ちびちび


ちびちび
      西酒造   日置郡吹上町田尻680
      ゲットした日:平成12年1月吉日


  私たちが木曜日の夜、テニスの帰りにいつも酒盛りをしていた居酒屋「酒楽」のマスターが、珍しい焼酎が入ったので飲んでみて下さいと出してくれたのがこの「ちびちび」である。
  私はこれはストレートで飲むべきだと言い張ったのだが、同行の3名は水割りで飲んだ。この時の印象は忘れてしまったのだが、皆「旨い旨い!」と1本開けそうな雰囲気であったので、あわてて「ホームページに載せるから・・・」と1/4ほど残ったものをテーブルより降ろした。
  ちなみに「酒楽」はマスターが生まれ故郷の山梨に帰るとのことで、今年の4月いっぱいで店を閉じてしまった。
  この焼酎は「初留取り」と言って、蒸留の最初に出来るアルコール濃度の高い原酒だけを44.5〜44.9度に調整している、割水のないいわば高濃度、高純度の芋焼酎である。「ちびちび」とは鹿児島弁で「チビリチビリ・・・ほんのちょっとずつ」という意味であるが、文字通り原酒を生のままでチビリチビリ楽しんで貰うように意図されたのであろう。いわば今までのお湯割りとか、水割りとかの焼酎の常識を覆すような、西酒造らしい斬新な提案であり、焼酎を世界の蒸留酒にしたいと願っている私としてもひじょうに歓迎すべき試みである。
  持って帰ったものを生で飲んでみたのであるが、芋の甘味が前面にグンと出た仕上がりになっている。好みにも依るのだろうが、私は芋のピュアーな味わいが楽しめて良くできていると感じた。何かの味に似ていると思ったのだが、宝山芋麹全量に似ている。
  これをウォッカのように冷凍室でギンギンに冷やして飲むと、清冽な凝縮した甘味が楽しめる。もちろん「ストレート・ノー・チェサー」でゆっくりゆっくりそして深く深く楽しめる。いわば、アフター9に飲む焼酎として最適ではないだろうか。
  この焼酎の貯蔵期間は解らないのだが、これがかめ壺で長期貯蔵になったときどんな味に進化するのか、興味が尽きないでいる。

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