「あれはですね、室内とか人前でぼうしをかぶってるのは失礼だからですね、
 それに対するいましめなんですよぉ、チミぃ。えへん、おっほん」

なんてことを言うかもしれませんが、
ボクのあやふやな記憶が確実ならば、
『笑っていいとも』にモト冬樹さんが呼ばれていたときに、

「カツラをするとあっというまにハゲるそうですよねぇ」
「ヒトの体はね、『あっ、オレいらないな』と思うとすぐに手を抜くから」

という会話を、経験談(?)も交えながら、
していたような気がする。

つまりあんなふうに世界の終わりが来ても
ぼうしをかぶっているであろうう主人公の場合は、
とっくのむかしに髪の毛が職場放棄しただろうと、
そういう仮説を立てるわけです。

同様に矢部君もハゲにちがいない。
というか、彼はどんな髪型を想像してもあまり似合わない。

参考人として呼ばれた
ド根性ガエルのかばんをひきずってる人(名前忘れた)も
記憶の限りではぼうしをかぶってるので手がかりを得られない。

しかしここで我々は、
ある情報筋からのおそるべきタレ込みを受けたのです。

「岩鬼はどうか」
(あれは髪じゃないだろうけど)

この情報はまさしくゴッドハンド並の破壊力を持っており、
我々の研究成果の抜本的根本的可及的速やかな反証となりました。

つまり彼らは「ああいうすごい髪型」だったのです。

「まさか」と思うかもしれませんが、
中世(かどうか忘れたけど)のヨーロッパでは、
なるべく派手、というか奇抜、というかむしろほとんど色物な髪型が
はやったらしいのです。

「あら、奥様。きょうはわたくし大型豪華客船で決めてみましたのよ」
「まあ、さすがですわね。わたくしも噴水ではなくそちらにすればよかったかしら」
「そんなことないわよ、とってもお似合いですわよ。オホホホホ」
「そうかしら、ありがとうね。オホホホホホ」
「オホホホホホホ」
「オホホホホホホホ」

などという、途中からちょっと
「衛生兵!衛生兵を呼んでくれ!」と言いたくなるような
会話がなされていたらしいのです。
ちがってもテストには出ないので安心してください。

これらの事実を総括すると、得られます結論はひとつ。

「主人公は裸族」

ということになります。
途中までは貴族だったのですが、
「それは絶対にないだろう」ということで
近い単語になりました。

つまるところ私がなにを言いたいかと申しますと、

「次回作のサクセスはアフリカかどっかで雄大なサバンナが舞台」

ということです。したがいまして、

「えっ、アス○ロ球団と試合?」

ということであります。
以上で発表を終わりたいと思います。



主人公「よく小ネタというか、豆知識であるけどさぁ」

矢部君「なにがでやんすか」

主人公「ほら、床屋の前にあるぐるぐる回ってるやつ」

矢部君「ああ、フローリングショップにあるアレでやんすね」

主人公「というかそれまちがってるけど、それはまあ置いといて、
    あれってどういう意味があるの?」

矢部君「なんか、人の体を表してるそうでやんすよ」

主人公「そりゃまたどうして?」

矢部君「なんでも、むかしは刃物を持ってる人があんまりいなかったそうでやんすから、
    切ったり貼ったりするところで、ひとまとめにしとこうってことらしいでやんす」

