frower2017年  3月のフィールドノートから

*3月1日 瀬戸内町某所
 もうすでにアマミヤマシギの繁殖期なのだが、調査をしてもペアがあまり確認されない。今年はルリカケスの繁殖も遅れているようだし、全般的に繁殖が遅れているのだろうか。
調査中、シマウリカエデの実を食べるケナガネズミを発見。シマウリカエデは奄美大島と徳之島の固有種なので、沖縄島では観られない光景だね。


▲シマウリカエデの枝先で黙々と食事中。


*3月12日 龍郷町戸口&秋名
 岐阜の虫友K氏が奥様とともに来島。かつてゲンゴロウやクワガタムシを追っかけていたときには採集につきあっていたが、K氏の目下の興味の中心はヒメドロムシあるいはブヨの
幼虫で、さすがに地味過ぎてお供していても間をもてあましてしまう。一心にヒメドロムシを探すK氏をとある沢に残して、私は鳥観をすることに。戸口の農耕地ではシマアカモズを発見。
色彩の個体変異が激しいシマアカモズ。この個体はオスのようだが、背中の茶色が強く、頭部にも茶色が混じっている。冬羽なのか、幼鳥なのか。その他、サシバ、ルリカケス、オース
トンオオアカゲラなどを観察して、場所を移動。戸口から長雲峠を越えて、秋名へ向かう。秋名ではムネアカタヒバリやツグミ、シロハラ、カルガモなどを観察。秋名のカルガモ、いつの
まにか個体数が随分増えた。リュウキュウバライチゴの花ではオキナワカラスアゲハが吸蜜中。春だなあ。


▲電線から獲物を探すシマアカモズ。


▲背景に融け込む色合いのムネアカタヒバリ。


▲吸蜜するオキナワカラスアゲハのオス。


*3月26日 大和村フォレストポリス&龍郷町秋名
 第24回オオトラツグミさえずり一斉調査は19日に無事に終了。今回は全国15の大学から85名に及ぶ大学生が集まってくれたおかげで、一気に調査が片づいた。ありがたい限りであ
る。また、生き物好きの大学生が大勢で鳥を探し回ってくれたおかげで、イワミセキレイ、ヤツガシラ、オオチドリなど、渡りの途中の鳥がいろいろ発見されたようだ。この日は朝から大
和村の大名線でオオトラツグミの補足調査があったので、その足でイワミセキレイを観ようとフォレストポリスへ向かう。イワミセキレイが出たのはキャンプ場の管理等付近だったそうだ
が、着いたときには子どもたちがわいわい駆けまわっており、とても鳥を探せる雰囲気ではない。ここのキャンプ場、ふだんは閑散としているのに、今日に限ってタイミング悪く、春休み
を利用して数組の家族がコテージに泊られていたようだ。しかたがないので水辺の広場をそぞろ歩いていると、近くのホルトノキにサンショウクイが飛来してくれたので良しとする。
 それでもまだ鳥を観足りない気分だったので、秋名へと足を伸ばす。ここでは2、3日前にオオノスリの情報があったのだが、電柱に止まっているのはサシバとチョウゲンボウばかり。
またしても外してしまったか。それでも渡りの途中らしく、2週間前よりは鳥の姿が増えている。水田のハクセキレイの群れの中には亜種ホオジロハクセキレイが交じっているし、繁殖羽
に装いを替えたダイサギ、チュウサギの群れも観察できた。


▲ホルトノキに止まった亜種リュウキュウサンショウクイ。


▲亜種ホオジロハクセキレイ。こうして並べると改めてハクセキレイとサンショウクイは似ていると思った。


▲嘴が黒くなり夏羽に換わったダイサギたち。


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