紫尾山コブヤハズカミキリを追う

カミキリ屋さんが「コブ」と言うと、それはコブヤハズカミキリのことである。
羽が退化して飛べないこのカミキリは、幼虫の食樹の関係で海抜600m以上のしかも
原生林にしか生息できず、孤立化が進み山ごとに変化してしているらしい
鹿児島県ではここ以外に2−3ヶ所が知られているだけで、その何処でもそう多く採集
できるカミキリではない。しかもこんな高山地帯の寒い所で成虫越冬すると言うから驚きです。
冬を目前にするこの日やっとの思いで、木の枝に絡んで丸まった落ち葉の中にひっそりと
隠れて夜を待つコブに出会いました。感動の出逢いでした。

これが紫尾山のコブです。 とりあえず、山頂付近を探す。
下草がポイントらしい。
こんな下草の枯れ葉が丸まった
所があやしい。
ありとあらゆる物を叩いて行きます。
そのうちコブが落ちてくるでしょう。
てな頼りない採りかたです。
そして、ひたすらあやしい落ち葉を
めくって、めくる。
全ての落ち葉があやしく見えてくる
のは僕だけでしょうか。
ついに山頂はあきらめて、
今度は下の神社へ行って見る。
その時、この枝になぜか目が止まった
中を覗くと何かいる。
まさかこれがコブだったとは・・・
こんな森の、あんな所にコブは
いたんです。
コブがいた、シラキの木です
良く見ると、意外と白いです。
このコブ
コブの噛みあと

要するにコブヤハズカミキリの後食痕のことです。山の中でこれを探せって言ったってねぇ