第34夜 屋久酔酎行ーその2


                 日時: 平成16年9月19日(日)〜20日(月)
                 

 
猿出現
突如出現したあぷ猿!(・_・))
 
  参加者: Aptiva野郎師たぶっちゃんこだまさん、あぷともさん、大佐衛門さん、mentaico君、冷奴さん、福岡の優しいお母さん(略称 ふくやかあさん)、福岡の素敵なお母さん(略称 ふくすかあさん)、にっしー

  本日の主役: おやっとさあ(岩川醸造)太古屋久の島(本坊酒造屋久島工場)


  な、な、なんと・・・!猿が出てきた!(・_・)

  屋久島には人の数より猿と鹿の数が多いと言われているが・・・、眼鏡を掛けたオランウータンのようでもある!しかも一升瓶を抱えている・・・。(-_-?)
突然の巨大猿出現に場内騒然となった!
  感嘆と哄笑の嵐の中、酔眼を凝らしてよくよく観れば・・・、あぷさん猿の着ぐるみを着ているではないか・・・。(-ー;)

  そう言えば今回の旅行もサプライズがあると豪語しており、フェリーの中でも女物のカツラ被って張り切っていた。我々はおぞましいチャイナドレス姿だけは止めて欲しいと戦々恐々としていたのだが、着ぐるみで来たか・・・。(・_・) このサービス精神にはホント頭が下がりますな。
_| ̄|○ 
  
工場長拉致
あぷ猿に拉致された有馬工場長となにやら密談のたぶっちゃん。

  ここまで来ればもはや怖い物なし!隣の酒席で歓談中の有馬屋久島工場長を拉致し、強引に飲んかたを勧める。 たぶっちゃんのゴマすりお土産が聞いているのか、厭な顔一つされない。(^_^;)
  先程事務所で代表銘柄「南海黒潮」を見かけなかったことを問い質すと、なんと昨年11月に瓶詰めし終売し、現在蔵にも在庫が1本もないと平然と宣うではないか!(愕然) ほんの一瞬寂寥感が漂ったのだが、収集家魂がむくむくと頭をもたげる。 明日島内で探索しよう・・・。(^_^;)

  有馬工場長からは秘蔵のカメ貯蔵麦焼酎原酒を振る舞われた。香ばしいロースとしたような香りが漂い、トロリとした濃醇な味わいである。 ゴイゴイ行きたいのだが、如何せん42〜3度の高濃度故一気に泥酔モードに突入しそうな危なさを感じる。(^_^;)
  
あぷ猿後ろ姿
 山に戻るように説得される・・・(^_^;)

  ちなみに有馬工場長は加世田市鉄山のご出身であるが、私の家をご存じなかった・・・。(T_T)

  あぷ猿の傍若無人ぶりはさらに増長し、冷奴さんに内嶋杜氏拉致を命ずる。(-ー;) 女性の誘いにまんざらでもなさそうな杜氏であったが、あぷ猿を観て一瞬身固まってしまった。(^_^;)

  杜氏はまだお若く年の頃は30過ぎとお見受けした。小林のご出身で、元々は本坊酒造小林工場に勤めておられたとのことである。 屋久島伝承蔵任せられ、もう数ヶ月も家に帰らず、仕込みの準備に奔走し、そして9月から始まった仕込みに昼夜忙殺されているとのことである。 話の端々に技術者の持つ実直さが迸っていた。
内嶋杜氏
内嶋杜氏も拉致され、迷惑そうである!(^_^;)
  
  さらに宿口知覧工場長も拉致。こちらも芋焼酎の爆発的な売れ行きで増産が目一杯に突っ走っているのと度重なる台風の影響で休暇も取れない事など鬱屈しているような口ぶりとは裏腹に、何時にも増してテンションが高く、着ぐるみを被れとのあぷ猿の要求にも気軽に応じる。(^^)
 #写真撮影もしたがご本人の名誉のため敢えて掲載しない・・・。(^_^;)

  「太古屋久の島」を1本空けた所で一応お開きになり、第二ラウンドはコテージ男部屋へ・・・。 ここでは2本目の「おやっとさあ」パックを開封し、全員参加したのだが、さすがに朝から続く飲んかたに疲労困憊し、男女混合の淫靡な盛り上がりも冷奴さんの狼藉も起きず11時過ぎあえなく散開した。(^_^;)

  夜の男部屋は泥酔者の果てしなく続く鼾の洪水であり、もっとも凄まじかったのが、殆ど酔っぱらっていなかったたぶっちゃんであった。(~_~)
かくして、殆ど熟睡出来ぬまま朝を迎えた。(-"-)
屋久酔館前で
屋久酔館前で集合写真。 こだまさん提供

