鹿児島BTR発足理念
 


 平成7年1月17日 5時46分、兵庫県淡路島北部を震源として発生した阪神・淡路大震災は、震度 7(激震)を記録し、死者・行方不明者は関連死も含めて6,430名、負傷者は43,773名, 戦後最悪 の災害となりました。
同時多発的に発生した建物倒壊と火災により、全死亡者の約8割は倒壊した建物の下敷きとなって、消防 隊などが駆け付けられなかった数時間の内にその大切な命を奪われてしまいました。

 この震災においての救助活動の状況を振り返ると、消防隊や自衛隊などによって救助された者が全体の 約28%で、残りの72%は市民などによって救助されたという結果になっています。
 当時のような大震災が発生すると、行政が対応できる災害対策には限界があることがわかります。
行政の施設や職員自身も被災するという厳しい状況の中で、行政は多くの分野の応急対策を実施しなけれ ばなりません。

      

 その異常事態の中で限られた戦力、情報の中で、県域や市町村全体を視野に入れた防災対策を実施する ことになり、各避難所レベル、個人レベルまでのきめの細かい対応は困難になります。
特に、高齢者や障害者においては健常者と異なり、更なる厳しい状況をよぎなくされるのが実情です。

 私たち「鹿児島BTR」は、こうした行政の行う災害対策の「すき間」を埋める役割として、これに賛 同し協力を申し出ていただいた一般市民で組織したボランティア団体で、個人・民間企業の協力を得なが ら、行政では難しい柔軟な行動力とアイディアで活動することが目的で結成されました。
 鹿児島BTRの活動内容が他のボランティア活動と大きく異なるのは、バイクトレーラの活用による緊急出動態勢と救援資機材の運搬を広域的に迅速に実施できる機動力と搬送手段をもっていることです。

 従来型の緊急車輌等は四輪自動車が主流であるが、ガレキの飛散や路肩決壊又は救援に駆け付けた車輌で 隣接する道路は混雑し身動きの取れない状況となり広域的な救援活動に支障をきたしている実情がありま した。
 このバイクトレーラ隊の効果は、ガレキの飛散や路肩決壊等又は混雑した道路や凸凹した荒野でも円滑に進行でき、広域的災害発生時においても医師の派遣と同時に医薬品及び医療器具を積載し初動緊急救援 にも特筆した効果を発揮しています。

 会員の多くは二輪免許取得者で、トレーラ着装時の悪路走行研修や簡潔報告の無線交信訓練を行ってお り、また高齢者や障害者への日常支援や災害時の優先的避難体制を研究したり、日本赤十字社の救急法で大量出血・骨折・ 人口蘇生当の救急員資格講習により救急員資格を持ち、日常支援のみならず有事を視野に入れた支援体制 を、昼夜を問わず「安全」に「迅速」にそして「確実」な対応を「円滑」に実施するための訓練を日々行 っています。

(救援物資搭載の緊急出動と、心肺停止の傷病者救護のための人工呼吸と心肺蘇生術の訓練)



(趣旨)
 高齢者や障害者の日常的救援活動及び、災害発生時の初動救援を「バイクトレーラシステム」により実施する、全国に先駆けて結成された緊急出動も行うボランティア組織でホームページ掲載による福祉情報の提供やネットワークづくりによる福祉活動の充実と向上に努めている。特に災害発生時において特筆した効果を発揮する救難隊で、被災地に特に取り残される危険性の高い高齢者や障害者の緊急救援/救助体制を早期に確立することを目的として発足されたボランティア組織である。
(沿革)
・発起人は浜畑徳久で会員62名の多岐に渡る就労者や学生等で構成されている。

・平成10年2月に結成されNHK鹿児島放送局での中継や新聞各社での報道掲載を頂いている。
・鹿児島市及び鹿児島県社会福祉協議会に「高齢者や障害者」の支援ボランティアとして登録。
・日本赤十字社の依頼で、「鹿児島県赤十字バイクレスキューサポート奉仕団」も別途に結成。
 会員は日本赤十字社の救急法・救急員の有資格者が多く緊急時の傷病者等の初期応急処置体制を確立したボランティア組織である。
・インターネットによる全国16箇所のボランティアとのネットワーク提携をはかり、福祉活動の向上と、支援体制のグローバル化による奉仕活動の充実化と向上に努めている。
(活動の特徴)
 「バイクトレーラシステム」の運用による緊急救援体制をもつボランティア組織で、機動性と運送能力を飛躍的に向上させている。特に、広域的災害発生時の初動救援体制においては特筆した効果をもち避難誘導や捜索・発見・移送を効率的に実施できると伴に消火器等を装備し初期消火も行い、災害等に対して多目的な救援活動を広域的に実施するボランティア組織である。
会員総数は、44名で二輪免許やアマチュア無線、救急員の資格保持者で構成され福祉情報の提供やネットワーク作りなどを通して、地域の福祉活動の融合化による救護体制の充実化と社会福祉活動の向上に努めている。
(昨年度の活動内容)
鹿児島市社会福祉協議会や県で実施される高齢者や障害者の保護・支援等の講習会等に参加。
・福祉ふれあいフェスティバル・ボランティアフェスタ・ボランティア育成講座等への参加や支援。
日本赤十字社主催の九州全ブロック防災訓練に鹿児島県赤十字社と伴に緊急出動に参加。
市消防局主催/普通救命講習会での心肺蘇生法訓練や日本赤十字社の救急法/救急員講習で認定取得。

鹿児島県安全運転委員会/タイム・ジムカーナ鹿児島県選抜大会に出動し安全運転や操縦技術の向上。
鹿児島県警察本部交通機動隊交通指導課の白バイ特練隊のバイク特別訓練の視察及び走行訓練に参加。
鹿児島市桜島防災訓練による緊急物資搬送と高齢者や障害者の諜報捜索、発見・救助訓練に参加。
鹿児島県防災訓練よる航空自衛隊ヘリコプター投下医薬品の回収、運送及び傷病者の救助訓練に参加。
医師及び医療従事者の搬送と同時に約60Kg程度の薬品・医療機材等の搬送訓練に参加。
その他、道路清掃や雨季の急傾斜危険区域と河川の氾濫監視、及び関連する広報活動等一切の支援。

鹿児島BTR 事務局


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