百合


          塩田酒造(株)  薩摩郡里村里1604
                   Tel  09969−3−2006
          ゲットした日 : 平成13年6月4日 

  
百合  鹿児島県酒屋の店頭で「百合」を観ることはなかったのであるが、焼酎の応援サイトではかなり評価の高い焼酎である。 どうしても飲みたいと思っていた所、県内甑島以外では三越に置いているという話であった。 そう言えば一昨年夏三越の酒売場でこの「百合」を見かけて散々迷った挙げ句「宝満」を購入したのを思い出した。
  初めて飲んだのは平成13年3月5日、ネット上で知り合った焼酎仲間と初めて焼酎仲間との初めての飲ン方を行い、2次会で行った鹿児島市の「七つ半」であった。 その時はかなりの酩酊状態で良く憶えていないのだが、柔らかい焼酎との印象だったような気がする。
  2度目はやはり同じ「七つ半」でなんと製造元の塩田社長を囲んでの飲み会であった。 塩田社長はネット上では豪放磊落な人物と伝えられているが、実際お会いした印象は礼儀正しく細やかな気配りの好青年であった。 造り手のそのような性格は出来上がった焼酎にも表れるのであろう。 社長に作って頂いたお湯割りを最初飲んだときには優しく柔らかい味わいを実感した。
  この柔らかさは黄麹造りだろうと思っていたのだが、黒麹造りらしい。 自分の味覚も全く当てにならないものである。(^^ゞ)
  もう一度どうしても味わいたくて、カミさんに三越に行って貰った。
  生で飲むと柔らかくまろやかな味わいである。 黒麹独特のキレの良さよりも華やかさの方を強く感じてしまう。 生で飲んでいることを忘れさせる様な危険極まりない柔らかさである。 もう、これはゴイゴイという感じでしょうな。(^_^;)
  ロックで頂くと、味は全くぼやけずに柔らかさが引き締まったような味わいであり、これもかなり行けますね。
  お湯割りにすると、薫りと甘味がグンと引き立つ。 それにしても柔らかい。 やはり黄麹造り?と勘違いしてしまいそうである。
  6:4に前日割り水したものを黒ヂョカで燗付けすると、コクとふくよかさがさらに増し、確かに黒麹独特のキレも感じる。 旨い! 
  芯が1本ずんと通っているのに、途方もなく柔らかく優しい焼酎なのである。 聞く所に依れば塩田社長は麹を替えたり色々と試行錯誤の結果、この味わいに辿り着いたらしい。 個性を強烈に主張するのではなく、自然の恵みとして甑の風景と人情をそのまま映し出したのではなかろうか。
  どの様な飲み方でもその秀逸さを味わえるが、ネイティブ薩摩人としてはやはりお湯割り系統が好きである。
  吹上浜から遠くかすかに見える未訪の甑の島々に思いを馳せながら、優しく幸せな気分に浸れる焼酎と言えよう。



        
                              平成13年7月6日記載