  8時からの朝食は女部屋でお母さん達と冷奴さんが味噌汁を造って下さった。旅先でのまさかの母の味、よかもんですね。 納豆も出たため、蔵見学に禁忌ではと色めき立ったが、良く手を洗うことで皆納得し美味しくガツガツと頂く。(^^ゞ

  昨夜絶好調のあぷさんは当然朝は絶不調で逆噴射の責め苦まで受けたとの話であるが、学習熟練も飲酎の歓喜の前には何と非力なものか・・・。(^_^;)

  9時、すでに稼働を始めた蔵を後に有馬工場長の先導で原酒貯蔵トンネルへと向かう。 
本坊酒造屋久島工場手作り伝承蔵へ(工事中)

  貯蔵トンネルからさらに山中深く分け入り屋久杉ランド方面に向かう。
紀元杉
紀元杉をバックに善男善女。周囲に木製遊歩道が設置されている。

  深い渓谷と切り立つ山肌が幾重にも折り重なり、さらに巨木の森が眼前に迫る。九十九折りの急坂林道を40分ばかり走ったであろうか、屋久杉ランドのさらに先の紀元杉に到達した。ここは海抜1230m。これだけの標高を海岸縁から一気に稼いだことになる。何たる山の奥深さ!急峻さ!
  途中本物の屋久猿も出現したが、10年程前に訪れたときと較べ、出没する数は極端に少なくなっている。やはり世界遺産登録で、野生猿への餌やり自粛等のマナー向上が一因であろうか。あるいは昨夜のヨクロボ巨大猿出現がここまで畏怖させたのであろうか?(^_^;)

  紀元杉は樹齢3000年。胸高周囲が8.1m。ツガ、ヒノキ、サクラツツジ等15種類の寄生植物が幹の各所より枝葉を出している。 太古の植物が未だその生を営んでいることに驚きを禁じ得ないし、この悠久の大自然こそ屋久島の魅力であろう。

フェリー屋久島2
 宮之浦港出航前のフェリー屋久島2全貌。
  車は元来た道を戻って伝承蔵で再度蔵見学を行った後、安房の焼酎探索を開始する。 酒屋を3軒回ったのだが何れも「南海黒潮」はおろか、「三岳」「太古屋久の島」の一升瓶すら置いていない状況なのである。 焼酎ブームで島外出荷が増大する反面、焼酎ノンゴロには地元の銘柄が入手出来ないと言う何とも憂うべき現実をまざまざと見せ付けられた。(・_・) これはいくら何でもやっせんでしょう!(-_-メ)
  やむなく割高の「三岳」二合ペットを買う。
(-ー;)

  宮之浦港に向かう途中、ダメモトでと入ったコンビニで尋ねると、なんと倉庫に「南海黒潮」五合瓶が9本残っていた。 プレミアム化を目論んだかは定かでないが、たぶちゃんがこれを全て購入し、愚生も2本分けて貰った。\(^O^)/
  
さらば屋久島
後部デッキから宮之浦港。山は雲の中。

  昼食の為、屋久島環境文化村センターに飛び込んだのだが、シェフ一人ウエィトレス一人の食堂に10人大挙押しかけたため、なかなか食事が出てこない。特に本日のランチ「鶏肉のグリル焼き」はフェリー出航間際まで30分以上待たされてしまった。 まあその間にお土産を買えたし、旨かったから良いのですが・・・。(^_^;)

  食事が早く終わった大佐衛門さん一行は席取りのため、早めにフェリーに乗り込んだのだが、既に二等船室は満員状態で、やむなく船内シアターの座席を確保したと入電した。(-ー;)

  ほぼ出航間際の1時過ぎに乗船を果たし、座席に身を沈め睡魔が襲うのを待つのだが、頭が冴えてなかなか眠れない。 そこで缶ビールをプシュー! 昨日の物だがよく冷えており旨い!(^_^;)
デッキでの飲んかた
帰投時の飲んかた会場。暑かった!