主人公「それがどういうことなの?」

矢部君「それであれは赤が動脈、青が静脈、白が包帯を表してるでやんす。
    つまりむかしはあそこで外科の仕事もしてたんでやんすよ」

主人公「そうだったんだ」

矢部君「だからその名残で、いまでも病院と美容院で字づらが似てるんでやんすよ」

主人公「そういうことも一緒に言うから、ホントかウソかわかりにくくなるんだよね」

矢部君「まあそれはともかくでやんすね、
    いまの床屋でも病院みたいなことをやってくれると便利でやんすよね」

主人公「まあ便利なことは便利かもしれないけど、どういうふうになるの?」

矢部君「例えばでやんすね、髪を切ってるときに世間話とかするでやんすよね」

主人公「まあ、するよね」

矢部君「(チョキチョキ)けっこうあったかくなってきたけど、どうなの?最近」

主人公「いやぁ、まあぼちぼちですよ」

矢部君「そういや主人公さん、ちょっとやせたんじゃない?」

主人公「ええ、ここ何日かで急に体重が落ちてね」

矢部君「痰が止まらなかったり、微熱があったりする?」

主人公「そういえばするような気がするなぁ」

矢部君「ああ、そりゃガンだわ。しかも末期」

主人公「って、どういう告知だよ!」

矢部君「そういうふうなぶっちゃけてざっくばらんな床屋も
    あっていいかなと思うんでやんす」

主人公「ぶっちゃけ過ぎだって!」

矢部君「じゃあ、普通の世間話とかをするでやんすか」

主人公「一応、髪を切りに来ただけだしね」

矢部君「(チョキチョキ)主人公さん、きのうの大食い見た?」

主人公「ああ、あれすごいですよねぇ」

矢部君「わたしはね、ああいうのを見ると食べ物を粗末にしたらいけないとね」

主人公「はぁ…」

矢部君「だからですね、この世のありとあらゆるものは神がお作りになったわけだからね…」

主人公「って、この状況で勧誘かよ!逃げられないよ!」

矢部君「そういうのもアリかなと思うんでやんす」

主人公「それもナシの方向でいこうよ!」

矢部君「じゃあ、(チョキチョキ)主人公さん、きのうの手品のやつすごかったですねぇ」

主人公「ああ、あのタネあかしとかするやつでしょ」

矢部君「あれにあった紐を切るやつって、磁石を中に仕組んでたんですねぇ」

主人公「そうでしたねぇ」

矢部君「それで私ね、今度の宴会の余興で人体切断マジックをやろうと思いましてね」

主人公「はぁ、そうですか…って、この首に巻いてあるマグネットはなんですか!?」

矢部君「大丈夫ですよ。きのうテレビでやってましたから」

主人公「ダメだって!というか日本刀って!」

矢部君「とまあ、そういう床屋もあったりするでやんすよ」

主人公「ないって!」

矢部君「それでまあ、髪切り以外にも外科手術なんかもしちゃったりするんでやんすよ」

主人公「一応、それもできることになってるみたいだしね」

矢部君「(カチャカチャ)主人公さん、盲腸の手術なんてすぐですからねぇ」

主人公「じゃあ先生、お願いします」

矢部君「じゃ、はじめますよ。痛かったら言ってくださいね(サク)」

主人公「痛っ!って、そりゃ麻酔もなにもなしで腹を切れば痛いですよ!」

矢部君「あ、これは失礼。じゃあちょっとこれで」

主人公「って、さっきの日本刀かよ!」

矢部君「では介錯をつかまつるでござる」

主人公「ハラキリですか!」

矢部君「冗談ですよ。じゃあ部分麻酔でいきますから」

主人公「今度はちゃんとしてくださいよ」

矢部君「(カチャカチャ)主人公さーん?」

主人公「なんですか?」

矢部君「ここ、自然な感じで残しときますか?」

主人公「切れって!盲腸の手術なんだから!」

矢部君「はい、わかりましたー(カチャカチャ)。
    主人公さーん、鏡に映しますけど、こんな感じでいいですか?」

主人公「そんなもん見せるなって!」

矢部君「じゃあ最後、ムースで固めますねー」

主人公「ちゃんと縫合しろって!」

矢部君「とまあ、そういうふうな手術をするんでやんすよ」

主人公「そんな軽いノリで腹を切られてもねぇ」

矢部君「じゃあもうちょっと深刻な感じでやってみるでやんすか」

主人公「その方がいいかもね」

矢部君「(チョキチョキ)それにしても大変な時代ですねぇ」

主人公「ええ、まあなんとかやってますよ」

矢部君「主人公さんもあれだ。親父さんの会社を引き継いだわけだけど、
    いろいろと気苦労が絶えないみたいで」

主人公「やっぱり不景気だからねぇ。肩はこるし。
    女房にはイビキがうるさいって言われるし」

矢部君「(チョキチョキ)ん!?」

主人公「ど、どうしたんですか?」

矢部君「ちょっと君、いますぐCTスキャンの用意を!
    それからご家族の方に連絡を!」

主人公「な、な、どうしたんですか!?」

矢部君「あ、奥さんですか。ご主人がちょっと気になることがありまして…」

主人公「(ウィーン、ガコン)え、なに?なにがどうしたの!?」

矢部君「いま写真ができたみたいですね。…やっぱりそうだったか」

奥さん「うちの主人がどうかしたんですか!?」

矢部君「いいですか奥さん。いまから大事な話をしますが、
    決してとりみださないでくださいよ」

主人公「ねえねえねえ、なに?なにがあったの?」

矢部君「これがご主人の頭部の断面写真なんですが…
    最近ご主人は仕事の方でかなり無理をなさっているみたいで…」

奥さん「ええ、いつもぐったりして帰ってきます」

矢部君「それでですね。ここ、わかりますか。少し影になってるところ」

奥さん「はい…」

矢部君「はっきり言いましょう。お宅のご主人、ヅラです…」

奥さん「そう…ですか…」

主人公「おーい」

矢部君「これはその止めてる金具です。非常に残念ですが…」

奥さん「わかりました…」

主人公「って、わざわざ神妙に言うことかよ!」

矢部君「あとはあれでやんすね、ヒゲそってるときとか」

主人公「ヒゲそってるとき?」

矢部君「(ジョリジョリ)いやぁ、それにしても…ん!?」

主人公「ど、どうしたんですか!?」

矢部君「君、ご家族の方に連絡して!」

主人公「なに?なに?今度はどうしたの?」

矢部君「お母さんですか。息子さんのことなんですが、非常に残念です」

お母さん「うちの主人公がどうかしたんですか!?」

矢部君「鼻毛が…出てました…」

お母さん「そ、そんな!」

主人公「それはただのバカだろ!」

矢部君「こういうのなんかどうでやんすかね」

主人公「なにがどうなのか聞きたいよね」

矢部君「あとはあれでやんすね、このごろ子供向けの病院が減ってるでやんすね」

主人公「あー、小児科医になる人がいないんでしょ」

矢部君「だから子供向けの床屋なんかもあるんでやんすよ」

主人公「まあ、あるかもね」

矢部君「なにぃ?ガキの髪型なんてぼうずでいいんだよ、ぼうずで!」

主人公「そういう人っているよね」

矢部君「きのうから腹痛が続いて熱もあるだぁ?
    そんなの唾つけときゃ治るんだよ!」

主人公「見てやれよ、ちゃんと!」

矢部君「トラックにはねられただとぉ?おい、オロナイン持ってこい!」

主人公「無理だって!」

矢部君「(ザク)おっ、やべぇ…誰か救急車を呼んでこい!」

主人公「お前、手術できるんじゃないのかよ!」

矢部君「盲腸しかやったことがないそうでやんす」

主人公「それでも一応できるんじゃないの?」

矢部君「いや、しかも毛を剃るの専門だそうでやんす」

主人公「そこだけ床屋っぽいのかよ!」


戻る