薩摩せんだい 

                        
三和酒造(株)   川内市宮崎町1911−1
      Tel   0996−22−4506
ゲットした日 : 平成14年3月20日
                     

  
薩摩せんだい  
  「せんだい」と言えば全国的には奥州「仙台」を指すのだろうが、我々鹿児島県人は「川内」をまず思い浮かべる。 薩摩半島西部地域の中心都市で、県下第3位の人口を擁する。 ちなみに鹿児島県は鹿児島市の50万人超以外は10万人都市はなく、5万人超も鹿屋市、川内市及び国分市の3市だけで、加世田市の如く人口3万人にも満たない何とも情けない市が5つもある。 このように県都一極集中が際立ち、過疎高齢化にターボエンジンの如き拍車が掛かっているのが、将来を益々暗く感じさせる本県の現状である。

  話は逸れたが、川内は山元酒造城下町の形相を呈しているが、その他にもオガタマ酒造村尾酒造、そしてこの三和酒造の4つの蔵元が良品を産する焼酎王国でもある。 しかし、昨年秋鹿児島県酒造組合のホームページからこの三和酒造の名前が消えた為、、廃業を危惧していたのだが、同酒造から掲載断りの依頼があったらしい。 インターネットは製品の広報という面では極めて優れていると考えているのだが、欠点やトラブルばかりに目が行ってしまったのだろうか? 全県一丸となって鹿児島焼酎を広く全世界に認知させたいと願っている手前、何とも残念なことである。

  「薩摩せんだい」鹿児島県本格焼酎鑑評会優等入賞者の常連でありながら、鹿児島県内の小売店及びDSではまず見かけることはなく、Aptiva野郎さんが蔵元に直接赴き、いつもの通りに拙宅にご持参下された物である。 ところが、福岡に就職した若き酎道者goidaさんによると、近くのDSでこの焼酎を発見したとのことで、焼酎流通にはまか不思議な思いを禁じ得ない。(-_-?)

  川内川をイメージしたユニークなラベルには金地に黒色で銘柄名が墨書されている。 アルコール度数25度。 一升瓶以外に5合瓶があるかは不明。

  生で飲んでみた。 ふくよかさと柔らかさがふんわりと広がり、明確に芋の主張を感じられる甘さである。 このままでも何の抵抗もなくごく自然に飲める。
  ロックにすると、和水によるエグミなど無く、より一層飲み易くなる。
  あらかじめ割り水したものを燗付けすると、芋の滋味たっぷりの上質の旨さを発揮するようである。

  地元のある限られた地域及び地焼酎集めに狂奔している都会のDS以外殆ど流通しない焼酎と推察したが、なかなかどうしてしっかりとした正調の味わいは、県内を席巻している有名銘柄を凌駕する旨さと言えよう。 平成13酒造年度鑑評会優等入賞者に選定されたのも納得の逸品である。 飲み方としては生でも美味しいが、やはり芋焼酎らしさはお湯割り系統か。


                         平成14年4月10日記載