  船内探索に出たこだまさんが後部デッキにテーブル付きの絶好の飲んかたスポットがあると告げ、有志でそちらに移動する。 ここは機関音と振動が凄まじく、さらに殆ど風が当たらず、タキロンの天井を透過する日光の為思いの外暑く最適とは言い難いが、海を観ながら飲んかたをするという壮大なロマンのためには妥協せざるを得ない。(^_^;) 喜び勇んで飲んかたを始める。(^_^;) 

  あぷさんは昨夜のダメージが強いのか缶ビールには見向きもせずに、船内のシャーワーへ。

  暑さと荷物番のため、出たり入ったりして10名全員が揃うことはなかったが、常時4〜5名はダラダラと飲んだり喋ったりしていた。
佐多岬
佐多岬。酔船さんの猟場。
  
   後方の屋久島は徐々に小さくなっていくが、残念ながら洋上アルプスの高きは意地悪雲に埋没したままであった。 左手に昨年訪れた種子島の島影が淡く映る。さらに進むと右手には竹島が近くに見え、さらに硫黄島の秀麗な三角錐がうっすらと望めた。
  宮之浦港を出港して2時間程経つと、右前方に佐多岬が現れた。 種子島からのフェリー出島とも遭遇しこれを我が新鋭船は抜き去っていった。

  とまあ、黒潮に浮かぶ飽くことのない大パノラマ海洋ロマンが眼前で繰り広げられ、べた凪の群青の海面を滑るように進む素晴らしい船旅に焼酎の旨さは等比級数的に増すのである。幸せなのである!(^^ゞ  
飲んだれこだまさん
飲んだれたこだまさん。


  当然のことであるが、旨い焼酎は消費が早く、ついに2本目の「おやっとさあ」一升紙パックを空にしたのみならず、当初持参した膨大な量のショケも余さず消費したのである。(・_・)
 しかし、これで飲んかたを終わっては精酎組の名が廃る!(-_-?) かといって絶滅貴重酎「南海黒潮」を開栓する程の度胸もなく、やむなく「三岳」二合ペットに手を付け始めた。(^_^;) 僅か2合しかないというのが寂しすぎるが、やはり旅先で渉猟した酒を現地で飲む醍醐味は焼酎ノンゴロにしか理解出来ないでしょうな。 v(^^)

  いつの間にかシャワーから上がり、グェ〜の傷がやっと癒えたらしいあぷさんが戦線復帰していた。 しかし飲酎ペースは亀のようでありましたな。(^_^;)

  船が佐多岬を過ぎ、さらに長崎鼻を過ぎた当たりで、慣れ親しんだ風景に長旅の緊張感が一挙に和らいだのか、こだまさんは飲んだれて固いプラ椅子に器用に沈んでしまった。
(・_・)

  船旅は錦江湾に入ってからが長く感じるとは離島を生活の場としている方々の言である。 目的地が近くなればなるほど早く着きたいと気が急く為であろうか?
鹿児島港南埠頭に帰投
鹿児島港に帰着。明日を思う顔に心なしか翳りが・・・(^_^;)

  我々の場合は、楽しい時間よ止まれ!との哀願が体内時計を狂わすのであろうか?それともただ単なるヨクロボ効果なのであろうか? 焼酎を飲んだり、錦江湾岸を眺め四方山話に耽っていたら時間感覚が欠落し、突然汽笛と共に鹿児島港南埠頭に入港した。

  なんと帰りの船旅も4時間延々と飲み続けたことになる・・・。(・_・) もちろん車の運転を余儀なくされているたぶっちゃんと大佐衛門さんは一滴も口にはせず、さらに白昼堂々の飲酎泥酔が憚れる女性陣も舐める程度であったが・・・。(^_^;)

  皆それぞれに楽しかった旅の想い出の反芻と翌日から否応なく再開される日常とのギャップに言葉少なにはなっていたが、近い将来の再会を期して南埠頭で散開した。

戦利品
戦利品。v(^^) 良薬は口に苦し>ウコン。ショケ最適>鯖生節。
  これから新幹線を乗り継いで福岡まで帰る「焼酎をこよなく愛する会福岡支部」同志達の旅の長きを思うと愛酎精神の尊さ友情の深さを痛感せざるを得ない。 本当に感謝感激!

  色んな人と出会い、感動を共有した旅だった。みんなに感謝! 特に試飲の誘惑を断ち運転手に徹したたぶっちゃんには感謝!感謝!ただ感謝!

  帰りは大佐衛門さんに車で拙宅まで送って頂いたのだが、さすがに不覚にも飲んダレて車中爆睡してしまった・・・。(^^ゞ 大佐衛門さん、ごめんなさい!m(_'_)m

  今回酎行の戦利品は絶滅稀少酎「南海黒潮」五合瓶2本、鯖生節春ウコン錠剤そしてトビウオすり身500gである。 特にトビウオすり身は素材の持つ甘味が際立ち、団子汁、ツケアゲに最適!もっと購入すれば良かったと後悔しきり。

    いや〜、焼酎の縁ちまこてよかどな〜!v(^^)


 屋久酔酎行ーその1   三岳酒造  本坊酒造屋久島工場伝承蔵
     
表紙 焼酎の部屋 焼酎伝道師の集い 寒中キャンプ酎  屋久酔酎行・・・その1 本格焼酎フェスティバル