焼酎発見 

                        
大口酒造協業組合     大口市原田643
Tel  09952−2−1213
ゲットした日 : 平成14年1月16日
                     

  
焼酎発見
  最近貰い焼酎の紹介ばかりで恐縮なのだが、今回もAptiva野郎さんが宿題に持ってきて下さった物である。 「にっしーさんは大口酒造の焼酎は絶対買わんじゃろで、おいどんが買て来もした。」と、手渡された焼酎は「焼酎発見」の4合瓶であった。
  何故小生は大口酒造の焼酎を買わないのか? それは同酒造の「黒伊佐錦」と長島研醸の「さつま島美人」が他の追随を全く許さないほどの圧倒的シェアーを誇り、南薩の地加世田に於いてさえも、飲食店、飲み屋及びスナックに限らず、ありとあらゆる所でこれらを無理矢理飲まされる羽目に陥っているからである。(-_-メ)

  元来薩摩人の価値観は1.勇敢であること2.公明正大であること3.弱者には寛容であること、の3つに集約される。 このように薩摩的教育を受けた人間にとって、勝ち組にすり寄り交誼を求めることの不可は当然の帰結であり、いきおい、勝者によって窮地に立たされた弱小蔵を贔屓応援するのは人情として避けられないことなのである。(^_^;) 
  「焼酎はないでん(なんでも)うんまか!」と信じて止まない小生は、地元の焼酎が臭い、辛い、舌に合わない等と放言して憚らない輩を見るにつけ、「薩摩の美風廃れたり!」と嘆かずにはいられない。 へんぶっ(変わり者)と幾ら誹られようが、アリの抵抗を続けて行こうと固く決意しているのである。(^^ゞ)

  話が大いに脱線してしまったが、銘柄名の「焼酎発見」は、昭和34年大口市郡上八幡神社の社屋改修中に見付かった棟木札(永禄2年−西暦1559年)に、本邦最古の「焼酎」と言う文字が記されていたという、日本史上有数の大発見に由来する。 ちなみにその棟木札には「其時座主ハ大キナこすでをちやりて 一度も焼酎ヲ 不被下候 何共めいわくな事哉」と書き記されていた。 何時の世でも皆さん意地汚くも焼酎が好きだったのですな。(^^)

  ラベルにはその郡上八幡と棟木札の写真が載せられている。 アルコール度数は25度。 四合瓶の他に一升瓶もあるらしい。
  生で飲んでみた。 黒麹造り特有の薫りとコクを感じる。 飲み易く後味もサッパリしている。
  ロックにすると、スッキリとした甘味が引き立つ。 爽やかな飲み口ながら、単なる淡麗とは異なりしっかりとした風味と華やかさを兼ね備えている。
  燗付けにすると、ふくよかでしっかりとした本格的な味わいで、後味に甘味を程良く感じる。
  ビンに掛けられた付け札には特にロックに合う仕上がりと記されているが、首肯すること大である。


                       平成14年2月8日記載