7月20日海の日の午後、ぶらっと
コセド酒店を訪ねてみた。 国分酒造さんの
「純芋醸酎」が旨かった事など話をしていたら、コセドさんから「7月22日午後3時から料飲店さんを対象に美味しい焼酎の飲み方のセミナーをやりますけど、出てきませんか?」とお誘いを受けた。 なかなか面白そうな企画であるし、今までコセド酒店主宰のイベントには一度も参加していない引け目もあって、快諾してしまった。
当日2時50分頃会場に着くと
「蔵元と語る会ー佐藤酒造」と案内板が出ていた。受付にて記名していると、隣の方が1万円札を出した。会費徴収はあるとは思っていたが、1万円とは・・・(>_<;)。 確か財布には8千円ぐらいしか入っていないはずだった(弁解をさせて貰うと、もちろん貧乏しているせいもあるが、キャッシュレスのカード愛用者であるので・・・念のため(^_^;)。 こりゃ、えらい所に来たなぁ(溜息)、と狼狽しつつも、表向きは毅然として会費を尋ねると、4,500円とのことで・・・いやぁ〜、助かった!本当に恥をかかずに済みました。(^^ゞ)
会場内には老(それほどでもないか(^_^; )若男女総勢で40名ほどいたであろうか。 結構出足が鋭く、一番前方の座席しか残っていなかった。 それに、コセドさん以外知った顔が一人もいない。 なんか怖そうな飲み屋のおっちゃんやお姉さん達ばっかりである。 あまりの場違いに急に心細くなったが、会費を払った手前、もう後には引けない。(^_^;) 意を決して一番前の席に座った。
まず主催者のコセドさんの挨拶があり、続いて
佐藤よかにせ専務が挨拶をされた。 本来焼酎の持つポテンシャルは
暖めることによってさらに味わいが広がること、地元鹿児島で美味しい料理と美味しい焼酎の飲み方を普及させ、
焼酎王国鹿児島のアイデンティティーを高め、全国にそして世界へと焼酎を普及させたいとの話しに、ウンウンと激しく頷いてしまった。
いよいよ
利き酒をしながらの美味しい焼酎の飲み方講座になった。
まず最初に
コップに焼酎を先に入れ、後でお湯を注いだ6:4のお湯割りが出された。 焼酎は
「黒麹仕込佐藤」、お湯は
佐藤の仕込み水である。 小生には味が刺々しくやや辛みが出ていたように感じたが、会場では「これでも十分旨いジャン!」と素直なリアクションが・・・(^_^;)
次に
お湯を先に入れ後から焼酎を注いだ6:4のお湯割りが出された。角が取れたような深い味わいになっている。やはり先ほどとは激しく味わいが異なる。
この項目では、
お湯を先に入れるというのが重要なポイントになったが、さらに湯割りの時の
お湯の温度も60〜75度(手で持てるギリギリの温度)、出来上がった
焼酎が45度程度(熱いお風呂程度か)が美味しいとのことである。 熱湯に接するとせっかく和水した焼酎と水の分子がバラバラになり、また微量の旨味成分が壊れるとのことである。
最後は1週間前に佐藤の仕込み水で
6:4に割り水した焼酎を湯煎で燗をして飲んだ。 まろやかで香味がグンと引き立ち、味に深みが増す。 また温度が冷えても味わいは全く損なわれていない。
此処でのポイントは以下の如くであった。
1.
割水は5日間程で和水が完了し、以後は熟成する。すなわち割水して日にちをおけば置く程、瓶内でも熟成が進むと言うことらしい。
2.割水にはその焼酎の
仕込み水が一番良いが、一般的には手に入らないので、普通は
軟水系のミネラルウォーターを使う。
3.割水容器は
閉栓可能なガラス容器が一番良いらしい。素焼きの陶器は熟成を助けることもあるが、逆に陶器の微量成分を焼酎に移すこともあるらしい。
4.
燗付けの温度は40〜45度(熱いお風呂の温度か?)が最適で、50度を超えると焼酎の味が壊れるそうである。 これは先ほどのお湯割りの温度と同様の理由か?
5.
燗付けには遠火、もしくは湯煎が最適であり、直火や電子レンジは和水した焼酎分子を活発にさせるため、厳禁だそうである。 小生以前電子レンジで燗付けしていました。 激しく反省!(^^ゞ)
6.大方の焼酎が
割り水して暖めて飲むことをコンセプトに作られているらしい。 そして至適濃度が25%焼酎の場合、
6.3:3.7だそうである。 これ以上の濃度の焼酎を燗した場合、焼酎の風味よりアルコールの刺激の方が強く発現するはずとのことである。 しかし、何処かに生を燗する人いませんでした?(^_^;)
最後に焼酎は時間を掛けて美味しくなるのだから、飲み手も美味しく飲むためには
じっくりと時間を掛けて味わって欲しい・・・と締められた。
#焼酎飲みの琴線に触れる名言だな・・・(^^)
5時前ぐらいから懇親会が始まった。 コセドさんから一番前に座った不幸だからと乾杯の発声をさせられてしまった。 かしこまった挨拶は一番苦手なのに・・・ったく。(-_-メ) たどたどしく乾杯を済ませいざ戦いへ。 料理はバイキング形式で和洋中折衷であったが、どれも焼酎に合う。 焼酎も旨いが、料理も旨い!
また会場内のブースには
「あらざけ」と
「げんろ」の試飲コーナーもあり、営業担当の方(名前失念、失礼!)が味わいの説明をされていた。 両方とも香味成分が十分出て口の中にぱぁ〜と広がる味わいである。
小生は会場内には全く知った人がいなかったのであるが、隣りに座った天文館で
豊後という居酒屋をされている方とあれこれ話をしながら飲んだ。 途中コセドさんも隣りに座って、「15年以上の付き合いなのに、初めて飲みますね。」なんて話をしながらゴイゴイ飲まれた。 かなりの酒豪である。
さらに7月末に定食屋を開業予定で、小生のホームページを見たという妙齢のご婦人が隣に来られて色々話をしたり聞いたりした。 しかし、うかつにも名前と電話番号を聞くのを忘れてしまった。何たる失態!(^_^;) もっと沢山の方と交流を深めたかったのであるが、引っ込み思案と人見知りが災いして・・・。(T_T) あっという間に時間が過ぎ7時に散会した。
それにしても、仕事の研修会ではすぐ寝てしまうのに、趣味の勉強会ではこんなに生き生き出来るとは・・・(^^ゞ)
表紙 焼酎の部屋 焼酎伝道師の集い 第13夜 第15夜