華奴 

                        
太久保酒造(株)    曽於郡大崎町横瀬1252−2
Tel  0994−76−3666
ゲットした日 : 平成14年3月29日
                     

  華奴  
  大崎町は志布志湾に面している。 そして何度も言うようだが、我々薩摩半島にすむ人間にとっては馴染みの少ない地域である。 実際に車で通過することはあってもじっくりと探訪したことはない。 町の人口は約1万7千人と加世田市のお隣川辺町とほぼ同規模の農業の町である。 大隅の焼酎と言えば「さつま若潮」「さつま大海」及び「子鹿」がしのぎを削っているのだが、そのような仁義無き抗争の渦中大崎町には、太久保酒造新平酒造及び老松酒造と3つの蔵元があり、何れも元気に品質の高い焼酎を産出し、地元の人々に大いに親しまれているのだろうと愚見している。

  太久保(おおくぼ)酒造は平成2年に1910年創業の久保醸造を引き継ぎ設立された。 付加価値を高めるために原料唐芋には有機栽培のコガネセンガンを使用し、一次仕込みは甕壺で行われている。  主力銘柄の「華奴」白麹仕込みで、その他に黒麹仕込みの「黒粋華奴」もラインアップされている。

  この「華奴」はいつもの如く焼酎探索家Aptiva野郎さんが県都某所で購入してご持参下さった物である。
  ラベルには勲章菊の花が描かれており、白地のバックに薄緑色のNマークと相俟って華やいだ印象を受ける。 アルコール度数25度。 一升瓶の他にも五合瓶もある。

  生で飲んでみた。 ショットグラスに鼻を近づけると、馥郁として優しい薫りが立ち上がり、これだけでも陶酔しそうな存在感がある。 口に含むと、柔らかく包み込むような味わいながら、骨太のしっかりとしたコクを感じさせる。
  ロックにすると和水によるエグミも全くなく、甘味が引き立ち、より一層口当たりが良くなる。 
  5:5程度に割水したものを燗付けにすると、ふくよかさと優しい味わいが口中に広がり、「よか〜〜!(*^_^*)」と相好を崩しそうになる。 まさしくダイヤメ酒として最適!

  大切に育てられた物が持つ愛おしさのオーラを感じさせる焼酎であり、しっかりとした伝統的な味わいの中に、どの様な飲み方にもしっかりと応えてくれるような柔軟性を持った逸品と言えよう。 お薦めの飲み方としてはやはりお湯割り系統でしょうね。

                          平成14年4月30日記載