言葉づかい

 以前から気になっていたことだが私を含めて語彙数が減ってきたのではとつくづく感じているし,言葉づかいも気になっているところが多くなってきた。
言葉は生き物で,その使い方は時代によって変わっていき,流行語も生まれては消え,消えては生まれて来るものであるとは,通説だが,外出先で聞いた言葉に腹立たしくなってくるのは年をとって気が短くなったためだろうか。
そのような言葉づかいの一部をあげてみよう。
なお,思いつくままに列挙しただけである。

1,「とか」語と「ら」抜き言葉

 「とか」のあとにもうひとつ単語がつくのを知らないのだろうか。
 「ら抜き」表現は,言葉の省エネのつもりかい?

2,「○○のほう」

 この言い方は日本独特のあいまい表現から来ていると言われているが,「○○のほう」で言葉を濁すな。
「お荷物のほう,お預かりします。」ではなく「お荷物を,お預かりいたします。」の話し方が丁寧で好感が持てる

3,コンビニやスーパーでの言葉づかい

 店に行ったときいきなり「いらっしゃいませ,こん○○は」の挨拶,丁寧なつもりだろうが客を迎える側は「いらっしゃいませ」だけで十分なような気がする。

 レジ袋に入れなくてもいい品物を一つだけ買うと「このままでよろしかったでしょうか?と平気で口をお開きになる。「このままでよろしいでしょうか?」と言えないのかい?。

 つぎに代金をちょうど支払うと「レシートのお返しです。」とくる。「私は貴方に,レシートを貸した覚えはありません。
代金を受け取るときに「○○○円からお預かりします。」という言い回し。これも省略しないで言うならば「貴方様がお買い求めになった商品の代金を○○○円からお預かりいたします。」になるのではないだろうか,これを省略するなら「○○○円,お預かりします。」と,言って欲しいと思っている。
 いろいろ書いてきたが,先日ホームセンターで,手提げ形式の道具入れとビスや木ねじなどこまごましたものを買った。そのときレジで「この中に,お入れしてもいいでしょうか?」と尋ねてきたが,『入れる』という作業は,尋ねた本人がするのだから『お』をつけるのは間違いではないかと思っているが,正しいか否かは自信がない。

4,「○○になります。」

食堂やレストランで,セットものや複数の品を注文したときに言われるのが,持ってくるたびに「こちら○○になります。」と言われると,「手品でも始まるのかな?」と思ってしまう。

5,語尾揚げ(半疑問形)の喋り方

 言葉を区切っていちいち語尾を上げて相手に確認を求めながら喋る人がいるが,これもイラついてくるものである。半信半疑なことを話するときならまだしも,なんでもかんでも細切れにしゃべられると,「「話す前に,要点をまとめて話してください。相手に相槌を求めるようなしゃべり方をするな。」と言いたくなる。

↑のところで区切りながら語尾を上げて声を出して読んでいただきたい,
「話す↑前に↑,要点を↑まとめて↑話してください↓。相手に↑相槌を↑求めるような↑しゃべり方を↑するな↓。」
読んでみて,いらいらしませんか?

何にでも疑問を持つ子供や,勉強もろくにしない「みたいなー?」とか「ってゆーか」を連発する首を傾げたくなる救いようもない人種が使うならともかく,いっぱしの大人が自信もないような話方をしてみっともないと思わないのだろうか?

6,「じゃないですか」と「私的には」

「じゃないですか」と自分の意見を人に押し付けるな,人にはそれぞれ持論があるし,あなたの意見が必ずしも正しいとはいえないことを認識しなさい。
「私的には」といわずに,「自分としては」とか「私の考えとしては」という,言い回しは出来ないの?これも省エネのつもり?

7,業界用語?「○○なんでね」

プロのスポーツ選手がインタビューを受けるとき,よく使うのが「○○なんでね」という言い回し。自分を何様だと思っているんだろう。人を見下したような話し方をするなと言いたいし,プロ1年目の選手までもアマチュアの時代の控えめな態度は何処に行ったのだろう思うくらいである。

いろいろ言葉使いについて思っていることを書いてきたが,「人のふり見て,我がふり直せ。」という諺があるように,「貴方も使っているじゃない」と言われないように気をつけなければならない。

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