第29夜 焼酎をこよなく愛する会


                 日時: 平成15年7月25日(金)午後8時半
                 場所: 好味亭


 参加者: 焼酎をこよなく愛する会の5名、にっしー 

 本日の主役: 甕幻(本坊酒造)金峰(宇都酒造)おはら(本坊酒造)吹上(吹上焼酎)宝山芋麹全量(西酒造)三岳(三岳酒造)Be Kagoshima(本坊酒造)風(宇都酒造)
 
 本日のショケ:きびなご刺し、地鶏刺し、ちけあげ、豚骨煮、豆腐と鰻の挟み揚げ、落花生煮、その他。.

  
  高校時代の同級生mentaico君とは卒業以来ずっと音信不通であった。それが昨年暮れ同窓会BBSでコンタクトが取れ、今回のノンカタまでトントン拍子に旧交を温めるプログラムが起動したのである。6月に行われた同窓会でお互い35年ぶりに再開を果たし、色々語ったのだが、全く昔のままの温かい人柄触れ、時間と距離を隔てても友情は微動だにしないことを嬉しく思った。

  mentaico君との一番強烈な思い出はなんと言っても愚生初体験の二日酔いを介抱して貰ったことである。もう時効だから話そう、笑撃の告白を・・・!(^_^;) 奈良の某大学を受験した際、宿舎のユースホステルで親しくなった者10名ぐらいで大学入試打ち上げを行った。 現役受験生は我々だけで、残りは浪人生という取り合わせで、当然酒を飲もうと言うことになり、安い「サントリーレッド」とかわき物で車座になって宴会を始めた。 次々に沈没する先達達を介抱しながら、「浪人の癖、だらしなかもんじゃっ!」と薩摩隼人の面目を保ったことにも酔いしれていたのである。

  ところが、早朝起こされた時には激しい頭痛と吐き気に苛まれ、鹿児島帰還を諦めそうになった。挫けそうになるのを彼に叱咤されどうにか8時大阪発特急「なは」に飛び乗る事が出来た。車中博多を過ぎる辺りまでは頭痛・嘔吐及び乗り物酔いのため殆ど食べられず、何故かくも喉が渇く!と憔悴したのを憶えている。彼がいなければとても鹿児島までは辿り着けなかっただろう。
  その大学は、当然全員落ちた。(^_^;) ノンゴロの愚生と付き合うと大変なことになると警戒されたのか、それ以来彼とは音信不通に陥ったのである。

  その彼が福岡の職場で「焼酎をこよなく愛する会」を主宰し、仲間と共に二泊3日で聖地巡礼を果たしたいとのことである。愚生は薩摩焼酎界の総本山天文館を堪能されることを勧めたのだが、二晩とも加世田で痛飲したいと涙がチョチョ切れそうな嬉しい言葉が帰ってきた。

  午後1時過ぎに車で福岡出発とのことで、加世田着を5時と予測していたのだが、6時になっても一向に連絡がない。彼の携帯に電話すると鹿児島市谷山の伊作峠に入る所とのこと。ならば、7時着で温泉に入って7時半頃からノンカタと思っていたのが、それからがなかなか遅い!結局彼らが好味亭に現れたの8時半頃。
どうやら全てにじっくり丹念にと言うmentaico君の性格がこの会にも染み付いているらしい。(^_^;)

  女将さんサービスのエビスビールで乾杯し、風呂上がりの喉の渇きをしばらくビールで癒して貰う。 遠来の客にはやはり加世田地焼酎と言うことで、最初は黒ヂョカで燗付けした「金峰」を猪口で味わって頂く。 皆の第一声が「飲み易いぃぃぃ・・・!(*^_^*)」 癖が強く地元の人間が敬遠する焼酎が飲み易い!?(-_-?) これは想像を絶する程芋焼酎に造詣が深い通の集まりじゃないかと一瞬身構える。(^_^;)
  次に「おはら」をやはり黒ヂョカで。するとこちらの方が癖があるとのこと。(-_-?) 一番若いブッチャンは通常はロックで飲むことが多いとのことで、「宝山芋麹全量」をロックで勧めると、独特のバニラ風味がいたく気に入った様子である。

  余所からのお客さんに対しての女将さんの張り切り様は尋常ではなく、この日も自慢の郷土料理に舌鼓を打って頂、皆さん満悦のご様子であった。

  「この酒器は何というとですか?」とナベちゃん。
 「これは黒ヂョカちゆて、薩摩の代表的な酒器じゃっと。」と誇らしげな愚生。
 「風情があっですよね〜。これも土産に買わんといかんですね。で、どげん使うとですか?」と興味津々のナベちゃん。
 「水で割った焼酎を、こげんして炭火で直接燗付けすっとですよ。」と火鉢及び割り水道具一式を指し示す愚生。
 「ええっっ・・・!今迄飲んだのは薄めとるとですか?(-"-) 道理で飲み易かはず。ならばコップで!(^^ゞ」とそれまで猪口でしずしず飲んでたのを大きいロック用タンブラーでゴイゴイ飲み始めた。(・_・)
  どうやら皆さん薩摩人は焼酎を生で飲むと勘違いしていたらしい。「金峰」が飲み易いと言ったのも、単にアルコール度数の問題だったと判明。(^_^;) 後はテーブル上にディスプレーした焼酎を片っ端から味見して貰う。
  mentaico君は色々テイスティングするが、あまり量は飲まない。そう言えば大学受験打ち上げの時も殆ど飲まなかったような・・・。(^_^;)

  ほろ酔いで饒舌になった愚生は薩摩焼酎のこと等得意げに話し、それをみんなが真剣な面持ちで拝聴するため益々メートルが上がり、挙げ句の果ては泥酔→痴酔性健忘症という言ういつものパターンに・・・。(^^ゞ そして楽しいノンカタの時間の経つのはいつもの如く早く、翌日のアウトドアーノンカタでの第2ラウンドを約し、11時過ぎに散開した。

  年齢も性も職業もさらには飲酎量をも超越し、単に焼酎が好きと言うだけで、集い語れる仲間達。 mentaico君、よか人達に囲まれた職場でほんのこて幸せじゃっね〜!

  
   いやぁ〜、ほんのこて焼酎の縁ちよかどな〜!
 
   
表紙 焼酎の部屋 焼酎伝道師の集い 第28夜 Be Kagoshima披露宴 第30夜 同窓会酎