資料名  「命を大切に」(いじめ)

[ねらい]
  ・「いじめ」に負けない(安易に自殺を考えない)心構えができます。
  ・自分は,いろんな人たちから愛されていることを知ることができます。
  ・生きたくても長く生きることができない人の存在を知ることにより,命の尊さや自殺の愚かさを知ることができま
   す。
[セールスポイント]
  ・今までの「いじめ」の授業と違った観点で切り込んでいます。
  ・ワークシートとセットになっています。
[対象学年]
  ・小学校高学年,中学校全学年
[追試の際の留意点]
  ・写真は,コピー機でTPシートに転写し,OHPで投影すると効果的です。
  ・障害者に対して,人権的配慮を十分取るようにします。具体的に述べると,授業前,もしくは授業後に,障害者
   に対して偏見を持たないように,指導(授業)を行う必要があります。


[指示1] 家の人が今まであなたを育てるために,どのようなことをしてくれました。
      生まれてから,現在にいたるまで,順番にワークシート1(省略)に書きましょう。
      書き終わった人は,発表しましょう。

        ある女子が書いたものを紹介する。
        1 私を産んでくれた。   2 おっぱい飲ませてくれた。   3 おむつを換えてくれた。
        4 ご飯を作ってくれた。  5 幼稚園に入れてくれた。    6 病気の時,世話をしてくれた。
        7 けがをしたとき病院へ連れていってくれた。          8 悪いことをしたとき,叱ってくれた。
        9 好きな習い事をさせてくれた。                10 破れた服を縫ってくれた。            

[指示2] あなたがすることにより,家の人が悲しむことには,どのようなこと(行為)がありますか。
      ワークシート2(省略)に5つ以上書き,書き終わった人は,一番よい姿勢をしましょう。

       全員が書き終わった時点で全員立たせ,前の席の子どもから順に発表させた。自分の意見が全部言
      われた人は,座らせる方法を用いた。
        次のような意見が出された。
        ・放火   ・家出   ・殺人   ・自殺   ・不良になる   ・悪い友だちを作る。   ・いじめ
        ・盗み   ・親に悪口や暴力をふるう。    

[指示3] 今出された意見について,みんなで順位を付けましょう。
        次のような結果となった。
        1位 自殺   2位 殺人   3位 親より先に死ぬ   4位 不良になる   5位 いじめ
        6位 盗み   7位 放火   8位 家出   9位 悪い友だちを作る   10位 親に悪口や暴力
        をふるう
         ※全員で討論させながら順位を付けることにより,親不孝に対する意識を高めることができる。 

[発問1] この一枚の写真を見ましょう。
      このおばあさんは,何をしているのでしょうか。

       写真は,コピー機でTPシートに転写し,OHPで投影すると効果
      的である。
       この写真は,川崎晶洋さんが撮影されたものである。
       ※右の絵は,線画である。授業では,写真画質の物を使用した。
       ※ 授業では,本物の写真を使いました。
       写真画像のものは,
      『「いじめ」の授業』(大江浩光著,押谷由夫解説,明治図書)
         『今を生きる人々に学ぶ』(大江浩光著 明治図書) 

      に掲載しております。
        次のような意見が出された。
         ・何かを食べている。
         ・何かを取ろうとしている。
         ・本を読んでいる。
         ・編み物をしている。 

[説明1] 答えは,この写真です。
       これは,おばあさんが小児性脳性マヒので寝たきりになっている
      自分の娘に食事を与えている様子です。
       小児性小児性脳性マヒとは,幼いころ高熱で脳に障害を受け,自
      分で自由に話したり,体を動かしたりすることができなくなる病気で
      です。
       この写真を詳しく説明すると,このおばあさんは,ガンという病気に
      かかています。自分が入院する朝まで,自分の娘にの世話をしてい
      るのです。
       このおばあさんは,自分がガンであることを知っていました。しかし
      なかなか自分から進んで入院しようとはしませんでした。そのため,
      ガンが進行してしまいました。
       このおばあさんは,自分が入院してわずか3週間でこの世を去りま
      した。  

[発問2] このおばあさんがとった行動について,どう思いますか
       次のような意見が出された。
       ・おばあさんのとった行動は,とても素晴らしいと思います。自分の
        娘だからそこまでできたのだと思います。
       ・この娘さんは,とても幸せだと思います。しかし,おばあさんは,も
        う少し,自分のことを考えて,早く入院したほうがよかったと思いま
        す。
       ・もしかして,もっと早く入院していれば,もっと長生きができたと思います。私もこのおばあさんと同じ立
        場になってみなければ,分からない。しかし,このおばあさんは,偉いと思います。         

[発問3] おばあさんにとって娘さんは,どんな人(存在)だったのでしょうか。
       次のような意見が出された。
       ・大切な人   ・かわいい人   ・かけがえのない人   ・愛する人
        意見が出尽くした時点で,
          子ども = 愛する人(存在)                        

        と,板書した。

[説明2] どのような事情があれ,全ての親は,自分の子どもを愛しています。

[指示4] あなたのことを思って(愛して)くれている人には,どのような人がいますか。
      ワークシート3に書き,書き終わった人は,一番よい姿勢をしましょう。

       全員が書き終わった時点で全員立たせ,前の席の子どもから順に発表させ
      た。自分の意見が全部言われた人は,座らせる方法を用いた。
       次のような意見が出された。
       ・お父さん  ・お母さん  ・おじさいさん  ・おばあさん  ・先生  
       ・親戚の人  ・兄弟  ・近所の人  ・親友  ・恋人など
       右記のような板書をしながら,行った。 

[助言1] 一つだけ分かってもらいたいことがあります。それは,自殺すれば,あなたを
      育ててくれた家族の人たちやあなたのことを思って(愛して)くれている人達に
      想像を絶する悲しい思いをさせることです。特に,親としては,心を殺された状
      態になります。

       右上の板書に書き加えながら,助言1を述べる。






[説明3] 現代医学では,有効な治療法がない筋ジストロフィーという難病にかかっいる入院している女性から,君
      たちにメッセージ届いています。

        

                 メッセージは,省略

  詳しいメッセージの内容は,
『「いじめ」の授業』(大江浩光著,押谷由夫解説,明治図書)
『今を生きる人々に学ぶ』(大江浩光著 明治図書
 の2冊に掲載しています。そちらをご覧ください。
 

          本授業では,このメッセージを紙に印刷したものを配り,なおかつ,OHPでこのメッセージを投
         影しながら,読んだ。

[指示5] 授業を受けて,感じたことや考えたことをワークシート4に書きましょう。
       次のような内容か書かれていた。
       ・今日の授業を受けて,命は大切なものなんだなあと思いました。それに,自分には,好いてくれてい
        る人がたくさんいることを知りました。そのような人を悲しませる「自殺」は,絶対にすべきでないと思
        いました。今度から,もっと命のことを考えて生活しようと思いました。
       ・私は,死にたいと思ったことがあります。しかし,死にませんでした。なぜなら,私を見守ってくれてい
        る人がたくさんいるからです。この授業を受けて,そのことを確信しました。
       ・Eさんからのメッセージを聞いて,生きたくても生きることができない人がこの世にいることを初めて知
        りました。彼女のメッセージを聞いて,絶対,自ら命をたってはいけないと痛感しました。


私の自作資料に関して一言
    (1)普段の授業や研究授業などで使用していただいて結構です。
    (2)教育雑誌や教育書,その他の書籍に無断掲載することは,著作権法に触れますので,
       ご遠慮ください。

                             

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