さつま若潮黒麹 

                        
 若潮酒造協業組合      曽於郡志布志町安楽215
                   Tel  0994−72−1185
      ゲットした日 : 平成15年4月3日
                     

さつま若潮黒麹  
  ここの所黒麹仕込みの焼酎の紹介が続いている。 と言うのも昨近酒造各社レギュラー酒の黒麹バ−ジョン市場投入が相次いでいるからである。
  河内源一郎氏によって白麹菌が発見されてからは、白麹仕込みの芋焼酎が薩摩の日常酒に定着していたのだが、「黒伊佐錦」「黒霧島」の全国的な成功と、飲み方が従来のお湯割オンリーから、ロックや水割り等バリエーションが増えたのも誘因の一つと考えている。
  まっ、理由はどうであれ、飲む選択肢が広がることは我々ノンベーにとっては福音となるが、県下全主要銘柄飲査を究極の目標とする拙サイトにしてみると、到達道程が益々遠大になってしまい、経済面及び健康面の危惧大なのである。(^_^;)

  この焼酎は焼酎探索家Aptiva野郎師が大隅方面活動中に発見し、拙宅にご持参下さったものである。いつものことながら、薩摩半島のすんくじらに蟄居しているにも拘わらず、県下各地の銘柄に巡り会える幸せは盟友いればこそ。只感謝あるのみ。

  江戸時代の芋焼酎の仕込み風景が描かれたラベル中央には、「黒麹」とでかでかと墨書されており、「さつま若潮」のトラディショナルなものとはかなり趣が異なっている。しかし何かしら懐かしさの籠もった良い雰囲気が漂い、期待感が高まるのである。 アルコール度数25%。一升瓶の他に五合瓶もあるはず。

  生で飲んでみた。優しく甘い香りが立ち上る。口に含んだ瞬間、炸裂する上品な甘さに、えっ、これが芋焼酎?と狼狽しそうになる。生なのに何の抵抗もなく、まるで特上の吟醸酒(一度ぐらいは飲んだことがあったような・・・(^_^; )のように、粘膜に浸み込みそして飲み込んだという意識無く消えた・・・、と思った(^_^;)。舌から蒸散し口腔内で残響する余韻がなければ生とは感じられない程で、油断するとこのまま危険水位到達となりそうである。
  ロックにして冷やすと、爽やかさが引き立ちより一層飲み易くなるようである。
  お湯割りにしても優しく上品で甘い味わいは殆ど崩れることなく楽しめる。

  「さつま若潮」同様優しく柔らかい焼酎であるが、甘さがより上品に特化したと感じさせる逸品である。 どのような飲み方でも秀逸な味わいで大満足なのだが、生での衝撃の甘さを是非実感して欲しい。
  
                  平成15年7月1日記載