
2023年
6月のフィールドノートから
*番外編*6月25日 山形県月山
出羽三山の盟主である月山に登ってきた。かの松尾芭蕉も通ったという羽黒山側から登って月山頂上の月山神社を経由し湯殿山に抜けるルートがメインだが、羽黒山側の登山口の山開きは7月1日からな
ので、今回は西川町の姥沢からリフトを使うコースを往復した。夏スキーのメッカだけあって、6月下旬にも関わらず雪渓がたくさん残っていたのは意外だった。月山は深田久弥の選んだ「百名山」の他、「花の
百名山」にも選ばれており、さまざまな高山植物が道中の目を楽しませてくれた。
▲雪渓が大きく残る登山道
▲イワカガミの花
▲雪渓植物のチングルマ
▲白神山地でも見たシラネアオイ
*6月30日 請島
アマミヤマシギの調査のために請島を訪れた。請阿室と池地というふたつの集落を持つ請島だが、現在の人口は2集落を合わせて80名ほどだという。ウケユリやウケジママルバネクワガタなどの固有種が
生息し、ルリカケスも分布している島であるが、これ以上人口が減ってしまっては有人島として維持していくのが大変ではなかろうか。アマミヤマシギの生息密度はかなり高く、繁殖地としては重要だと思われ
る。29日の夜にアマミヤマシギ調査を終えて、30日はのんびりすごす。ハマナタマメに花が咲き、ウラギンシジミが産卵に来ていた。
▲池地集落のデイゴ並木
▲空き家がすっかりガジュマルに占拠されている
▲卵を抱いたカクレイワガニ
▲さえずるアマミシジュウカラ
▲ハマナタマメの花