■■■ アジサシ類の渡来数が激減 ■■■


 そろそろ、奄美に訪れていた夏鳥・アジサシ類が繁殖を終え、南へ帰る季節に
なりました。上の写真は、今月(9月)のはじめに撮った奄美大島名瀬湾です。 去年であれば、夏の間ここはベニアジサシやエリグロアジサシが群れ飛び、ダイビングして小魚を捕らえる姿がよく観察できる所でした。 ところが、今年はご覧のとおりアジサシ類の姿は全く見ることが出来ませんでした。沖に見える小さな三角の岩場は「立神」と呼ばれ、ここ数年ベニアジサシの繁殖場所で、夕方ともなれば、この「立神」には数百羽のベニアジサシが集まってきて群れ飛んでいたのですが、今年は繁殖はおろか全くといっていいほどその姿を見ることが出来ませんでした。 
 
次の写真は3年前(1994年7月)に撮った「立神」の写真で、拡大してみて分かるように、多くのベニアジサシが繁殖していました。              
   1994年7月の「立神」    左の拡大、所々に白く見える
                 のが繁殖中のベニアジサシ 

 なぜベニアジサシが今年は繁殖にやってこなかったか、原因ははっきりしませ ん。「立神」と現在の堤防の間に何か構造物を作っていて、もうすぐ海面にその 姿を現すとの情報もあります。ただ名瀬湾だけにベニアジサシがいないのではな く、奄美大島全体の海岸線にアジサシ類が非常に少なかったので、この構造物だ けが原因とも思われません。思うに、私は釣り好きの人には少々申し訳ないので すが、近年の釣りブームでアジサシ類の繁殖岩場にまで陣取って釣りをしている 現況も原因の一つではないかと心配しています。もちろん、赤土汚染や海域生態 系の変化など他にも様々な要因が考えられると思います。このアジサシ類の激減 が、今年限りの一過性のものであってほしいと願っています。        

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